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2016年9月2日

【『高き彼物(かのもの)』への道 2歩目】川根町にロケハンへ

カテゴリー: 『高き彼物』2016

8/18(木)にスタートした第1期の稽古もいよいよ終盤戦。
そんな中、俳優やスタッフから「1978年の川根町の様子がわかるものはないか」「実際に地元の人たちの方言を聞いてみたい!」など、資料にとどまらないリアルなものへの興味が湧き上がっていました。
写真1

そこで8/28(日)に稽古がお休みの日を利用して、俳優・スタッフ一同は作品の舞台である島田市川根町へロケハンに行ってきました。

“SLの汽笛が聞こえる静岡県川根町”、『高き彼物』の冒頭にはこう書かれている川根町は、お茶の産地として、また近年は観光地としても紹介されています。

最初に訪れたのは「古民家ひらら」さん。
ここは明治5(1872)年に建てられた古民家で営まれているお蕎麦屋さんです。お店の方がとってもチャーミングで、川根町の歴史や小話を話してくださいました。映画『男はつらいよ 噂の寅次郎』(山田洋次監督 1978年公開)の撮影がまさに当時の川根町で行われたそう。

次に小玉充造さんの農園へ。
浜松出身の劇作家マキノノゾミさんが書いたこの戯曲には、「だら」や「だで」といった特徴的な語尾のつく台詞が数多く登場します。このような静岡の方言を再現すべく稽古を進めていく中で、俳優たちから「戯曲にある方言などの言い回しが難しい」という話題が口々にあがっていました。
そこで、今回のロケハンの前に「NPOまちづくり川根の会」に相談しました。そこで「この人しかいない」と紹介していただいた方が小玉さんです。こちらのお願いをお伝えすると、小玉さんはすぐに仲間に呼びかけてくださり、なんと近所に住む方々まで集まっていただけることになりました!そのような人と人がつながっていく地元の絆に温かさを強く感じました。

写真左:小玉充造さん

集まってくださったみなさんはとても気さくで、俳優たちからも川根町での暮らしや方言について次々に質問が上がります。地元の方々同士の会話が始まると、俳優たちはその言葉に集中して耳を傾けていました。川根町の人や方言のノリを間近でみることができ、作品創作の貴重な体験となりました。
和気あいあいとした時間を過ごし、最後はみんなで記念撮影。

その後は「大井川鐡道」の名物でもあり、作中でも印象的にえがかれているSLを見るため、家山駅へ。
到着時刻が近づくと、遠くから汽笛の音が聞こえ、走行音がだんだんと大きくなってきます。SLが駅舎につくとみんな「乗ってみたい!」と大盛り上がり。残念ながら乗車は出来ませんでしたが、乗客に手を振りながら発車を見送りました。

SLを見送った後は家山駅周辺の散策。
この町に古くからある「茶舗 朝日園」さんと「マルイエしょうゆ川根本家」さんにおじゃましました。昔の写真や創業時代から使われている道具など、貴重なものに一同、興味津々。当時の趣を残した町並みは、作品に思いを巡らせるのにぴったりでした。

川根町の景色や人々のつながりと温かさに触れることのできたこの日のロケハン。ご案内いただいた「NPOまちづくり川根の会」の森下文子さんにはこの場をお借りしてお礼申し上げます。
作品の舞台となった川根町を肌で感じた役者やスタッフたちは、これからどのようにこの物語に向き合い、作品を形作っていくのでしょうか!?どうぞご期待ください!
 
 
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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯2
『高き彼物』
一般公演:11月3日(木・祝)、5日(土)、13日(日)、19日(土)
演出:古舘寛治 作:マキノノゾミ 舞台美術デザイン:宮沢章夫
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2016年8月28日

【『高き彼物(かのもの)』への道 1歩目】稽古はじまりました!

カテゴリー: 『高き彼物』2016

こんにちは!

SPAC秋→春のシーズン2016の2作品目として、
11月に上演を予定している『高き彼物(かのもの)』。

この作品は、浜松出身の劇作家であるマキノノゾミ氏によって書かれ、
1978年の静岡県島田市川根町を舞台にしています。

傷心の高校生とワケありの元高校教師、そして周りの家族が、
それぞれに葛藤しながら、お互いに心を通わせていく様子が描かれています。

さて、そんな『高き彼物』ですが、
先日、舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」で稽古がスタートしました!

【稽古場の楕円堂】

記念すべき第1回目(一歩目)のブログでは、稽古の様子を写真とともにお届けします。

今回、『高き彼物』を演出するのは、古舘寛治さん。


【古舘寛治さん】

舞台、テレビドラマ、映画と多分野で活躍されている古舘さんですが、
静岡では、ローカルテレビCMで登場する「コンコルゲン」として有名で、
老若男女から親しまれていますね。
そんな古舘さんが「演出」する作品と聞いて、「どんな作品なの!?」と気になる方も多いはず。


【古舘さんの話に耳を傾ける俳優とスタッフ】

稽古初日から、古舘流の演劇論を熱く語ります。

古舘さんが思う面白い演劇とは、ズバリ

「フィクションの中で、俳優(役)が生々しくその場で生きているかのように見えること」

演劇は、稽古を繰り返すほど、上演を重ねるほど、俳優の演技はどんどんオートマティックに(自動的に)なっていき、舞台ならではの「生」の良さ、新鮮さが失われていくこともある。

こういった演劇ではなくて、やっぱり俳優が舞台の上で本当にそう思ってセリフを発して、
まるでその場で生きているように見えるところが面白い!!

これが、今回の作品創りで追及していくリアルな演劇なのだそうです。


【1対1でリーティング!】

古舘さんが思うリアルな演劇を創るために実践的に行うのが、
「リーディング」という方法。

この稽古では、相手の顔、表情をみることが重要で、
セリフを全て覚えてしまうのではなく、
言葉を一つ一つ確認して、そのセリフを相手に伝えていきます。

目の前の相手の反応に真摯に向き合うからこそ、
セリフがリアルになるのかもしれません。

稽古二日目には、台本の読み合わせも行われました!


【読み合わせスタート】


【徳永光太郎役の武石守正さん】


【猪原智子役のとみやまあゆみさん】

読み合わせも、リーディング形式で進められていきました。
丁寧に同じシーンを繰り返すため、一時間の本読みで進んだのは、数ページでしたが、
古舘さんが今回の舞台で求めるリアルな演劇の”はじまり”が見えた気がしました。

今後の稽古でどのように作品が創られていくのか楽しみです!

チケットは絶賛販売中!
よい席はお早めにどうぞ!

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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯2
『高き彼物』
一般公演:11月3日(木・祝)、5日(土)、13日(日)、19日(土)
演出:古舘寛治 作:マキノノゾミ 舞台美術デザイン:宮沢章夫
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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