2009年8月31日

東壽院修養会でリーディング!

8月18日に清水区にある禅寺、東壽院さんでリーディング・カフェを開催しました。カフェといっても今回は、小学3年生から6年生の子どもたちが集まった修養会に少しだけ参加させていただいて、みんなで戯曲を読みました。

東壽院さんは夏のこの時期に子どもたちを集めて修養会を開いています。もう30年も続いているそうです。20数名の子どもたちがお寺に滞在し、寝起きをともにしながら、勉強したり、川で遊んだり、夏休みのひとときを過ごします。県内だけでなく県外から参加している子どもがいたり、子どもたちにとってはとても特別な体験になるだろと思います。

御住職の御厚意でそこで戯曲を読む機会をいただいたわけですが、読んだのはメーテルリンクの『青い鳥』。ご存知の方も多いと思います。チルチルとミチルが青い鳥を探しに旅に出るお話です。

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一人一人せりふを読んでいくと、みんな、人が読んでいるときはじっと耳を澄まして聴いていることに気づきます。せりふを読むことは、登場人物の声を代弁することにもなるので、戯曲を声に出して読みはじめると、本のなかの人たちがこの世にあらわれ出たような錯覚がうまれて、子どもたちも、そんな不思議な空気に、思わず、耳を澄ましてしまったようです。普段おしゃべりをするときとは明らかに違う言葉が、ふっと、その空間を漂って、子どもならではの鋭い感覚で、その変化をとらえているようでした。だから隣の友だちとごそごそ話していても、せりふが聞えだすと、黙って聴いてしまう。演劇が生み出す異空間が人を惹きつける、そのシンプルな形に出会ったようで、子どもたちを見ながら、こちらの方がなるほどとうなずいてしまう、そんなリーディングになりました。

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 後半は25人の子どもたちに5人ずつ5グループにわかれてもらい、グループごとにリーディング、それから発表もしました。人前に立って読むとなると淡い緊張感があって、けれどみんな堂々と読んでいました。

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戯曲を読むというただそれだけなのですが、子どもたちはさまざまな心の動きを体験することになったのではないかと思います。思わず耳を澄ましてしまう、あるいは、人の前に立つ緊張感というのも普段は体験しないことでしょう。演劇の教育的意義を示したいSPACとしても、その信念を確認するよい機会になりました。

演劇が教育のためにできることがまだまだあるようです。


2009年8月29日

「静火」稽古、第7回

8月も終わりに近づいてきましたが、まだまだ日差しが厳しい日々が続きます。
いよいよ静火は本日から野外劇場入りとなりました!
これからは稽古や仕込み作業など、全て野外劇場で行います。
本番に向けてますます緊張感が高まります!

午前中は舞台で使う資材の搬入作業でした。

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資材は一つ一つが重く、量も多いためなかなか終わりません。
運ぶだけでも時間が掛かってしまいました。

夕方から野外劇場で稽古です。
室内と違い、声も動きもかなりパワーが必要とされます。
仲間の声を客席から聞いたり、舞台上の歩幅を測ったり、
皆さん今日はまず舞台に慣れることに集中していました。

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違いに戸惑いながらも、野外劇場を楽しみながら稽古が出来たようです。
明日から連日稽古が始まります、本番に向けてラストスパートです!


2009年8月28日

「静火」稽古、第6回目

本番まであと三週間を切りました。
稽古場では稽古に加え、衣裳や道具制作などで忙しそうです!

県民劇団の参加者は演技をするだけでなく、装置や道具など全てを自分たちの手で造ります。
今回はそんな制作の場面を皆さんにお伝えしたいと思います。

道具の様子
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針金で型を作り、何枚も何枚も新聞紙を貼り付け乾かします。
さらにこの上から布を貼ったり色を塗ったりと、時間も手間もかかる作業です。
ですが苦労がかかる分、愛着が湧きつつあるみたいです・・・・。

最終的に何になるのか、どこで使われるかは見てからのお楽しみ!

こちらは衣裳の様子です。
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色とりどりの布を広げ、無言でちくちく・・・・
出演者全員の衣裳を一から作るのはとても大変なことですが、
一着一着のクオリティが高く、衣裳チームの情熱が感じられます。

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この衣装、既に完成かと思いきや、これからまだまだ工夫を重ねるとのこと。
ますます本番が楽しみですね!


2009年8月26日

【青い鳥通信】発表会報告

8月16日、静岡芸術劇場にてSPACシアタースクール『青い鳥』の発表会を開催いたしました。
13:30、17:00の2回の公演に、参加者の家族の方々、またはお友達だけでなく、たくさんの一般のお客様にも来場いただきました。

いずれの回も、子どもたちの開演直前まで緊張した面持ちが印象的で、幕が開いた後は、セリフを間違ったり、ダンスの振りや演奏のミスなどもありました。しかし、何よりも1ヶ月の稽古の成果をこの一瞬にかけようとする子どもたちの真剣な姿勢にお客様みんなが感動し、大きな拍手が送られたことは、参加者にとって何よりも喜びになったのではないでしょうか。

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各回、終演後は、劇場のロビーで出演者全員でお客様をお見送りしました。
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1ヶ月という期間はやはり短いもので、加えて今年は新作の『青い鳥』に挑んだことで、参加者にとってはあっという間の1ヶ月だったことでしょう。

部活や塾に通いながら、または遠方からの参加者も多く、毎日劇場に通い稽古をするということは想像以上に大変なことだったと思います。しかし毎日笑顔で劇場に通う姿や、稽古の休憩中SPACの俳優やスタッフたちと楽しげに話している姿を見ると、きっと楽しく、そして充実した稽古の日々を送ってくれたのではないでしょうか。
また、演劇を通して多くのことを知り、学び、経験してくれたと思います。ご家族の皆様からも今回のシアタースクールについて、「有意義であった」、「参加させて良かった」、「毎日稽古を楽しんでいた」、などのご感想を、また次回も参加したいというお言葉とともにいただきました。

発表会の後、シアタースクール『青い鳥』で出会った仲間と、そして、ともに作品をつくりあげたスタッフと、最後まで別れをしのびました。
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最後に、子どもたちからSPACスタッフへ寄せ書きを贈ってくれました。
手作りの素敵なサプライズプレゼントにスタッフ一同感激しました。
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発表会パンフレットによせてのSPAC芸術総監督宮城聰のコメント

「人」という漢字は、ふたりの人間が背中を合わせてもたれあっているかたちから作られた象形文字です。

 つまり人間というものは一人では生きられない動物なのだということですが、人が集団を作ればかならずそこには人と人の「関係」が生まれ、おのおのの「役割」が生まれます。

 「関係」と「役割」――これ、演劇の基本とまったく同じですよね。

 つまり、人が生きていくということは自分という「役」を演じるということで、つまり人生は舞台と同じだということになります。

 「演じて生きる」というと、なんだか、「自然体で生きる」ことの正反対で、よくないことのように感じる人もいるかもしれません。たとえば「親の期待が大きかったので“優等生”を演じて生きて」きて、そのためにその子にストレスがたまってしまった、とかいう話、よく耳にしますね。

 でもこういったケースはたいてい「無自覚に演じていた」という話で、実は「自分は、いま、演じているんだ」という自覚を持っていれば、それがストレスをしのぐのに役立っただろうと考えられます。

 集団を作って生きれば、当然、人には大きなストレスがかかります。これは当たり前のことです。ものすごくたくさんのルールにしばられているのですから。だから、人間にはストレスがあるということを前提として、でもそのストレスとどうつきあっていくかが生きる上での知恵ということになるのだと思います。「演じている」と自覚することも、その知恵です。

 演じていると自覚したら、次にはだれでも「うまく演じたい」と思うようになりますよね。でもこの「うまく演じる」ことをかんちがいすることもまた多いです。たとえば「いま、自分はうまく演じているだろうか?」と考えてばかりいると、実際にはヘタな演技になってしまいます。これは、舞台の上の俳優を見ていればよくわかりますよね。うまい俳優さんは、「いま自分はうまく演じているぞ」とか考えてはいないのです。

 では、かんじんなことは何でしょう?

 それは「関係」です。

 うまく演じるためには、相手をよく見ないといけません。相手との関係に敏感でなければいけません。相手から出てくる情報をひとつも逃がさないで受け止めるために、自分の体のたくさんのとびらを開いていなければなりません。もしそれができれば、そのとき人の行動は素晴らしい演技になります。

 舞台の上では、自分のことを考えてしまうと体のとびらが閉じてしまいますが、相手に敏感であれば、結局、自分のことも見えてくるのです。ひとことで言えば、自分と他人がいかにちがうかを体全体で感じることで、その場に自分がいるということの実感がわいてきます。そして、それを「楽しい」と感じることができたとき、舞台の上と、舞台の外の世界が、そのひとの中でつながるのです。

 わたしたちがSPACで作ろうとしているのは、そういう舞台です。

 きょうもきっと、出演するみんなが、おたがいのちがいを楽しんでくれることでしょう。そしてそれを目にするとき、客席と舞台もまたつながることでしょう。

 ―― 宮城 聰(みやぎさとし/SPAC芸術総監督)


2009年8月25日

<萌目線。vol.7>★チームマランドロ!!

Filed under: 萌目線。

最近、SPAC内では、
マランドログッズが流行ってます!!

マランドロバッグで通勤、
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マランドロキャップをかぶって

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マランドロTシャツで稽古してます!!

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世界各地、マランドロがツアーで公演された地名がプリントされてるんですよ。

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もちろん「静岡」も、ばっちり!!

世界中からパワーをもらってると思って…

本番まで稽古頑張ります!!


2009年8月23日

<萌目線。vol.6>★イケメン?!池田さん★

Filed under: 萌目線。

もうすぐ秋のシーズンのポスターが出来上がります!!

今年の春の芸術祭のメインビジュアルで、
「この人が一番カッコいい!!」
というような声も沢山聞いたこの方も
写ってますよ!!

池田真紀子先輩ですっ。

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グリム兄やカフェのギャルソン姿がどんなにカッコよくっても、
普段はとっても可愛いお姉さんです。

そんな外見とは裏腹に、
劇中の演奏では小さな体で大きな太鼓も叩いちゃう、ど根性をお持ちです!!

悩んでも、ぶつかっても、確実に目標に突進していくそのパワーで
子どもたちからも大人気。

SPACいい人ナンバーワン候補です!!

秋のシーズン『ドン・ファン』では、
魂のこもったコミカルさを見せてくれますよ!!

メインビジュアルではどんな姿で写ってるでしょうか…?!

お楽しみに!!


2009年8月15日

「静火」稽古、第5回目

時がたつのは早いもので、あっという間に8月になってしまいました。
かなり間が空いてしまいましたが、県民劇団『静火』の稽古の様子をご報告します!

現在はもう役も決まり、台詞をつけての稽古が始まりました。
皆さん既に台本は手から離れ、音楽に合わせてのダンスもこなし、
途中で台本にはない台詞を即興で演じる場面も。
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※アドリブ中です!

たまに台詞を忘れてしまうところもありましたが、皆さん活き活きと、演じることに集中
しているようでした。
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本番まであと約1ヶ月となりました。
本番にむけてぐんぐん熱気が上昇中です。
ますます静火から目が離せません!


2009年8月11日

【青い鳥通信】第2号

夏本番!!熱をおびる稽古!!

お待たせしました、「青い鳥通信」第2号です!長かった梅雨もようやくあけ、日差しが厳しい夏本番が到来しました。シアタースクール生たちの稽古にもますます熱が入っています。8月になり、発表会までのこりわずか、間もなく劇場での稽古がスタートします。今回の「青い鳥通信」では、とある一日の稽古の様子をレポートいたします。12:30 受付開始    連絡帳を提出、翌日の出欠確認
   
13:00   リハーサル室   着替え、台本変更、稽古メニュー確認
         トレーニング     準備体操 指広げ スズキ・メソッド
                         発声練習 リズムトレーニング

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13:50 休憩

14:00 場面稽古    一場「木こり小屋」(演奏とあわせて稽古)
                       二場「思い出の国」(ムーバー、スピーカーを中心に)

14:50 休憩

15:00 場面稽古    三場「夜の御殿」(セリフ稽古を中心に)
                       四場「森」(セリフ稽古+演奏確認)

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15:50 休憩

 

16:00 ダンス       冒頭のダンス(復習)
                      フィナーレのダンス(振付)

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16:50 帰りの会      連絡帳返却
                      諸連絡(発表会当日について、報道関係取材について)
17:00 自主稽古    


2009年8月8日

<萌目線。vol.5>★スタントNo.1★

Filed under: 未分類,萌目線。

毎日、舞台芸術公園でセミの大合唱を聞いてます。

今回はSPACイチの夏男!!
吉見 亮先輩を
ご紹介させていただきます!!

筋肉フル装備の体で、アクション技を華麗にキメてくれます!

タンクトップと黒いトレーニングウェア姿がカッコいいです!

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『ふたりの女』では、
セットの上から平らじゃない床へ滑り落ちるという技を見せました。

これが海外からいらっしゃったお客様には衝撃だったらしく、

「彼は何者なんだ?」
「あれには本当に驚いたよ!」

というような感想を、終演後にいくつも聞きました。

そんな鋼の肉体を持ちながら、
可愛いキャラを生かして『ドン・キホーテ』ではサンチョ・パンサ役を好演。

私たち後輩の面倒もよく見てくれる、
マメなお兄さんです。

ただ今、秋のシーズン『ドン・ファン』の稽古中!!

仮面と筋肉で
どんな演技を見せてくれるでしょうか?

お楽しみに!!


2009年8月3日

<萌目線。vol.4>リーディング・カフェ@グリーンハウス

今日は静岡晴れましたね!

久しぶりの青空の下、
『走れメロス』のリーディング・カフェがグリーンハウスで開催されました!

私は永井先輩(『青い鳥』でカリスマ指導中)と
池田先輩(『ドン・ファン』で可愛さ爆発)と一緒に
参加者の皆さんに混じらせていただきました!

グリーンハウスは、舞台芸術公園に上がるパークウェイ沿いにあるレストランです。
お庭の緑が見える店内は、広くてバルコニーにいるみたいな気分になれます。

晴れて本当によかった!
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毎回、初対面の方々で集まって、お茶しながら一つの戯曲を読むという、
このリーディング・カフェ。

色んな人が集まれば、色んな声が聞けて、色んな読み方に気づけて、
毎回とても新鮮な感覚を味わえて面白いのです。

特に今回は、多くの人が中学生のときに教科書で読んだことがある
ポピュラーな作品。
どうなるかなーと楽しみにしていました!

始まってみると、
やっぱり皆さん読んだことがあるからなのでしょうか。
激怒したり、困難に立ち向かったり、死力を尽くして走るメロスの様子が
声にのせられて鮮明に店内に響いていました!
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現代社会で普通に生活していて、
死を覚悟で困難に立ち向かうことや
命がけで友情を貫くことなんて
なかなかないですよね。

日常に無い熱い思いが込められるからこそ、この作品は現代でも支持されているのだろうなと
皆さんの声を聞いていて思いました。

読んだあとは、『メロス』について皆で話し合いました。

山賊は本当に王の差し金だったのか?
フィロストラトスは何のために登場したのか?
文中でメロスが言っている「恐ろしく大きいもの」とはなんだったのか?

真の友情って?
正義って・・・?

色んな人が集まれば色んな意見が出るもので、
メロスの行動に対しても賛否両論!

色んな視点で作品を見ることができるって
本当に面白いですよ!
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ちなみに私は、
中学校の授業では
「メロスは友情物語ではない。太宰治が描いたのは友情や正義の滑稽さだ。」
というような解釈を先生から聞いていて、それがとても印象深かったのです。

「そもそも、なぜ王様が処刑を繰り返すほど人間不信だったのか?
文明を築くにあたって、国や王族は傷や陰というものを絶対に抱えているからだ。
それに対して、悪いことはいかん!という単純明快な考えで立ち向かうことの
無神経なことと言ったら無い。」

という先生の解説を聞いてから、
『メロス』の話はそういうもんだと思っていました。

でも、今日参加者の皆さんの声を聞いたら、

暴君のわりに律儀に日没を待って
最後には改心した王様というのは、
それでも人を信じたい、正義は勝つという希望を僅かでも持っていた
太宰治自身のような気がしてきました。

天気が良かったからですかね。

参加者の皆さん!
会場を提供してくださったグリーンハウスさん!
今日は本当にありがとうございました!

芸術劇場では今週末から『走れメロス』が上演されます!

是非!観に来てください!


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