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2019年7月13日

イナバとナバホの白兎/パリ日記2019(7)

SPAC文芸部 横山義志
2019年6月19日(水)

 

今日はケ・ブランリー美術館での初日。
午前9時スタッフ劇場入り。
今日も午後から稽古。「ヘビが死ぬ直前に悶えるのは阿部くんのを見習って」と宮城さん。オオナムチの命がヘビの室屋に入って、スサノオの娘からもらったヒレを振るとヘビが倒れていくところ。

午後7時半開場。徐々に濡れたお客さんが増え、ずぶ濡れの方も。突然の大雨らしい。

午後8時開演。固唾を呑んで見てくれている。終演。拍手がじわじわと高まっていき、割れるような拍手に。次第に立ち上がるお客さんが増えていく。

ジェヌヴィリエ劇場ディレクターのダニエル・ジャンヌトーさん、駐フランス日本国特命全権大使の木寺昌人さん、パリ日本文化会館館長の杉浦勉さんがいらしてくださった。
 
木寺大使のコメント

 
杉浦さんは2016年の初演時にもご覧になっていらしたが、「太陽神からもらった武器を戦争のためではなく平和の祭りのために使うというところに感動した」とおっしゃってくださった。

パリ日本文化会館 杉浦館長のコメント

 
コリーヌ国立劇場で『顕れ』の衣裳担当をしてくれていたアンジェルさんが来てくださった。

アンジェルさんのコメント

 
『イナバとナバホの白兎』パリ公演
Le lièvre blanc d’Inaba et des Navajos

日時:
2019年
6月19日(水)20:00
6月20日(木)20:00
6月21日(金)20:00
6月22日(土)18:00
6月23日(日)17:00

会場:
フランス国立ケ・ブランリー美術館 クロード・レヴィ=ストロース劇場
Le musée du quai Branly, Théâtre Claude Lévi-Strauss

*ケ・ブランリー美術館ウェブサイトでの公演案内はこちら(仏語のみ)

イナバとナバホの白兎/パリ日記2019(6)

SPAC文芸部 横山義志
2019年6月18日(火)

 

午前9時スタッフ劇場入り。
舞台美術のボールチェーンの仕上げ。手作業で下端を揃えていく。

 
午後1時半から一度全体を通してみる。
 
午後8時、ゲネ。200人くらいの美術館関係者、招待者、ブロガーなど。

 
ふじのくに⇄せかい演劇祭2019で上演された『Scala ―夢幻階段』出演のフロランス・ペイラールさん。「音楽と、舞台のマジカルな世界の全体に、本当に感動しました。本当にマジックでした!」と、涙ぐみながら話してくださった。

フロランス・ペイラールさんのコメント

 
故クロード・レヴィ=ストロース氏の伴侶だったモニック・レヴィ=ストロースさんも、2016年につづいていらしてくださった。初演時には舞台にクロード・レヴィ=ストロース氏が登場するのを見て、「夫が蘇ったようだった」とおっしゃっていた。楽日の日曜日にはお孫さんたちを連れていらしてくださるという。
 
『イナバとナバホの白兎』パリ公演
Le lièvre blanc d’Inaba et des Navajos

日時:
2019年
6月19日(水)20:00
6月20日(木)20:00
6月21日(金)20:00
6月22日(土)18:00
6月23日(日)17:00

会場:
フランス国立ケ・ブランリー美術館 クロード・レヴィ=ストロース劇場
Le musée du quai Branly, Théâtre Claude Lévi-Strauss

*ケ・ブランリー美術館ウェブサイトでの公演案内はこちら(仏語のみ)

2019年7月10日

イナバとナバホの白兎/パリ日記2019(5)

SPAC文芸部 横山義志
2019年6月17日(月)

 

午前9時スタッフ劇場入り。
照明調整。制作中尾さんがウサギ役に。

午前11時俳優劇場入り。稽古。
宮城さんが第3部の双子に細かく演技指導。「風が吹くときはまず音を感じて」等々。
演技指導

セーヌ川側の美術館の外の壁には大きなポスターが。
ポスター

美術館の外壁も草木で覆われた垂直な庭園になっている。この壁面緑化のシステムはここではじめて大規模に実現され、世界的に流行した。
壁面緑化

午後9時過ぎまで稽古。
稽古
10時退館。
 
『イナバとナバホの白兎』パリ公演
Le lièvre blanc d’Inaba et des Navajos

日時:
2019年
6月19日(水)20:00
6月20日(木)20:00
6月21日(金)20:00
6月22日(土)18:00
6月23日(日)17:00

会場:
フランス国立ケ・ブランリー美術館 クロード・レヴィ=ストロース劇場
Le musée du quai Branly, Théâtre Claude Lévi-Strauss

*ケ・ブランリー美術館ウェブサイトでの公演案内はこちら(仏語のみ)

イナバとナバホの白兎/パリ日記2019(4)

SPAC文芸部 横山義志
2019年6月16日(日)

 
午前9時スタッフ劇場入り。
ひきつづき、ボールチェーン作業。
ボールチェーン作業2

午前11時俳優劇場入り。劇場が一気ににぎやかになる。

▼スタッフ紹介。
スタッフ紹介

▼楽器セッティング。
楽器セッティング

▼劇場の上の庭が見えるスペースでトレーニング。
トレーニング

▼15時半、俳優全員集合。舞台監督の山田さんから、ボールチェーンやセンターの位置が変更になったことのアナウンスが。数センチの違いを俳優が確認していく。
山田さん

▼16時40分から、ついに舞台稽古。床が明るくてまぶしく、照明の調整が必要。
床

 
『イナバとナバホの白兎』パリ公演
Le lièvre blanc d’Inaba et des Navajos

日時:
2019年
6月19日(水)20:00
6月20日(木)20:00
6月21日(金)20:00
6月22日(土)18:00
6月23日(日)17:00

会場:
フランス国立ケ・ブランリー美術館 クロード・レヴィ=ストロース劇場
Le musée du quai Branly, Théâtre Claude Lévi-Strauss

*ケ・ブランリー美術館ウェブサイトでの公演案内はこちら(仏語のみ)

イナバとナバホの白兎/パリ日記2019(3)

SPAC文芸部 横山義志
2019年6月15日(土)

 
ひきつづき午前9時から午後10時まで仕込み。ボールチェーン作業等々。

 
宮城さんがステファヌ・マルタン館長にお誘いを受けて昼食。エッフェル塔が間近に見えるケ・ブランリー美術館屋上のレストランで。マルタン館長が企画した展覧会「空を裂く 日本の竹工芸」のカタログをいただく。このカタログは企画中に亡くなった静岡市出身の竹細工師長倉健一さんに捧げられている。マルタン館長によれば、日本の竹工芸作品の95%はアメリカ合衆国向けに輸出されていて、これを専門的に扱う日本の美術館は多くないという。
DSC_0518

 
ステファヌ・マルタン館長と。
宮城さんが着ているのは遠州織物のスーツ。

ボールチェーンが舞台装置らしくなってきた。

俳優一行パリ到着。大荷物が劇場に到着。

 
『イナバとナバホの白兎』パリ公演
Le lièvre blanc d’Inaba et des Navajos

日時:
2019年
6月19日(水)20:00
6月20日(木)20:00
6月21日(金)20:00
6月22日(土)18:00
6月23日(日)17:00

会場:
フランス国立ケ・ブランリー美術館 クロード・レヴィ=ストロース劇場
Le musée du quai Branly, Théâtre Claude Lévi-Strauss

*ケ・ブランリー美術館ウェブサイトでの公演案内はこちら(仏語のみ)

2019年7月2日

イナバとナバホの白兎/パリ日記2019(2)

SPAC文芸部 横山義志
2019年6月14日(金)

 
午前9時劇場入り、顔合わせ。

仕込み。ボールチェーンがついたS字形のフレームカーテンレールを上下させるためのモーターが昨日から故障していて動かないという。手動で下ろしてから作業。

楽屋に「おかえりなさい!」と書かれた、2016年公演時の集合写真を飾ってくれている。
おかえりなさい

劇場担当のアンヌ・ベールさんと、今シーズンのプログラムについてうかがう。他にマダガスカル、インド、インドネシア、メキシコなどの作品がプログラムされている。ケ・ブランリー美術館はヨーロッパを代表する建築家の一人ジャン・ヌーヴェルの設計。このクロード・レヴィ=ストロース劇場はかなり珍しい構造で、すり鉢の底に舞台があるような形になっていて、舞台の奥にも客席があり、その向こうにはジャングルのような庭園が見える。2006年には植えたばかりだった木々が、今ではすっかり大きくなって生い茂っている。マダガスカルの村の祭りで上演していたような作品も、この劇場では違和感なく上演できて、フランス在住のマダガスカル系の方たちが多数いらしていたという。

午後10時退館。
 
『イナバとナバホの白兎』パリ公演
Le lièvre blanc d’Inaba et des Navajos

日時:
2019年
6月19日(水)20:00
6月20日(木)20:00
6月21日(金)20:00
6月22日(土)18:00
6月23日(日)17:00

会場:
フランス国立ケ・ブランリー美術館 クロード・レヴィ=ストロース劇場
Le musée du quai Branly, Théâtre Claude Lévi-Strauss

*ケ・ブランリー美術館ウェブサイトでの公演案内はこちら(仏語のみ)

2019年6月22日

イナバとナバホの白兎/パリ日記2019(1)

SPAC文芸部 横山義志
2019年6月13日(木)

 
『イナバとナバホの白兎』パリツアーの先発隊スタッフは午前5時半に静岡芸術劇場からバスで出発。午前11:45羽田空港発の飛行機でパリへ。17時過ぎにパリ着。エッフェル塔を横目に、19時過ぎにケ・ブランリー美術館に到着。

6月19日(水)から、同美術館のクロード・レヴィ=ストロース劇場で『イナバとナバホの白兎』を再演する予定となっている。この作品は2016年に同美術館の開館10周年を記念して委嘱されたものだった。(2016年パリ公演時の日記はこちらでご覧いただけます)

ケ・ブランリー美術館はフランスで最も新しい国立美術館。アフリカやアジアなど、いわゆる大文明に属さない、それまで民族学や文化人類学の研究対象として収拾されていた文物を美術作品として展示するというコンセプトで作られ、多くの議論を呼んできた。

この劇場のこけら落とし公演は、宮城聰演出『マハーバーラタ』だった。2006年の時点では、宮城さんは今ほどヨーロッパで知られていなかったので、かなり思い切った決断だっただろう。その初演時から、日本人が古代インドの叙事詩をもとにつくったこの作品を「「文化が対話をするところ」というケ・ブランリー美術館のコンセプト(当時)にぴったり」とステファヌ・マルタン館長がとても気に入ってくださり、開館10周年を記念する作品を委嘱してくださった。フランスの国立美術館が日本の劇団に新作を委嘱するというのもはじめてだっただろう。

そこで、劇場の名前にもなっているフランス出身の20世紀を代表する文化人類学者クロード・レヴィ=ストロースの仮説を出発点に、作品を作ることになった。レヴィ=ストロースは最後の著作の一つとなった日本文化論『月の裏側』で、「日本の「イナバの白兎」の神話とアメリカ先住民の神話にはアジアで生まれた共通の祖先があった」という仮説を提出している。

第一部では日本の神話、第二部ではアメリカ先住民の神話、そして第三部ではその共通の祖先であっただろう神話を集団創作により再構築したこの作品は、そういえば三年前の上演で、レヴィ=ストロース夫人にも好評を得て、今年も見に来てくださるという。今年はクロード・レヴィ=ストロース没後10年。

ケ・ブランリー美術館に荷物を置いて、ついでに技術スタッフたちと束の間の再会を果たし、10分だけ打ち合わせをして、21時頃に宿へ。
 

 
『イナバとナバホの白兎』パリ公演
Le lièvre blanc d’Inaba et des Navajos

日時:
2019年
6月19日(水)20:00
6月20日(木)20:00
6月21日(金)20:00
6月22日(土)18:00
6月23日(日)17:00

会場:
フランス国立ケ・ブランリー美術館 クロード・レヴィ=ストロース劇場
Le musée du quai Branly, Théâtre Claude Lévi-Strauss

*ケ・ブランリー美術館ウェブサイトでの公演案内はこちら(仏語のみ)