2010年10月4日

<令嬢ジュリー>開幕いたしました(舞台写真)

10月1日(金)の高校生鑑賞事業、10月2日(土)の一般公演初日を皮切りとして
SPAC秋のシーズン2010  新作『令嬢ジュリー』の幕が開きました。
たくさんのお客様のご来場、ありがとうございました。

シンプルでありながらも衝撃的な舞台美術で、開演前から客席を圧倒する『令嬢ジュリー』。
本日はそんな舞台の様子を一部ご紹介します。

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最後に、客席からでは見ることのできない風景を一枚。

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美術、照明、コロス(群衆)の動き…
全てが計算されつくした空間の中で描かれる、夏至祭の一夜の物語。
今週も7日・8日の高校生鑑賞事業公演と9日・10日の一般公演を残しています。

舞台美術界の事件と言っても過言ではないこの作品、
「建築の中にもうひとつ」つくられた「建築」と、その中で語られる物語との双方を
どうぞ劇場で直に味わってください。

【SPAC秋のシーズン2010『令嬢ジュリー』 公演詳細はこちらへ】
http://spac.or.jp/10_autumn/julie

 


2010年9月26日

<令嬢ジュリー ここを見て!Ⅱ> 踊り狂う群衆

令嬢ジュリーみどころ紹介 続いては、

台本には書かれていないが、

しかし、

今回の『令嬢ジュリー』には欠かせないキーパーソンたち

踊り狂う群衆 をご紹介します。

 

この元気いっぱいのメンバーが舞台で踊ります!騒ぎます!

踊り狂う群衆

出演者公募で集ったのは、若手俳優や、東京の演劇大学に通う学生、静岡の大学生、静岡のダンス好き、
人生経験豊富なSPAC県民劇団出身者などなど、
個性豊かなメンバーにが集りました。
そこにSPACの俳優大内米治と若宮羊市、演出助手のブノアも加わり、さらに迫力が増した群衆シーン。

今回、演出家フレデリック・フィスバック氏はこれまであまりにも語られることの少なかった、『令嬢ジュリー』の舞台をとりまく舞台外の状況、つまり祝祭を行う群衆に注目しようとしています。
令嬢ジュリーと召使ジャンを悲劇的袋小路に押し込んでいく群衆に
声を与えることで、フィスバックはこの古典戯曲に新たな光りを投げかけています。

この15人の活躍をお見逃し無く!


<世界は踊る稽古日記⑤・9/25>・・・セリフ無いの!?

体験創作劇場 『世界は踊る~ちいさな経済のものがたり~』の稽古風景。

第5回は、掛川から参加、弾き語りライブもやっているミュージシャン、横山香代子さんです。

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あのステキな野外劇場「有度」に立てるんだ……、それを知ったら何も考えずに掛川から応募に参加、そして稽古が始まった。

すると、いきなり私を想定外のパンチが襲った。えーっ!  パフォーマンス!?  セリフ無いの…?

今まで市民参加の芝居やミュージカルなどに何度か参加してきたけど、今回のような体動表現は、人生五十数年の中で初めてだ。  最初は、振りのひとつひとつが 何をやっているのか解らなかったが、先生の説明を聞くたびに、それぞれが意味のある動作だということが理解出来るようになり、またそれが、集団パフォーマンスになると、とても美しく、いつの間にか私自身も、不思議な空間に居るような感覚になる。 更に流れてくる 美しい音楽…。きっと客席から観たら ステキなんだろうな…。 出来れば、大勢の人達に、この 余り体験したことの無い世界を、空間を、観に来て感じて欲しい。ステージ「有度」の背景と重なったらもっとスゴイ…! そんな感じがする。

それから もう一つ、私は今、30年ぶりに「学生生活」を やっているような感じがしている。演出家大岡先生の話が とても面白い!  芝居の説明から、どんどん枝葉が伸びて、私の知らない事を いっぱい話してくれる。まるで、大学の講義を聴いているみたい。50過ぎのオバチャンの脳ミソに新しい知識がドンドン入る…、とても気持ちが良い。 きっと公演が終わる頃には、良性の「メタボ・脳ミソオバチャン」に成ってるかも…。まさに、普通の叔母さんに成りたくない私には、打ってつけ…(笑)

皆さ~ん、本番までに 脳ミソも表現も美しくなってるはずの「ヨコさん」を、ぜひ探しに、見つけに来て下さい。お待ちしてま~す。

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体験創作劇場 『世界は踊る~ちいさな経済のものがたり~』

(10月23日(土)/24日(日)、野外劇場「有度」)


2010年9月25日

<令嬢ジュリー ここを見て!> ローランの舞台美術 

SPAC新作『令嬢ジュリー』 
いよいよ本番まで一週間をきりました。
ここで少しみどころをご紹介していきます!

まずは舞台美術
舞台美術を手がけるのは、美術界・建築界で世界的に注目される

ローラン・P・ベルジェ

1972年生まれという若手ながら、2010年ヴェネチア・ビエンナーレ建築展にも招聘されるなど、活躍がめざましい気鋭のアーティストです。

会場は、磯崎新が設計した静岡芸術劇場。ローランはアラタ・イソザキの建築の中にもうひとつ建築をつくる。この舞台美術ではふたつの建築の関係が重要だ。つまりこの美術はイソザキへのオマージュでもある。」と語っています。

自然主義と象徴主義の両方の面からアプローチされてきた『令嬢ジュリー』の演出史をふまえ、このふたつの考え方が両立しうる空間が模索された結果、19世紀末の令嬢ジュリーの屋敷は、白く切り取られた現代的な空間に置き換えられました。

ぜひ客席でこの空間を体感してください!!

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ローラン・P・ベルジェ Laurent P. Berger
アーティスト。パリ在住。1998年に国立高等装飾美術学校を卒業。映画、インスタレーション、彫刻、建築、パフォーマンス、ビデオ、写真、グラフィックデザインの要素を活用しながら、「観客」「時間」「空間」の調和を重視した、新しい表現と知覚のシステムづくりを作品のなかで展開している。2004年、ダン・グラハム、トニー・オースラーとの共同プロジェクト『Don’t Trust Anyone Over 30』に参加し、同企画は舞台作品として2005年にウィーン・フェスティバルとドイツ国立歌劇場などで上演された。また演劇、ダンス、オペラの分野でも舞台美術や照明を担当し、フィスバック以外にもロバート・ウィルソンなどさまざまなアーティストと共同作業をしている。


2010年8月3日

7~8月稽古、終わりを迎えて/『令嬢ジュリー』

春の芸術祭終わりから、はじまった『令嬢ジュリー』の第一期稽古も終わりを迎えつつあります。
BOXシアターでの稽古は、今回の装置のかなめ[アクリル板]のかわりにプラスチックフィルムを用いて稽古が重ねられました。
BOX

稽古場には美術のローランさん(画面左手)、演出助手のブノワさん(画面左2番目)、通訳の石川さん(画面右手)、演出家のフレデリックさん(画面右手2番目)と俳優の皆さん、そして音響の青木さん(画面には映っていませんが、いらっしゃいました)。
舞台は夏至祭ということで、ビール瓶やプラスチックカップ、が小道具としてだんだんと持ち込まれ、お祭りの雰囲気が稽古場に醸されていきます。

7月下旬からは、芸術劇場にうつっての稽古。
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照明機材、網戸、アクリル板、竹など毎日、だんだんと建て込まれていく装置。
そして舞台装置の実験が行われ、まるで生き物みたいに装置は様変わりしていきます。俳優3人はそんな生き物みたいな装置と懸命に対話しながら、作品に向き合います。

終盤にはアヴィニヨン演劇祭から帰ってきたばかりの宮城監督も駆けつけてくれました。演出家のフィスバックさん「アーティスティック・ディレクターが稽古を見に来てくれるなんて、フランスではまずない」ととても喜んでいらっしゃいました。
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今日は美術ローランさんが帰国の途につきます。
なので、今日は照明さんや衣裳さんが大忙し、ローランさんは静岡を出るぎりぎりまで、ひっぱりダコです。先日、フィスバックさんとブノワさんが帰国されたときと同じ様相。

9月の稽古開始にはエキストラの出演者の皆さんも加わって、ますますにぎやかな現場になるはず。そのときまで、この装置は冬眠。。。『令嬢ジュリー』、10月の一般公演は必見です!


2010年7月12日

ローラン・P・ベルジュ氏来日!/『令嬢ジュリー』

昨日、ローランさんが来日しました!
ローランさんは『令嬢ジュリー』の舞台装置、衣裳のプラン担当。

今日は、ローランさん交えて、早速テクニカルの打ち合わせ。
舞台装置の細かな数値。
衣裳の製作スケジュール。
そして音響や照明のことも装置とは切り離せないので話題に上がります。

SPACスタッフは春の芸術祭が終わった!という安堵感はどこへやら。
今日もいろいろな難題を目の前に、真剣な打ち合わせ。
打ち合わせ風景

さて『令嬢ジュリー』の舞台設定は、夏至祭。
夏至祭は、ミッドサマーと呼ばれ、つかの間の夏を楽しむ行事です。
この作品を書いた劇作家ストリンドベリは、スウェーデン出身。
スウェーデンの北極圏では、暗く長い冬が明け、
一年でもっとも昼間の時間が長くなる夏至を待ちかねていて、
このお祭りはクリスマス以上に盛り上がるんだとか。
(参考;http://www.ab-road.net/europe/sweden/stockholm/guide/01654.htmlより)

そんな夏至祭が舞台にどう反映されていくのかは、今回の作品の見どころのひとつです。

そんな『令嬢ジュリー』製作のためにローランさんとSPACテクニカルスタッフは、
明日からは実験に実験です。


2010年7月7日

秋のシーズン2010『令嬢ジュリー』と春の芸術祭2010

春の芸術祭中、『令嬢ジュリー組』は、3日午前に稽古、午後は「毛皮のマリー」「太陽の帝国」観劇。
そして翌日は「覇王歌行」を観劇し、午後から稽古、と過密なスケジュール。
観劇後は互いの感想を言い合い、交流をはかりました。

そうそう「太陽の帝国」の終演では、お客さんも交じって踊る場面があり、なんと演出家フィスバックさんも参加。その流れで終演後、広場の踊りでは演出助手のブノワさんも舞いました。

来日したばかりの演出家さん、稽古はじめの俳優さん、お互いの距離が縮められた春の芸術祭、最終週でした。

そして、今日から『令嬢ジュリー』は新稽古場からBOXシアターへ稽古場を移して稽古再開です。
まず春の芸術祭で大忙しだったテクニカルスタッフと顔合わせ。
そして稽古場にはセットの位置にバミリがひかれ、立ち稽古からスタート。
100707_141906ジュリー稽古BOX入り
今日はあいにくの雨。でも稽古は着々と進んでいます。
ちなみに、七夕らしく芸術劇場には七夕飾りがあります。
SPACスタッフの願い事の短冊が飾ってあります。
もちろん「令嬢ジュリー」の出演俳優たちの短冊も。
願いが叶うといいですね。

(さて、来週には装置家のローランさんも来日予定です)


2010年7月2日

『令嬢ジュリー』フィスバック来日

春の芸術祭も終わっていないというのに、すでに秋の公演にむけた準備がはじまっている。

昨日演出家フレデリック・フィスバックが来日し、今日から『令嬢ジュリー』の稽古。高校生鑑賞事業もあるので、昨日の打ち合わせでは、「静岡の高校生にもエキサイトしてもらえるような舞台を作る」という目標で一致。

「ギリシア悲劇のようにどうしても避けられない運命ではなく、本当にちょっとした、つまらないことで人の生死が左右されてしまうのがこの作品のおもしろさで、そこはむしろ若い観客に共感してもらえるのではないか」とのこと。

毛利三彌先生が今回のために訳し直してくださった新訳は、目が覚めるような翻訳だった。キャストは阿部一徳(『王女メデイア』、『ブラスティッド』)、たきいみき(『ふたりの女』、『ドン・ファン』)、布施安寿香(『夜叉ヶ池』、『ブラスティッド』)。阿部さんは稽古の帰り、開口一番「すごく楽しかった」とおっしゃっていた。

今年のヴェネチア・ビエンナーレにも招聘されている建築家・舞台装置家ローラン・P・ベルジェによる装置案も、非常に斬新なもの(かなり大変そうだが)。

昨年の『ブラスティッド』につづいて、今年の夏の日本平でも、血が騒ぐ舞台がつくられることになりそうである。静岡芸術劇場で、10月に上演の予定。

http://spac.or.jp/schedule.html

(SPAC文芸部 横山義志)