2016年9月27日

<役者おくぬー日記>『ラ・バヤデール』鳥取公演を終えて。

7月に静岡芸術劇場でも上演したNoism劇的舞踊『ラ・バヤデール‐幻の国』が、9月24日、無事鳥取で終演した。

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6月の新潟公演を皮切りに、すでに5都市を周ったが、今回の鳥取公演では、新しいメンバーが加わり、フレッシュなところも残りつつ、初演メンバーは個々に役を深まった中、いい緊張感の中公演が行われた感じがする。

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しかも、今回でNoismを卒業するメンバーもいたりして、彼ら彼女らが日々このカンパニーでどれだけの研鑽を積んで今日を迎えたかを目の当たりにしているだけに、一抹の寂しさも漂う公演でもあった。

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今回の鳥取公演は今年で23回目を迎える日中韓合同演劇祭BeSeTo演劇祭の一環で行われており、実は8月に埼玉で上演されたNoism0『愛と精霊の家』は、このBeSeTo演劇祭 新潟のプレ公演ということだったのであるが、近隣の三国が継続的に協力し、持ち回りで開催されているこの演劇祭は、ここ数年の難しい時局の中にあっても、一回も途切れることなく開催され続けたのだから、国際委員の皆様方の努力と絆の深さをうかがい知ることができる。

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というのも、日本側の設立者はSPAC初代芸術総監督の鈴木忠志氏だったわけで、彼の志は鳥の劇場の中島諒人さんはじめ、穣さんも名を連ねる国際委員の皆様に受け継がれているのであろう。

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10月は新潟でもこのBeSeTo演劇祭は開催される。日本側としては、Noism0『愛と精霊の家』が上演され、私も出演させていただく。
日本の舞台芸術史に残る名作との呼び声も高いこの作品だけに、10月7日の本番が楽しみである。

Noism0『愛と精霊の家』についてはこちら

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8月のNoism0『愛と精霊の家』埼玉公演は故蜷川幸雄氏の拠点として有名な彩の国さいたま芸術劇場での公演だったので、まだ、そこかしこに蜷川さんのいた証のようなものが残っていて、戦いの軌跡の一端を垣間見るようで、気が引き締まる思いがした。

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そんな埼玉でのNoism0の公演を無事終えた翌日の8月22日は、台風の影響でダイヤの乱れが心配されたが、熱海にて途中下車して、この当時絶賛改装中、9月、11月と続けてリーディング・カフェを開催してくださる、エタブルの新居さんのお店を訪ねてみた。

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代表の新居さんは、Noism劇的舞踊『カルメン』の衣裳も担当してくださり、素材にもこだわった衣裳はリアルで好評だった。

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熱海といえば近年観光客の増加が話題になったが、ここは熱海の目抜き通り、銀座通りの老舗デパートを改装してるのだが、昭和の時代を彷彿とさせる懐かしさの漂う作りだ。

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また上の階はコミュニティースペースになっていて、一人で作業をする人や打ち合わせをする人が散見された。

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今、この界隈の若い方々が結集し、アートイベントや様々な試みを通じて熱海の良さを発信している。

そんな熱海ではいろいろなアートイベントなども開催されており、そういう催しにも新居さんは積極的に関わっていて、町の活性化の一端を担っている。

是非、これからも活発に活動していただきたい。

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<SPACリーディング・カフェ情報>
9月:読む戯曲『高き彼物(かのもの)』(作:マキノノゾミ)
10~11月:読む戯曲『サーカス物語』(作:ミヒャエル・エンデ)
11~12月:読む戯曲『冬物語』(作:ウィリアム・シェイクスピア)


2016年8月20日

<役者おくぬ~日記>7月Noism/8月リーディング・カフェ

7月のNoism劇的舞踊『ラ・バヤデール』ツアーが無事終了した。

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3月に一週間と、
5月の連休明けからクリエーションに参加させていただきましたが、
1月からの『カルメン』再演から考えると
ほとんどのメンバーの皆さんとは半年以上にわたって活動していたので、
今シーズンで終わりというメンバーの方々もいることを考えると感慨一入であるが、
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金森穣さん率いるNoismダンサーさん達との舞台は
彼らが日々どれだけの研鑽を積んでいるかを目の当たりにしているだけに
彼らと共有する時間をおろそかにしてはいけないという思いがどこか強くある。
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劇的舞踊第二弾『カルメン』やNoism0『愛と精霊の家』と違って、
発話する身体と発話しない身体がテーマの劇的舞踊第三弾は、
既存のバレエ作品であるということや、
私以外にも俳優がいて、俳優同士の会話もあるなど、
これまでのNoism作品とは違った新しい側面が沢山あった。

しかし求められている演技の質というのは、
これまで出演させていただいたどの作品よりも、
SPAC入団当時の芸術総監督だった
鈴木忠志さんの「動物性エネルギー」を追求する演劇理論に立脚したものだったような気がする。

見慣れた静岡芸術劇場の客席を前にして舞台に立つと、
まさにこの劇場で、連日深夜まで
鈴木忠志さん直々にスピリットを叩き込まれていた時代のことがありありと蘇ってきて、
客演なのだが、原点という、とても不思議な感覚に襲われた。
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ある種原点に戻ったツアーの最終公演が静岡芸術劇場だったということも
私にとって多くのことを感じいるきっかけになったような気がする。

そんなNoismの皆様と今埼玉で公演している。
蜷川幸雄さんがシェイクスピア作品を作り続けていた
ある意味日本の演劇界の殿堂の舞台に立つのは舞台俳優としてとても光栄に思う。
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Noismさんとの活動によって、
新潟市民の皆様との交流もいい形でさせていただけるようになった。

先日もお盆の真っ最中にもかかわらず、
老若男女が古町の純喫茶に集まって、
新潟おくぬ〜倶楽部主催で『声に出して読む幸村』というイベントを
開催していただいた。
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6月は『声に出して読む安吾』を開催させていただき、
新潟の安吾の会の皆様にもご参加いただき好評をえた。
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これまさにSPACで展開してきたリーディング・カフェの応用企画なのだが、
小説でもリーディング・カフェ形式のイベントが行えて、とても盛り上がったことに
新しい発見があったように思える。

詳しい内容については来た球を打つまで

そして久しぶりに静岡で8月23日からリーディング・カフェで回らせていただく。
だいたい月四回ペースで各地に伺うつもりなのでぜひチェックしていただきたい。
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読む戯曲:『東海道四谷怪談』 ナビゲーター:奥野晃土
詳細はこちら

◆8月23日(火) 19時~
 会場: Lot.n(ロットン)
 (沼津市上土町10 TEL:055-951-3810)
 参加費1,500円(ワンドリンク付)

◆8月24日(水) 19時~
 会場: 番町市民活動センター 中会議室
 (静岡市葵区一番町50 TEL:054-273-1212)
 参加費1,500円(ワンドリンク付)

◆8月29日(月) 19時~
 会場: 喫茶去 夢想庵
 (静岡市駿河区丸子5163-1 TEL:054-260-7207)
 参加費2,500円(軽食・和菓子・ワンドリンク付)

◆8月30日(火) 19時~
 会場: Milk crown cafe&bar (ミルク クラウン カフェ アンド バー)
 (静岡市清水区真砂町3-15 TEL:054-366-0108)
 参加費1,500円(ワンドリンク付)
 
 
ではまた!


2016年7月23日

<役者おくぬ~日記>ホームでの公演

劇的舞踊 第三弾『ラバヤデール-幻の国』いよいよ静岡入りしました。
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思えば2014年のNoism10周年記念公演カルメン初演を皮切りに、
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来月埼玉にて再演が決まっている、2015年9月初演のNoism0『愛と精霊の家』、
Noism0_愛と精霊の家
そして今年1月、2月のカルメン再演、

そして5月から稽古に参加させていただいてる
新作の『ラ・バヤデール』とここ2年は新潟のレジデンシャルダンスカンパニーNoismさんへの客演が続いていて、静岡を留守にしがちで申し訳なく思っている奥野ですが、

最初の頃は以前から静岡でも人気の高いNoismに俳優一人での参加という感じで、
若干心細い思いもありましたが、皆さまとてもよくしてくださり、
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新潟市民の皆さまともいい形で交流をさせていただけるチャンスにも恵まれ、
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新潟への愛着も生まれてきた今日この頃、
今回はSPACから二人の俳優が加わったことで心強さ倍増で臨んだ
6月の新潟公演のあと、
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7月に入り横浜KAATでの公演、
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奥野の地元の兵庫は西宮北口駅前の県立芸術文化センター、
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愛知は栄のど真ん中の県立芸術文化センターでと
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熱いツアーが続いたのですが、
どの会場も大劇場で、
初めて立たせていただいた愛知芸術文化センター大ホールにいたっては
2500席の広々とした空間で、
KAATに続いて宮城監督もご来場くださり、とてもやりがいがありました。
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そんな中7月17日静岡入りし、
その日の15時からスノドカフェ七間町で穣さんにご登壇していただいた
『新潟ナイト』は予想以上の大反響!
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Noism創設時からの苦労話や常に高い目標を目指す姿勢など、
アフタートークではなかなか伺えない貴重なお話に改めて感銘を受けると同時に、
やはり鈴木忠志氏の見据える高みをジャンルは違えども愚直に追い求めるその姿に、
司会の柚木さんはじめ客席の皆さまからも大きな共感と感動がうまれていたようです。
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そして、傑作だったのが新潟の学生さんたちにお願いして作ってもらった、
ビデオレター風VTR!
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文化政策課の課長さんや、
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新潟で活躍するダンスの先生のみならず、
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お忙しい中何と新潟市長にもご登場いただき、
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静岡県民の皆さまへのメッセージもいただきました。
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(新潟市民から静岡県民へのビデオレターについては『おくぬ〜の来た球を打つ!』で紹介)

昨年夜叉ケ池以来の静岡芸術劇場ですが、
一般公演はもしかしたら2013年末の忠臣蔵以来!
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2014年以降Noismのダンサーさんやスタッフさんとも
気心が知れた感じになって、各地をツアーしてまわった今月、
最終地が、私のホーム、静岡芸術劇場ということで、
スタジオでの稽古といい、劇場でのリハといい、
妙に見慣れた客席を目の当たりにして
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込み上げてくる喜びに気付いた時改めて実感したのは、

この素晴らしダンサーさんたちのパフォーマンスを
いつか静岡の皆さまにも見ていただけたらなーと、
心のどこかで思いながら
これまでNoismに参加させていただいてたんだなーということ。

そんな私のささやかな願いが今月23日24日、
いよいよ実現する機会に私も参加するんだなと思うと、
武者震いがする。

残席わずかとなっております。

ぜひ劇場にお越しくださいませ。

奥野晃士


2016年6月27日

<役者おくぬ~日記>劇的舞踊『ラ・バヤデール―幻の国』世界初演!

ご無沙汰です。
久しぶりのおくぬー日記になってしまいましたが
2014年以降、スイスと日本を行き来する生活を送ることになってから
おくぬ〜日記もちょっとごぶさたしてしまい申し訳ありませんでした。

2014年の衝撃的な舞台だった劇的舞踊「カルメン」以来、
新潟市のレジデンシャルダンスカンパニーNoismさんとの共同作業は
私自身とても刺激的で多くの収穫と成果をもたらしてくれたと思いますが、
今回の劇的舞踊ラ・バヤデールは、SPACからは貴島さんとたきいさんも参加しての
豪華版。

三人とも並々ならぬ覚悟を持って
新潟入りさせていただきました。

今回はベースに同名のバレエの名作があり、
演劇界の重鎮劇作家の平田オリザさんの翻案した戯曲があり、
そこへ宮前義之さんを中心としたチームISSEY MIYAKEの方々、
その気になったら劇場丸ごと設計できちゃう気鋭の建築家の田根剛さんの空間
カルメンの時からユニークな家具が印象的だった近藤正樹さんの木工美術、
大学時代は宮城さんと同級生だったという笠松泰洋さんの音楽、

それら才能あるクリエイターさんたちの作品と関わる出演者一同の表現を
日々昇華させるために腐心する穣さんのもと、
苦労を厭わないいつもの照明、音響、舞台スタッフの皆さん、

特に東京から来られるチーム宮前の衣裳の作業ついては、
みなさん穏やかな方々なのですが、当然みなさんスペシャリストで、
役割分担がきっちり出来ており、
手際よく問題を解決しながら完成度を上げていく集団作業の凄みを感じられました。

今回はNoism1のメンバーさんたちが集団作業で振り付けを生み出すプロセスも
とても興味深く拝見できた。
シーンから連想される言葉を出し合い、一つ一つの言葉をテーマに
一人一人のダンサーさんが振りつけを発表し、
穣さんが構成していくのであるが、
そんな気の遠くなる作業を根気よく続け、
多くの犠牲の上に成り立っている選りすぐられた振り付けは
他の追随を許さない内容のダンスだと言える。

とりわけ今回は静かな演劇の平田オリザさんが初めて取り組む舞踊戯曲、
演劇界の巨匠の紡ぎだしたセリフが鍛え抜かれたダンサーさんの肉体によって
発話しないながらも雄弁にセリフを語りだすのですが、

演出家金森穣によって抽出された才能の結晶のような作品として仕上がった
今回の劇的舞踊『ラ・バヤデール―幻の国』
世界初演となった新潟公演には
連日大勢のお客様が詰めかけて下さり、
終演後のカーテンコールは
熱狂的に受け入れてくださいました。

ヒロインの踊り子ミラン役の佐和子さん、騎兵隊長バートル役の賢さんはじめ、
カルメンでご一緒したダンサーさん達も、前作とは全く違う表現が見られ、
共演させていただきながら豊かな表現力に毎回正直驚かされました。

初日は平田さんはじめ、クリエイターのみなさまも勢ぞろいして下さり、
賑やかな世界初演となりました。

そんな空前のスケールの作品が、7月、
国内4箇所をまわります。
http://labayadere.noism.jp/

7/23・24は静岡公演が待っています。
是非お誘い合わせの上、お越しくださいませ。
ご来場をお待ちしております。

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Noism劇的舞踊 vol.3  
ラ・バヤデール―幻の国

7月23日(土) 18:30
7月24日(日) 16:30
日本語上演/英語字幕(ポータブル字幕機あり/要予約)
会場:静岡芸術劇場
詳細はこちら
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2014年9月11日

<役者おくぬ~日記>アヴィニョンでSPAC旋風!from SWISS

ご無沙汰しております。久々のおくぬ〜日記は、今年日本と国交樹立150周年を迎えているスイスからお届けします。
大使館

そもそも日本という国は、スイス国民からとても関心を持って頂いている様子、武道や禅などの教室が流行ってるし、日本関連の本を読んでる人もあちこちで見かけ、またTATOOにも日本的な図柄や漢字(時々意味不明)を選ぶ方もよくみかけます。私も街を歩く時や人と会う時でも、日本人の評判を落とさないよう心がけつつ、機会があれば日本の素晴らしさを吹聴しており、日本国のアウトリーチャーとしてスイス社会に溶け込んでいけたらと思っております。
ちなみに、奥野不在の間も静岡ではSPACリーディング・カフェは予定されておりますので、ぜひお楽しみに!

世界屈指の演劇祭「アヴィニョン演劇祭2014」では、SPACが旋風を巻き起こしたことはネットや新聞で話題になったので記憶に新しいかと思いますが、私も7月に二泊三日でアヴィニヨンに出向き、現地でつぶさに堪能させていただきましたので、今さらですが、簡単にレポートさせて頂きます。
城門

ここチューリッヒ市からフランスのアヴィニョンへの道のりは、バカンスシーズンなので足の確保に難渋しましたが、予定通り7月19日〜21日の旅程を無事確保できました。
フランスは交通のアクセスが悪い事で有名なのだそうですが、確かに電車の線路が工事中ということで、ジュネーブから臨時のチャーターバスに何とか潜り込んで国境を越え、着いた駅で大荷物の旅行者でごった返すホームで待ち時間は50分、
ホーム
さらにリヨン駅でもたっぷり1時間待ったりしながらも、予定通り8時間以上かけて19時すぎにアヴィニョン駅到着!
駅

城壁の向こうの目抜き通りは、カラフルな壁か何かかと思いきや………よく見ると人で埋め尽くされた道でした。
道

フランスはちょっと蒸し暑い感じでしたが、暑すぎず寒すぎず、どちらかというと夏らしさを味わえて快適、
街中
街のそこかしこにチラシをまく人達やパフォーマンスをする人達でいっぱいでした。
カポエイラ

宿に荷物を置きに行く道すがら、人混みにまぎれて前方から歩いて来たのは人混みの中でもとりわけ目をひく、極妻に出てくる姐御風の和服の女性。はるか異国の地で日本人に会うと思わず嬉しくなって、軽く笑顔で会釈すると、その姐さん「日本人ですか?」と声をかけてくださる。
こちらも挨拶をすると、姐さんの周囲に日本人男性数人が立ち止まり、「今回は何でアヴィニョンに来られました?」と聞いてくれたので、「同僚がこの演劇祭に参加しているもので………」とお答えすると「えっ、もしかしてSPAC?」「そうです、よくご存知で!」「すごいらしいですね〜。活躍は聞いてますよ」とのこと。アクセントが関西弁なので「関西からですか?」とたずねると「そうです、実は僕ら落語家で演劇祭のOFFに参加してるんですけど、フランス人がフランス語で一席やったりするんで、お時間あったらぜひ」とチラシを下さった。聞けば奇遇にも、私の15年来の友人落語家さんの弟弟子という偶然!一気にテンションがあがった。
「いつまでいらっしゃるの?」とお尋ねになるので「僕らはスイスからなんで、明日の『室内』というのをみて、明後日またスイスに帰ります。ちなみに、今日楽日の『マハーバーラタ』組は、バラして明後日くらいの飛行機で帰国することになるかと………」そこでその落語家さん、「『マハーバーラタ』観たいなぁ〜。ちなみにキャパはどれくらいですか?」とお尋ねなので「1000人ってきいてますけど」とお答えすると「うわぁ、すごいなーー。考えられへんわ〜」と、大いに驚いておられた様子。今やチケット入手が大変困難な状態ということだったので、その事もお伝えしておいたのだが、ともあれ着いて早々、SPACの注目ぶりを肌で感じることができた。
宿に荷物を置き、一息ついていざバス乗り場に。石切場行きのバスを待っていると、インドっぽい衣裳をつけた俳優さんたちが一人一人にチラシを渡しながら「『マハーバーラタ』を見た後はインドのアナザーストーリー『ラーマーヤナ』をどうぞ」などと営業活動を熱心に展開。観に行ってあげたかったけど日程的に難しかったので、健闘を祈りつつバスに乗り込む。

バスが進むにつれ近代的な設備の建物などがどんどん無くなってきて、橋を渡った頃には荒涼とした風景が………。
橋

なるほど石切場とはこういうことかと、非日常の世界に入り込むワクワク感を禁じ得ない。同じお店のラーメンでも、行列に並んで待つというプロセスを経た上で食べるラーメンの方が美味しく感じるそうであるが、観客がバスによって非日常の世界に運ばれて行く過程をたどって観る上演は、そのプロセス自体、ワクワク感をかき立てるわけで、その辺も演劇の持つ魅力の一つであることは間違いない。
石切場

やがて21時半に石切り場にバスが到着、
石切場道
薄暮の砂利道を進む列、駐車場になってる広場は結構な混雑である。
とにかくチケットセンタ―らしき場所に到着するも、チケットの所在がわからない。
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少々不安になっているところに見覚えのある黒髪の女性は、制作としてツアーに帯同していた制作部中野さんだった。春先から奥野はNoism『カルメン』に客演させていただいてたため静岡を離れ気味、5月以降単身新潟滞在だったので、『カルメン』ツアーが終わる前にアヴィニョンに出発していた彼らとは入れ違いになっており、約二ヶ月半ぶりの再会、チケットも彼女がちゃんと用意してくれてた。
奥野・中野

さらに人の流れにそって劇場に進むと切り立った断崖絶壁に囲まれた野外劇場が眼前にそびえたっている。その時闇の中から現れたのは、黒装束をまとった舞台監督村松チーフ!
村松

そこへ出番前の役者やスタッフが次々と通りかかり、再会を喜び合ったが、祭りの前のある種の高揚に満ちあふれた時のような様子からは、大舞台の楽日に向かうに十分な、ほとばしるエネルギーを感じることが出来、きっといい舞台になるだろうと予感させるに十分だった。

開演10分前に客席に立ち入るが、それにしても1000席がことごとく客で埋まっている。
客席

のんきに写真などを撮ってたらどこからか名前を呼ぶ声が。ふと声の方向をみてみると、四列ほど後方の席には静岡県の文化業界のキーパーソン、静岡大道芸フェスの甲賀プロデューサーご一行が着座。
甲賀

甲賀さんは6月の『カルメン』兵庫公演を観に来て下さり、楽屋で再会したばっかりでしたが、まさかのフランスでの再会にテンションが上がる。席に着いた頃に「空席を埋めて下さい」のアナウンスが流れ、あと一分遅かったら折角の座席が詰められるところだった。
まず舞台スタッフの労働条件改善の主張があり、日本語訳のアナウンスが後で流れるのだが、それは宮城芸術総監督本人であった。
やがて劇世界への案内人のような演奏隊が登場、静かに演奏が始まる。そして、切り立った断崖絶壁に映し出されるのは、客席の外周を円形に囲む舞台を、後方から厳かに列をなして登場する俳優たちの影。自然をも演出に取り込んだ巧みさに、観客は一気に劇世界に引き込まれていった。
さらに演奏隊は緻密なリズムを刻み、高貴さと比類なき美しさのダマヤンティー姫と神々も一目置くナラ王をはじめ、次々に登場する人物達は全身全霊で神話の世界を盛り上げる。スピーカー陣も表現力豊かに劇を展開し、三位一体となって演者達がそれぞれの持ち味をいかんなく発揮し、それを照明や装置などの相乗効果で、言語の違いを超えた笑いや涙を誘う演出はことごとく観客にヒットしていく。中でも音楽はかなりストイックに追求していたが、そのわりには時折見せる大和撫子たちの屈託の無い笑顔も、客席のインターナショナルな老若男女のハートを鷲掴みにしていたことは間違いない。

演劇のルーツをたどっていくと儀式や祭礼に行き着くという話はよく聞いていたが、今回、世界屈指のアヴィニョン演劇祭の中でもメインの会場であり、自然霊が満ちあふれているかのような素晴らしいロケーションで『マハーバーラタ〜ナラ王の冒険〜』を拝見でき、日本神道の八百万の神々に祝福を捧げる祭りの一環のようであり、原始ヨーロッパのケルト民族の信仰にも通じる世界のようでもあり、千人の観客と共に、言葉や民族、習慣、宗教の違いを超えた自然への畏敬と神々への祝福の気持ちに満ちあふれた世界を感じる事ができた。

終演後は客席全員がスタンディングオベーション。何度カーテンコールがあったことか。すると、いつのまにかスタッフの皆様も俳優達と一緒に舞台に登場。
カーテンコール集合
二度、三度、四度、五度………なかなか拍手は鳴り止まなかった。
ナラダマ

今回、二泊三日の短い旅程、観たのは『マハーバーラタ』と、その対極に位置するようなディープな作品、現在パリで絶賛上演中の『室内』というSPACプレゼンツの二本のみ、“天下のアヴィニヨン演劇祭“に折角来たのだから、他の作品も観まくりたくなるのでは………と思ったが、ある意味この二作品で、現代の演劇の頭のテッペンからつま先までを観れた感じがし、お腹いっぱいのとても満足度の高いアヴィニョンでした。
夜会

後日この二作品が、並みいる強豪をおさえて、今年度のアヴィニョン演劇祭に参加した作品群の中で、「記憶にとどめておきたい10演目」に両方選ばれるという快挙を成し遂げたとか。クールジャパンはSPACを軸に世界の舞台芸術シーンにも浸透していくのではないだろうか。
宮城・奥野
そんなマハーバーラタが、9/12-13神奈川県芸術劇場KAATで凱旋公演される。
劇場の中に円形の劇場がつくられているとのこと。
拝見できないのが残念である。

12日の金曜日は売り切れとのこと。
残席わずかです。
折角の機会、ゆめゆめお見逃し無く!

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『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』
KAAT神奈川芸術劇場公演の詳細はこちら


2014年6月19日

<役者おくぬ~日記>Noism『カルメン』新潟公演終了!いざ神奈川へ!

梅雨の時期がやってきました。

静岡のSPACでは、クロード・レジさんの『室内』と、宮城聰 芸術総監督演出の『マハーバーラタ』が
フランスのアヴィニョン演劇祭に参加するので、今月末の出発に向けて稽古も佳境だと思います!

奥野はNoism1&2合同公演「カルメン」新潟公演を終え、
二番目の都市、神奈川県横浜市に来ております。
いよいよ20日から22日まで、神奈川芸術劇場KAATで公演です。

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客席が真っ赤なKAATは、カルメンの情熱的な性格にピッタリ!

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実は、奥野は7月から来年3月まで、恐縮ながら家庭の事情で静岡を離れ、
スイスでの生活が優先になってしまいます。

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宮城さん、SPACの皆様、そして静岡県民の皆様!ご無理を申し上げます!

奥野が大きな舞台に立つのは今回のNoism「カルメン」が終わると、次回はいつになるか分りません。
関東圏にお住まいの方々はぜひおこしくださいませ。。

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来年度は再び日本に帰って来ますので、今後ともよろしくお願いします。

5月に入ってからはNoism『カルメン』リハ&本番で、新潟市にひと月以上のロングステイとなりました。

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新潟は食事は美味しいし、

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お洒落なお店もけっこうあり、お店の人も最高!

平地なので自転車があれば不自由なく生活できます。

雨にもほとんど降られることなく、あくせくしてなくて本当にいい街でした。

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金森さん、井関さんはじめ

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Noismの皆様、りゅーとぴあの皆様、篠田新潟市長をはじめ市の職員の皆様、
そして新潟市民の皆様、本当にお世話になりました。

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世界初演となる新潟公演は三日ともほぼ満席で、
終演後はこちらが驚くほどの熱狂的なカーテンコールでした。

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SPACからはお花も届き

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芸術局長の成島さんはじめ、荒井舞ちゃん、熊倉さん、宇佐美専務はじめ、静岡からもご来場いただき、

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本当にありがとうございました。

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二日休んで5月以来久しぶりにスタジオでの稽古になりましたが、
劇場での本番を経た今となっては、これだけ違うのかと思うほど、面白さが倍増でした。

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新潟の公演を観て下さったお客様から
ダンサーさんが踊りで語る「饒舌なる身体」に驚いた…といったような感想を
異口同音のようにうかがいましたが、
言葉を発しないダンスでありながら「台詞が聞こえる」ような感覚で
人物の心の動きが手に取るように分り、物語が進んで行くという、
Noism10年の集大成であり、舞台芸術の世界でも希有な作品だと思います。

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金森さんは「顔で踊るな」という信条を貫いていらっしゃる振付家。

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そういえば、2008年だったか、
春の芸術祭で上演したNoism公演「人形の家」のゲネプロを拝見した時も、
金森さんが踊っている一人のダンサーに対して大きな声で
「顔で踊るな!体で踊れ!」と檄を飛ばしていたのを思い出しました。

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「気持ち」ではなくあくまで「身体」から発するエネルギーを求める、
このことが、ダンサーによる「物語」を紡ぎ出す「劇的舞踊」を
類稀なるものにさせている一因ではないかと思います。

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神奈川芸術劇場KAATの舞台に立つのははじめてですが、
劇場の壁一面上演作品が記されたポスターをみると、「カルメン」の下には、
我がSPACのフランス凱旋公演「マハーバーラタ〜ナラ王の冒険〜」のタイトルが記されており、

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新潟でお世話になったスタッフさんはもちろんのこと、
元SPAC制作で今KAATで制作をやっている文ちゃんや収さんがいたり、
マハの仕込みでフランスに出張して下さるスタッフさんがいらっしゃったりと……心強い限りです。

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滅多にない関東圏で、奥野しばしのお別れでもある公演です。
6月20日〜22日「カルメン」横浜中華街のほど近く、
@神奈川芸術劇場KAATでお待ちしております!ぜひお見逃しなく!

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―舞踊×演劇から生み出される、愛と死の物語の”物語”
Noism設立10周年記念 Noism1×Noism2合同公演
劇的舞踊『カルメン』
[演出振付]金森穣
神奈川公演
2014年6月20日(金)19:30、21日(土)17:00、22日(日)15:00
[会場]KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉
[入場料]一般5,500円 シルバー5,000円 U24 2,750円 高校生以下1,000円(全席指定)
✳︎当日券あり
チケットかながわ 0570-015-415
(受付時間 10:00~18:00)

[主催]KAAT神奈川芸術劇場


2014年6月5日

Noism「カルメン」世界初演(6/6〜8)にむけて、リーディング・カフェin 新潟開催!

静岡では「ふじのくに野外芸術フェスタ」が大盛り上がりのご様子、新潟で様々な情報を楽しく受けとっております。
6月4日から始まった浜名湖での『天守物語』、野外での天守は、また格別でしょう。
是非お出かけ頂けたらと思います。

5月から奥野は静岡を離れ、新潟stay、街の様子にもだんだんと馴れて参りました。

そして、いよいよNoism10周年記念公演『カルメン』世界初演も迫ってきました。

舞台稽古も絶好調、世界中で『カルメン』と名のつくものは数多く舞台化され、オペラ、演劇、ミュージカル、舞踊等々、あらゆるジャンルで上演されつくしておりますが、
今回金森穣さん演出振り付けの劇的舞踊『カルメン』は、舞踊でも、ミュージカルでも、もちろん演劇でもなく、正に「劇的舞踊」という新しい領域の作品だと思います。

ダンサーの皆様も絶好調!

Noism渾身の舞台、ぜひ多くの皆様にお越しいただけたらと思います。

かく言う私も新潟に来て様々な挑戦をさせて頂いております。

以前、Noismメソッドの事を書きましたが、
最近はダンサーの皆様に混じって、あつかましくも「バーレッスン」にまで、参加させていただいております。

といっても全然ついていけておりませんが、

「トンベ、クッペ、ファイ、バランセ〜、1、2、3…左も同じ…、アチチュード…」云々かんぬん、私としてはチンプンカンプン。でも、さすがはダンサーさん、いきなり全員がやってのける。
とにかくバレエはすべての技?に名前があって、用語にすぐに体が対応して全員がその通りに動けてしまう………。しかも、その動き一つ一つも、いとも簡単に頭のテッペンより上に足があがってしまったり、華麗なる足さばき見せたりと洗練されており、この奇跡のような光景を日々目の当たりにし、やっぱり、身をもってバレエの奥深さとダンサーさんの磨き上げられた肉体の素晴らしさを体感できる幸運に感謝しております。


同時に自分の肉体のサビ具合も実感、油ささねば。

話はさかのぼって、5月11日、新潟で初開催、Blue Cafeさんで『リーディング・カフェin新潟』を開催させていただくことができました。
reading cafe in Niigata_MG_0998 (Medium)

今回の開催にあたり、Noismの上杉さん遠藤さんはじめ多くの方々のご尽力がありました。

会場のBlue Cafeは、以前Noismダンサーの真下恵さんも
作品を上演したこともあり、


ほかにも音楽イベントなども頻繁にやられている新潟市の知る人ぞ知る発信拠点の一つ。
本に囲まれた広い店内でゆったり時間をすごせる文化的な香りのするお店です。

オーナー青(あおし)さんは気さくにオヤジギャグを連発して下さり、すぐになじみ深い雰囲気になり、和気あいあいと準備にとりかかることが出来ました。

そこへ、私とはSPAC同期入団2000年組、鈴木忠志芸術総監督のもと、まさに苦楽を共にした仲間であり、”常在戦場”の厳しい環境下にもかかわらずゴールイン!リアル・スパカンファン(SPACの子供達)栄えある第一号周哉君をもうけるなど、プライベートにおいてはSPAC歴代トップランナーとなった、山本俊介、博美一家の突然の訪問には驚きました。

山形県に住んでいる彼らには第二子直歩くん2歳も伴って、一家で3時間かけてわざわざ会いに来てくれたのだ。ありがたいことだ。とても幸せそうな様子で安心した。『カルメン』新潟公演も観に来てくれるとのこと。世界初演!いい舞台をみせれるようがんばります!

『リーディング・カフェin新潟』は地元劇団の方々やりゅーとぴあ関係者、Noismサポーターの方々等合せて12名、新聞社の取材が二社、リハを終えて駆けつけてくれたNoism2の菅江一路さんも飛び入り参加してくれて、静岡を凌ぐのではと思える盛り上がりをみせたのでした。

今回リーディング・カフェで読んだ作品は宮城演出『黄金の馬車』の原作で、『カルメン』の作家P・メリメの『サン・サクルマンの四輪馬車』。若くわがままな女優と、それに翻弄されるペルー総督のコミカルなやりとり、長い台詞も結構あったのですが、最初は緊張気味だった参加者の皆様も徐々に乗って来て、それぞれの読みっぷりがとても素晴らしかった。

reading cafe in Niigata_MG_1013 (Medium)

最初は緊張した感じだったNoismサポーターズunofficialの事務局長のKさんや、Fさんも最終的にはノリノリで参加してくださいました。
Noismサポーターズの会報にもレポートしてくださいました!

新潟の劇団カタコンベ牧田夏姫さん、KURITAカンパニーの荒井和真さんもご参加くださり、その卓越した台詞を惜しげも無く披露してくださいました。

新潟は海産物は美味しいし、米どころなのでご飯も美味しく、お酒が好きな人は日本酒の試飲が出来るぽんしゅ館も駅中にあります。

いよいよ6日新潟でカルメン世界初演!
そのあと神奈川、兵庫とまわります。

是非お出かけ頂けたらと思います。


2014年5月10日

<役者おくぬ~日記> Noism「カルメン」稽古場のSPAC Tシャツ!

今年のGWは、SPACではふじのくに⇄せかい演劇祭で大いなる盛り上がりをみせ、全国から多勢のお客様にお越しいただきました。
ご来場いただいた皆様本当にありがとうございました。
演劇祭前半の演目で大好評を博した静岡芸術劇場で上演されたドイツのニコラス・シュテーマン演出の『ファウスト』には、Noismでも活躍されてた宮川愛一郎さんも、もったいなくもエキストラで参加して下さっており、とてもうれしい再会でした。

そんな演劇祭も佳境を迎える5月5日、
私は小雨降る新潟駅にひとり降り立ち、
翌6日からいよいよ第三期Noism『カルメン』の稽古に突入!

前回は桜が美しかったりゅーとぴあ周辺も、

今回は新緑が………まばゆい………。天気のいい日は空を眺めてゆっくりするのもいい場所です。

今回は新潟古町のホテルにこれから本番が終わるまでずっとSTAYです。
水島新司の出身地ということもあり、近くの商店街には水島漫画のキャラの銅像がそびえております。

二週間ぶりに稽古に参加する私を、金森さん、佐和子さんはじめ、Noismメンバーは暖かく迎えて下さいました。
衣裳も装置も着々と揃って、主に私が使わせて頂く学者の椅子と机もとても可愛い仕上がり。

稽古も順調………ですが、相変わらずダンサーの皆様、運動量は半端ない。汗もすごい!
聞けば一日にTシャツ4〜5枚を着替えるとのこと。
そんな中で目につくのがやはりSPAC Tシャツ。
中でもバレエの本場ロシアの名門ボリショイバレエ学校出身でロシア・ナショナル・バレエ団、モスクワ・バレエ団を経て2007年からNoismに所属し、今回もカルメンを憎む女マヌエリータを演じる青木枝美さんは、たまにスパT着て稽古に参加して下さいますので恐縮です。

話は飛びますが、GW中の5月3日、私、磐田市民文化会館で開催された佐藤典子舞踊団のこどもの日ダンスフェスに参加させてただいたのですが、

この日磐田で楽屋をご一緒させて頂いたAlphact主宰の大柴タクマさん、そして槙なおこさんの二人と枝美さんは旧知の仲、特になおこさんとはボリショイ時代の同級生ということで、

なおこさんから枝美さんへ10年ぶりのメッセージカードを託されて新潟入り。このちょっとしたサプライズに、枝美さんもビックリ、後日電話で盛り上がったと大変喜んで下さいました。

たまたまSPAC Tシャツを着て稽古に参加していた枝美さんにご無理を言って写真を撮らせていただきました。

『スパTを着て踊るバレリーナin新潟』
その1

その2

その3

その4

その5

その6

洗練された本場仕込みのバレリーナの身体とSPAC Tシャツの貴重な取り合わせ!
美しすぎます!
そして、
ダンスだけでなく美術にも精通し、極真空手も身につけた若手注目株、
今回スニガ軍曹を演じる角田レオナルド仁さん。

身体能力の高さは折り紙付き!複雑でありながらとてもユニークなダンスで重要な役どころを演じておられます。
5月4日はレオさん、新潟からわざわざ静岡を訪れてくださり、『マネキンに恋して ― ショールーム・ダミーズ ―』『Jerk』をご観劇下さいました。

ちなみに枝美さん演じるマヌエリータは、仁さん演じるスニガ軍曹の愛人役、それとは別に、仁さんはかつてプライベートで、前出の槇なおこさんのバレエレッスンを受けたことがあるらしく、今回GWにたまたま磐田のこどもの日フェスでご一緒させていただいた槇なおこさんを通じ、はからずも「カルメン」の中でも近しい役どころの二人が繋がった訳です。

映像はじめ様々なスタッフワークをこなす遠藤龍さんも、『ZAZA~祈りと欲望の間に』で来静した時に成島さん(SPAC芸術局長)とTシャツ交換したそうです。

私も龍さんの手引きでGETさした、オリジナルNoismジャージを着込んで頑張っております。

今週は新潟では10日に公開稽古、そして11日17時からBlue Cafeで『リーディング・カフェin新潟』が開催されます。
『カルメン』作者メリメが書いた戯曲、昨年野外劇場で初演された宮城演出『黄金の馬車』の原作『サン・サクルマンの四輪馬車』を読みます。
★詳細はこちら
新潟にお知り合いのいる方はどうぞ御吹聴くださいませ!

カルメン初日まであと1ヶ月を切りました。
6月7日〜8日で、東京発着『カルメン』新潟公演オフィシャル鑑賞ツアーもとても魅力的!

神奈川、兵庫公演も残席わずかです。
チケットはお早めに!
www.noism.jp/schedule/2014/06/noism1-noism2.html
ご来場をお待ちしております。


2014年3月27日

<おくぬ〜日記>第一期新潟Noism『カルメン』稽古終了!

3月16日から23日まで、6月に新潟、神奈川、兵庫で上演される新潟市のレジデンシャルダンスカンパニーNoism『カルメン』の第一期稽古のため、新潟まで行ってきた。

Noismの芸術監督の金森穣さんは日本の舞踊会の牽引者、優れた作品を定期的に世に出している実力者である。作品のクオリティーは高く、静岡にもファンは多い。

Jo KANAMORI
  〈撮影:篠山紀信〉
 
新潟への移動日、今から新潟に行くことを何人かのSPACメンバーに告げた時の反応は、「いやー大変ですね〜(汗)」か「羨ましい〜♥」のどちらか。

新潟は曇り空が多いことは聞いていたが、初日からあいにくの雨天。未知の世界への第一歩、不安と緊張が否応無く押し寄せる。はじめてSPAC作品に出演する俳優の皆さんも、きっとこういう気分を乗り越えていらっしゃるのであろう。

コンサートホール、劇場、能楽堂、リハーサルスペースなどがあるりゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館はとても大きく、敷地も広い。

 
緑の中に劇場が高々とそびえている感じ。

 
Noismには「Noismメソッド」があるらしいということは前々から聞いていた。
年明けに打ち合わせのため新潟に来させて頂いたとき、穣さんも「良かったらメソッドだけでも受けてみてはいかがでしょう?」と言ってくれたので…

 
お言葉に甘えて初日いきなり9時半からのメソッドを隅っこで受けさせて頂く。

Noismトップダンサーであり、副芸術監督の井関佐和子さんの指導。佐和子さんはじめダンサーの皆様もとても暖かく迎えてくださった。

 

 
小一時間に及ぶメソッドで内部から体を徐々に起こしてから床に寝転がっての様々なムーブメント、正座からの動き等々、きつい体勢も数ありましたが、音楽に合せて朝からとてもいい汗。
出だしの10分は椅子にすわったままでも無理なく出来ると思うので、仕事能率アップを目論む一般企業なんか関心を示されるのではないか。

メソッドが終わり、休憩のあとは穣さんとダンサーの皆様はバーレッスンだが、さすがに私が紛れ込んでいるとかなりお邪魔になるので、別室で自主稽古。

バーレッスン終了後、穣さんが来て今回演じさせていただく考古学者の台詞と動きの稽古を差し向かいでみっちり1時間半。
台詞一つ一つの動きや間、呼吸など厳密に指示していく演出姿勢に、かつて味わった抜き差しならない空気が甦り、終わったらいつもじっとりとした汗。

昼食後から夕方の6時までNoism若手ダンサーの吉﨑さんより、振りうつしの作業。

今回最も多くの時間を共にした吉﨑さん、明大演劇科で学び、お父様は1077試合連続出場の記録を持つ力士、薩州洋(さっしゅうなだ)こと、立田山親方だそうで…父親譲りの体格の良さ、これからの活躍が期待される。

 
しかし日本に住んでいながら国技であるお相撲さんのご子息とお目にかかったのは今回が初めてです。

 
覚えの悪い私に吉﨑さんは根気強くお付き合いくださり、また学者の妻ドロッテと謎の老婆を演じる石原さんも時間の許す限りお付き合いくださって、とても助かりました。

 
四日目はいよいよNoismメンバーと合同稽古。
学者がらみのシーンを中心に、三幕途中まで。
 
翌5日目には全ての場面をあたり、あたまからビデオに収録、
とりあえずなんとかかんとか全出演シーンを穣さんに演出していただくことができ、とても中身の濃い5日間でした。
 
最終日の夜はりゅーとぴあ内のかなり本格的な能楽堂で上演していた、市民の方々によるギリシャ悲劇『メデイア』を観劇。

 
そのあと何人かのメンバーさんと「SURIKEN(手裏剣)」という居酒屋さんに食事に行って来ました。日本海の新鮮なお魚がとても美味しかったです!

 
劇的舞踊『カルメン』、歴史的な舞台になるかと思います。
チケットご予約はお早めに。
※詳しくはここをクリックしてください。
 

 
 
奥野晃士


2013年2月7日

<役者おくぬ~日記>福田ドルチェ倉庫と磐田市のまちづくり

1月21日、磐田市福田のドルチェ倉庫さんで
磐田市芸術文化振興議員連盟の主催によります文化講演
〜まちづくりに文化を〜


『SPAC俳優と芸術総監督による
朗読とピアノの午後 + 講演』

無事終了しました。

かつては、織物の町と知られた福田町。
福田音楽愛好会「アンダンテ」の活動の拠点、練習や会議をはじめ、コンサート会場ともなる「ドルチェ倉庫」は150号線から10メートル程入ったところにあり、戦前に建てられたという織物工場跡で、先日、西洋風建築の母屋とともに国の登録有形文化財に答申されて話題になりました。

ト_ルチェ1

床、壁、天井全て木で造られ、温かさとやさしさにあふれた素敵な空間です。

ト_ルチェ2

ここで、私、宮城監督の講演の前座で、
昨年秋に朗読とピアノの午後で吉田伊津子さんと上演した
超講座動読ライブ『恋はロミオとジュリエット』を上演させて頂きました。

恋はロミシ_ュリ1

前日は私、浜松の劇団と人形劇団の合同演劇祭「浜松劇突」で大岡演出『邯鄲』にゲスト出演しておりましたので、連続で乗り切れるか不安でしたが、元気な高校3年生の二人や吉田伊津子さんからもパワーを頂き、お陰さまで無事終えることができました。

恋はロミシ_ュリ2

宮城さんの講演、いつもながらとても良いお話だったと思います。

宮城講演1

僕らの子供の頃って放課後はみんなで野球をしたり砂遊びをしたり、野山を走り回って遊び、子供同士が直に接しておりましたが、遊ぶ時はゲームに興じ、パソコンの普及で買い物すら人を介さずに済ませることができるようにった現代において、生の肉体を見つめ、人間の発するエネルギーに浸る舞台芸術に接する時間はとても貴重だとあらためて思います。

宮城講演2

舞台芸術に関心を示してくださる市議会議員さんが大勢いらっしゃる磐田市には、これからも度々お邪魔することになると思います。
(人形劇の上演活動に長く取り組んでおられる八木邦雄議員とは、前日の浜松劇突の合同公演『邯鄲』で競演させていただきました。)

企画してくださった玉田議員はじめ、お越しいただきました皆様、ありがとうございました。
今後ともまちづくりに文化をどんどん役立てていって頂けたらと思います。

ちなみに、

そんなドルチェ倉庫さんで

2月11日(月祝)13時からリーディング・カフェを開催予定です。
実に2年半ぶりって感じです。
http://www4.tokai.or.jp/dolcesouko/

リーテ_ィンク_・カフェ1

11日は19時から今之浦のオフィスサロコンさんで再びリーディング・カフェです。
http://salocontama.hamazo.tv/

リーテ_ィンク_・カフェ2

2月11日は、磐田の熱い文化発信拠点2ヵ所でリーディング・カフェを開催します。
楽しみです!

その他、リーディング・カフェ情報は下記から

http://spac.or.jp/news/?p=6313

磐田といえば

その前々日2月9日(土)18:30から
磐田市民文化会館大ホールで
磐田信金さんが中心になって行われるチャリティーコンサート
『明日へそして未来へ“愛とともに”2013』に
静岡の大御所ジャズピアノ栗田丈資さんと「注文の多い料理店」で出演します。
演出はSPAC文芸部の大岡淳氏。

愛とともに

たびたび栗田さん家のスタジオにお邪魔して、 
久しぶりに栗田さんとの新演目づくり、とても順調です!

栗田さん

1部は磐田の歴史あるさ『みどり合唱団』そして3部はご存知、『佐藤典子舞踊団』に大柴タクマさんがゲスト出演!充実したラインナップです。

愛とともに

皆様も、文化で”まちづくり”の磐田に是非足をお運びくださいませ!


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