2012年9月29日

『夜叉ヶ池』舞台音楽 棚川寛子さんインタビュー


中高生鑑賞事業パンフレット連動企画◆

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舞台音楽 棚川寛子(たなかわ ひろこ)
宮城聰演出作品の音楽を数多く手がける。
近作に『グリム童話』『真夏の夜の夢』

Q.舞台音楽というのは、どのようなお仕事ですか。
棚川:舞台に音楽として関わる場合、普通は舞台とは別のところでも音楽家として活躍されている方が、舞台作品のために作曲や演奏をするということがあります。私の場合は、もともと演劇やダンスといった舞台が好きでこの世界に入ってきたのですが、いつのまにか気がついたら舞台の音楽をやっていました。

Q.音楽や舞台音楽に関わることになったきっかけを教えてください。
棚川:学生時代には演劇やダンス、パフォーマンスをやっていたんです。それで大学を卒業した後に、アルバイトをすることになるんですが、どうせやるなら舞台に関われるものがいいなと思って、PARCO(パルコ)劇場の稽古場のアルバイトを始めました。先輩にすすめられたんです。そこでは当時、月曜から金曜まで演劇やバレエなどのレッスンが開講されていました。ある時先輩に、矢野誠さんの音楽のクラスが今度1年間あるから、お前も受けてみろと言われて、そのクラスをなりゆきで受講したのが音楽との出会いでした。それまで楽器をやったことは全くなかったんです。だから、まさかその後、自分がこうして舞台の音楽の仕事をすることになるなんて、思ってもみませんでした。矢野さんのところでは、楽器をやったことがなくても、耳で覚えてリズムをやれと言われ、朝から晩までとにかく太鼓を演奏していました。でも、そのクラスが終わってからは、しばらく音楽からはまた遠ざかっていたんです。
その後、宮城(現SPAC芸術総監督)さんと同じ舞台に関わらせてもらうことがあって、その時に芝居の中にいくつか音を入れたのが、音楽で舞台に関わるようになったきっかけです。宮城さんとは、それからずいぶん長い間一緒に仕事をさせていただいて、『天守物語』(1996年初演)のあたりからは、使用楽器も多くなって、かなりボリュームのある音楽を作品の中に入れるようになってきました。

Q.棚川さんの音楽を聞いていると、俳優の台詞(せりふ)や動き、演出と音楽がすごく密接に結びついていると感じますが、実際あの音楽はどうやって作られているのでしょうか。
棚川:音楽は作品が出来上がってから付けるのではなくて、音楽も創作の最初から舞台制作の現場に入って作っています。私が関わる作品は、基本的に出演する俳優が楽器を生演奏するんですが、曲は稽古(けいこ)の中で、俳優との共同作業で作ります。

Q.事前に台本を読んで曲をイメージしたり、作曲したりもするんですか。
棚川:台本を読んで、自分の頭の中に浮かぶイメージというのは、あるにはあるんですが、稽古場では、台本を1人で読んでいる時以上に、新たな情報が加わって、曲のイメージが湧いてくるんです。だから、事前に曲を完成させて、それを稽古場に持っていくようなことはほとんどありませんし、時には、俳優からのアイデアや要望を取り入れていくこともあります。そして、稽古場で俳優のしゃべる声や身体、あるいはその物語が持つ質感や、各シーンが持つ情景や感触、感覚のようなものを音にしていきます。曲作りは、視覚的な情報だけに頼らずに、他の様々な感覚も使ってとらえたものを、白いキャンパスに配置していくような感じです。音楽に限らず、舞台を作る時には、その場で自分の身体を通じてしか感じることのできない感覚的なものを手がかりに手探りしていくことが、すごく大事だと思います。
だから、そこで私の作る音楽は、舞台の要素の1つであって、音楽だけで完成するものではないんです。俳優がいて、身体があって、台詞や動き、空間や演出といった様々なものが全て合わさって、ようやく完成します。

Q.稽古場で、具体的にはどのように音楽が作られていくのでしょうか。
棚川:演奏に使用する楽器は主にパーカッション(打楽器)です。曲作りは、稽古場で短いリズムのフレーズを、1人の俳優に繰り返し演奏してもらうところから始まります。繰り返されるフレーズにまた様々なフレーズを重ねて、1人1人の俳優の演奏が層のように合わさっていき、1つのシーンの音楽を作り上げていきます。30分で完成することもあれば、3時間かかることもあります。それだけの時間をかけてみんなで作っても、それがそのシーンの演出で求められるものと違うと分かれば、全くゼロから作り直すこともあります。

Q.『夜叉ヶ池』の音楽の聞きどころはどこですか。
棚川:『夜叉ヶ池』の後半、男性陣が団扇(うちわ)太鼓を演奏しているシーンは、見応えがあると思います。舞台上で、台詞をしゃべり、動きもある中で、同時に演奏しています。それに加えて、みんなが同じリズムを叩いているのではなくて、いくつかのグループごとに別々のリズムを叩いているので、俳優にはかなり高度なことが要求されているのではないかと思います。

2009年再演 写真撮影:原田さやか

(2009年再演 写真撮影:原田さやか)

それから、この作品では、実は出演している俳優の全員が、かなりの量の演奏を舞台裏でこなしているんです。舞台裏で演奏する俳優は、自分のパートを演奏しアンサンブルの音を聞き、同時に舞台上で起きている事にも耳を開き、演じている俳優の台詞を聞き、体の動きを見ています。それらをきっかけに音を出したり、音量を調整したりと、常に自分の意識をあらゆる方向に張りめぐらせながら演奏しているんです。そうやって、芝居と音楽、さらには舞台空間にあるもの全てが一体となって、1つの作品世界ができあがっているんです。そんなところにも意識を向けながら、『夜叉ヶ池』を楽しんでもらえたらうれしいです。

棚川さんが手がけたSPAC作品の舞台音楽はYouTubeでも一部を聴くことができます。
『夜叉ヶ池』
『グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~』1
『グリム童話~少女と悪魔と風車小屋~』2
『グリム童話~本物のフィアンセ~』の稽古風景(静岡新聞 しずおか音楽の現場) 

※中高生鑑賞事業公演では、中高生向けの公演パンフレットをみなさんにお渡ししています。今回パンフレットとSPACブログの連動企画として、パンフレットにある棚川寛子さんへのインタビューのロングバージョンをこちらに掲載します。
鑑賞事業パンフレットは、一般公演でも物販コーナーにて販売しています。

鑑賞事業パンフレット『夜叉ヶ池』

鑑賞事業パンフレット『夜叉ヶ池』


2012年9月28日

芸術総監督宮城聰による 『夜叉ヶ池』の紹介

9月16日(日)に行われましたファン大感謝祭にて、“芸術総監督宮城聰による「秋のシーズン2012」ラインナップ紹介”が行われ、『夜叉ヶ池』、『病は気から』、『ロミオとジュリエット』のそれぞれの魅力が紹介されました。その中で『夜叉ヶ池』について語られた内容を今回、ご紹介いたします。

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宮城:
泉鏡花の『夜叉ヶ池』は、大正2年に発表されているんですけれども、実に現代的なテーマを扱っています。それは、ほんとうに単純に言ってしまえば、環境を破壊する勢力と、昔からの自然と一体化した生活を守ろうとする勢力の戦いです。ただ現実の大正2年がどうだったかというと、日本は近代国家となったんだから、迷信なんかは捨てて、更に開発を進めていこうという、そういう風潮の時代でした。日本が日露戦争で勝って、国民のほとんどが、ついに俺たちは世界の一流国になったんだ、と思い上がっている時代です。泉鏡花がすごいと思うのは、そういう時代に、逆に昔ながらのものに美や慎み深さを見出し、そこに尊いものがあるんじゃないかと言っているところです。
泉鏡花は、今でこそ、当時の作家の中では人気のある作家ですが、当時は非常に反時代的、アンチ・メインストリームの人だったと思うんです。ですから今になってみると、同時代の作家の中では、泉鏡花にいちばん今日性があり、先見性があると思います。
僕は『夜叉ヶ池』の4年後に発表された『天守物語』も演出したことがありますが、こちらは第一次世界大戦の最中に書かれています。当時戦争をしている軍人は、戯曲の中では、比喩で侍たちに置き換えられています。そして、彼は、戦争をしている侍たちの中にではなく、その人たちが切り捨てている「弱者」のようなものの中にこそ美があることを、明瞭に語っています。しかし、第一次世界大戦の完全に「行け行け!」ムードの日本で、こういうことを書くのは勇気のいることです。
だから、泉鏡花という人は、現実には心の中でとても引き裂かれていた人だと思っています。というのは、彼自身、当時の文壇の中で生き残るための処世術は、それとしてやっているんです。でも心の奥底では、そういう方向は間違っていると思っていたと思うんです。『夜叉ヶ池』では山沢学円と萩原晃という2人の男性が登場します。山沢学円は、京都大学の教授となり出世をしている人です。萩原晃は、山奥で鐘つきになって、立身出世から、もっとも遠いところにいった人です。この2人の男性主人公に、この泉鏡花の引き裂かれた2つの部分が投影されているのかなと思っています。

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まもなく『夜叉ヶ池』は初日を迎えます。今週の土曜日9月29日から来週の土曜日10月6日まで毎日公演します。
平日は中高生鑑賞事業公演(※一般のお客様もご観劇いただけます)を行います。
詳しくはこちら

また『夜叉ヶ池』関連企画として、『天守物語』上映会(演出:宮城聰 作:泉鏡花)を開催します。
9月30日『夜叉ヶ池』公演、『天守物語』上映会は続けてご覧いただけます。
詳しくはこちら

『夜叉ヶ池』、『天守物語』上映会は電話・窓口・WEBにてチケット好評受付中です。是非あわせてご観劇ください。
皆様のお越しをお待ちしております!


<役者おくぬ~日記>「夜叉ヶ池」明日初日!

秋も深まって参りました。

奥野の秋はリーディング・カフェもそこそこに、久々の舞台「夜叉ヶ池」の稽古に追われております。

思えば私にとって国内での舞台出演は1年半前の「ドン・ファン」以来、素顔の舞台は「わが町」以来2年ぶりになります。

2008年、2009年に続き三度目の上演になるこの作品、泉鏡花の人気戯曲の再々演ですが、初演のころからかかわっている者からすると、大変感慨深いものがあります。

中でも直接演技にかかわってくるのが、小道具と衣裳、久しぶりに山沢学円の衣裳に袖を通したときは、今年のはじめに不慮の事故により急逝した衣裳部竹田徹君のことを思い出さずにはいられません。

学円で着させて頂いてるスーツは、実は土台は冬物で、それを夏物に見せるために麻で表を被う細かい仕事をしてくれてたり、

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ズボンにも小道具の懐中時計を入れるための小さなポケットをわざわざ作ってくれてあったり、

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その縫い口、切り口の一つ一つには、芝居をより素晴らしく、俳優がより美しく、そして使いやすく…を心がけられており、目にするだけで今も時折、胸が熱くなります。

そんな竹田SPIRITも、衣裳も今は若手に引き継がれており、新人のジェニファーちゃんも丁寧な仕事で頑張ってくれてます。

初演のころからの出演は晃(永井くん)、百合(布施さん)、白雪(たきいさん)、宅膳(三島さん)そして私の五名。

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(キックボードでいつも颯爽と登場する晃役の永井くん)

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(休憩中、小道具に愛着を覚える三島さん)

総勢15名のうち、今回初めて夜叉ヶ池に出演する俳優は実に8名とフレッシュな顔ぶれです。

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(時折、音楽の棚川さんの指導のもと、疲れた体をマッサージでリフレッシュ)

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(「夜叉」初出演の与十役島田出身、春日井くんの誕生日、初演から白雪を演じるたきいさんの手からスイーツが…)

STAFFも今年入った若手を統率する舞台監督の村松氏、市川ちゃんもたくましく成長してくれており、初演の頃からお世話になってる裏方陣もいてくれるのはとても心強いことです。

そして、照明の樋口さん、音響の西沢ケロちゃんのベテランに加え、今回はペールやハムレットで主役をつとめた武石守正くんも舞台裏方でリーダーシップを発揮してくれております。

いよいよ明日初日、中高生鑑賞授業も含め10月6日まで毎日上演しておりますので、皆様是非おこしくださいませ。

◆『夜叉ヶ池』一般公演

9月29日(土)16時開演、

30日(日)14時開演、

10月6日(土)16時開演

上演時間:90分


『創る』えんげきワークショップ 最終日発表会

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9月23日(日)、全5日間の「創る」えんげきワークショップもいよいよ最終日!
これまでの成果を発表します。

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▲当日はいつもより早く集まって、自主稽古、会場準備、リハーサルを行いました。

さぁお客さんも入り、いよいよ発表会スタートです!
まずは今日の意気込みを一言!

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▲そしてお客さんと一緒に準備体操です。

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▲「出会い」をテーマにした作品。「出会い」について話し合い、台本を書きました。

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▲こちらは「本当の自分」という作品。

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▲「普段見せない本当の自分を教えてください」というみなさんへのアンケート回答を台本にしました。

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▲そして「忘れ物」。参加者の1人の、過去の実体験から生まれた作品です。

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▲見えないボールを渡しながらお互いに名前を覚え合った、ゲームの再現。
このメンバーならではの、温かい雰囲気がにじみ出ていました。

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写真中央:講師の牧山祐大(SPAC所属俳優)

このワークショップでは、台本を書き、場面設定を考え、道具や衣裳も準備しました。
音楽や、照明も持ち寄りです。
客席準備やお客さんへ渡すチラシのセット、受付業務・・・小さな発表会といえど、上演に関わる仕事は以外とたくさん!
色々なことをこなしながら挑んだ最終日、みなさんの「表現したい!」という思いが伝わる発表会でした。

『創る』えんげきワークショップはこれにて終了です!みなさん、本当にお疲れ様でした!


2012年9月25日

制作部よもやまブログ#13

暑さ寒さも彼岸までと言いますが、その通りでやっと残暑が去り、秋らしくなってまいりました。
はじめまして。制作部の荒井舞です。

私は沼津出身で、三島の高校に通っておりました。
そんな私としては、県東部にお住まいの方にもっとSPACに観劇に来て欲しい!と日々考えています。
静岡県内と言えども、沼津や三島から電車で1時間ほど、電車賃も往復で2,000円近くもかかってしまいます。静岡市になじみの薄い方も多いかもしれません。
私自身もSPACで働くまで静岡市には数えるほどしか来たことがありませんでした。
そこで、ぐっとSPACに来やすくなる三島・沼津駅から静岡芸術劇場までの往復無料バスをご紹介します。

この秋のシーズンでは、3演目に合わせて3回運行があります。
『夜叉ケ池』…10月6日(土)
『病は気から』…11月4日(日)
『ロミオとジュリエット』…12月9日(日)

三島駅北口から出発し、沼津駅北口を経由して劇場へ向かいます。
11月4日のバスは、静岡市で行われている大道芸ワールドカップin静岡2012」をめぐるツアーバスとなっていますので、『病は気から』観劇の前に大道芸ワールドカップもお楽しみいただけます。


詳しいバスのスケジュールはこちら
チラシのウラ面にも詳しく当日の運行予定が載っています。
私はよく三島から添乗しますが、力不足でなかなか満席にできず悔しい限りです。今回もまだ席に空きがありますので、ぜひご利用下さい!

沼津と言えば…、4月にはふじのくに⇄せかい演劇祭2012のプレイベントとして、
沼津の中央公園にてイタリアの劇団による『旅』という自転車を使った演劇を上演しました。
こちらがその時のビデオです。http://spac.or.jp/f12lisboa.html
演劇の内容はこちら
公園の中を移動しながら演劇をご覧頂きましたが、
沼津ってこんな素敵なところがあったのかと再発見できたという声も聞かれました。

先日は、その中央公園とその近くの商店街でこんなイベントが行われていました。
沼津自慢フェスタ
沼津ナイトマーケット
少しのぞいてきましたが、音楽を聞きながら外で楽しく食事をする人たちで盛り上がっていましたよ!

書き忘れましたが、浜松からも同じく劇場までの往復無料バスが出ていますので、
西部の方はそちらをぜひご利用下さい。

それでは、劇場にてお目にかかれることを楽しみにしております!


2012年9月23日

Taylor Helmboldt のSPAC滞在日記(1)

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9月から、ピッツバーグからの研修生Taylor Jack HelmboldtさんがSPACに滞在しています。

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9月から、ピッツバーグからの研修生Taylor Jack HelmboldtさんがSPACに滞在しています。
テイラーさんは、カーネギー・メロン大学で演劇を勉強している学生さん。
SPAC俳優たちのトレーニング(スズキ・トレーニング・メソッド)に参加したり
『夜叉ヶ池』の字幕の作成を進めたりしながら
作品が出来上がる過程をしっかりと見つめています。
色々な留学手続きの末についにSPACにやってきた、テイラーさん。
興奮冷めやらぬ中のSPACブログ第1号です。
研修の間、彼が見たSPACと静岡の様子を、こちらのブログで紹介してもらいます。

今後もどうぞお楽しみに9月から、ピッツバーグからの研修生

Taylor Jack HelmboldtさんがSPACに滞在しています。

テイラーさんは、カーネギー・メロン大学で演劇を勉強している学生さん。

現在、SPAC俳優たちのトレーニング(スズキ・トレーニング・メソッド)に参加したり
『夜叉ヶ池』の字幕の作成を進めたりしながら
作品が出来上がる過程をしっかりと見つめています。

色々な留学手続きの末についにSPACにやってきた、テイラーさん。
興奮冷めやらぬ中のSPACブログ第1号です。

研修の間、彼が見たSPACと静岡の様子を随時こちらのブログで紹介してもらいます。
今後もどうぞお楽しみに。

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After a long year of planing, preparation, and studying, I finally find myself in Shizuoka, Japan with naught but suitcase (waaaay overpacked) and a resolution — to train in the fresh and budding theatre scene of Japan.

Hello. My name is Taylor Jack Helmboldt. I am a musical theatre major at Carnegie-Mellon University entering my fourth year, and I am currently living in Japan. It’s been a long time getting here, and I have to admit that it’s rather surreal. This whole journey started exactly one year ago, when a theatre company known as SPAC (Shizuoka Performing Arts Center) brought their production of MEDEA to Pittsburgh. By that time, I had already decided that I wanted to study Japanese theatre (I found Noh and Suzuki method particularly enthralling), but I had absolutely NO idea how to make that happen. When I learned that SPAC, an organization that boasts Mr. Suzuki HIMSELF at its founding artistic director, was bringing their show to Pittsburgh, I practically tripped over my own feet to go. And it was well worth it.

After seeing their awe-inspiring production of MEDEA, I promptly sought out a translator and struck up a conversation with the company’s current artistic director, Mr. Satoshi Miyagi (who might just be one of the nicest people on the planet, by the way). After a seemingly brief conversation regarding logistics and my intentions, Mr. Miyagi graciously offered to let me come train and work with his company during the autumn of the following year. And here I am.

*『王女メデイア』アメリカツアー、NY公演の様子をこちら【動画あり】でご覧いただけます。
*テイラーさんもかけつけてくれたピッツバーグ公演については
文芸部・横山による「アメリカツアー日記(13)」で紹介しています。
ピッツバーグで 再会を約束してから約1年、 ついに静岡での研修が始まりました。

Though I must admit, the journey getting here was not a short one, or particularly easy. I began my preparations immediately after my talk with Mr. Miyagi, and initiated what would become a very long and very regular email conversation with Yoko-san (who also ranks as one of the nicest people on the planet) in an attempt to secure the essentials: housing, a visa, worth-while employment… and it was not a simple as it might seem. It took a great deal of effort on the part of many people (in addition to Yoko-san and Miyagi-san, I would also like to thank my loving and ever-supportive parents, Aidaa, and Ayako-san), but eventually we were able to work out all of the kinks. I now sit in my lovely, brand-new apartment in east Shizuoka – mere yards away from SPAC – reflecting on the last year and thinking about the months yet to come.

I arrived in Shizuoka only two short weeks ago, but I have actually been here in Japan since May 31st (2012). I began my time by attending a month-and-a-half long Japanese language training program in Tokyo. I had already taken two semesters of Japanese by the time I arrived, but the time I spent in Tokyo taking classes (and talking to strangers outside of class) has proven to be absolutely invaluable. My fluency has more than tripled in the last 3 months compared to what I learned studying in the States. Plus, Tokyo’s awesome. Like really, really awesome.

Afterwards, I went on a little excursion around the Kansai region before settling down in Kyoto, where I spend almost three weeks participating in the TTT program. There, I took classes in Noh every night for approximately 3-4 hours. So check one item off the to-do list. After the workshop was complete, I even got to perform a shimai (short dance) from Kiyotsune on a Noh stage in front of a Japanese audience. How many white boys can say that? Afterwards, I decided to take yet another excursion around Shikoku and Kyushu before it was time to move on to SPAC and Shizuoka.

Upon arriving at the Granship (the name of SPAC’s large and eccentric mothership), I was promptly greeted by an overwhelmingly supportive and accepting group of actors, technicians, and other various theatre professionals. They immediately put me on a bus for Toga to see SCOT’s (the brand name for Suzuki-san’s current theatre company) summer festival. Incredible. I feel very blessed to have had such a wicked-awesome opportunity. After the weekend expired, we returned to Granship where I was assigned to spend the first month of my time working on Kyoka Izumi’s 1913 play Yashagaike (Demon Lake). I was invited to train with the cast every morning under the direct supervision of Mr. Miyagi himself, and after meeting the cast members, they even invited me to attend their other drumming and rhythm-based rehearsals.

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▲稽古中には舞台を見つめては音声メモを取り、
稽古の合間の休憩時間にも台本やメモから目が離れないテイラーさん

Actually, I can’t even begin to sufficiently compliment the cast of Yashagaike and the other incredible people I’ve met here at SPAC. They have been so warm, so exquisitely welcoming, that I am truly humbled by their presence. Each and every day is brand-new and amazing, and I’m so grateful to everyone who has helped me get here and all the fantastic people who have gone out of their way to make my time here exciting, informational, and utterly inspiring. The SPAC energy is unfailingly young, fresh, eager, and chock-full of creative spirit and love for the dramatic arts. I hope to use this blog as an outlet for that wonderful energy – to share it with the world, and to satisfy my own overeager gushing through a seemingly unending spew of Japan-relater chitter chatter. Thank you so much for reading, and I’ll be sure to check in again soon with more tales from the theatre scene in the far east. Until next time!

Taylor Jack Helmboldt


2012年9月20日

SPAC大感謝祭終了

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9月16日(日)に、日頃の感謝を込めてSPAC大感謝祭を開催しました。

当日はたくさんの方に方にご来場いただきありがとうございました。

短い時間でしたが、SPACメンバーと和やかな時間を過ごしていただけたかと思います。

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劇場内では秋のシーズンで上演される『夜叉ヶ池』の稽古見学会、

他には宮城芸術総監督による秋のシーズンのラインナップ紹介が行われました。

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ラインナップ紹介の司会をつとめましたのは、SPAC新人俳優山本実幸です。

なんとその場で『ロミオとジュリエット』でロミオ役での出演と発表がありました!

カフェシンデレラでは、SPACメンバーによる飲食などの販売を行いました。

こちらが「魅惑のチキンバターカレー」。

写真3

 

マニアなところでは、「山沢学円の誕生日占い動読」もひっそりと開催。

山沢学円とは俳優奥野晃士の『夜叉ケ池』での役名です。

稽古見学会のあと衣装のままで駆けつけました。

山沢学円 (640x427)


 

1FロビーではSPACメンバーによるパフォーマンス「おとな大会」も開かれました。

おはなし劇場「どうぞのいす」では小さなお子さんも、大人の方も、みんなで「どうぞのうた」を歌いました。

写真5

最後には飛び入りで、9月1日・2日に『タカセの夢』に出演したスパカンファンメンバーが

元気いっぱいに踊ってくれました。

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展示では、劇場内ロビーや階段などに『ロミオとジュリエット』に出てくるセリフが散りばめられ、

物語を探しに行ける仕掛けで楽しんでいただきました。

写真7

こちらの展示「ロミオとジュリエットの劇場探訪」は、秋のシーズン中引き続きご覧いただけます。

SPAC大感謝祭では稽古を見ていただいたり、SPACのメンバーとお話していただいたりする良い機会だったと思いますが、秋のシーズンでも終演後には「カフェシンデレラで逢いましょう!」で、衣装を着たままの俳優やスタッフと交流できますので、ぜひまた皆様と劇場でお目にかかりたいと思っています。


制作部よもやまブログ#12

制作部よもやまブログ読者の皆様、
はじめまして。
SPAC制作部2年生のよねやまです。

それにしても、
よもやまとよねやまはいちじちがいなんですね。

さて、今回は私の担当している仕事を少しご紹介します。

SPAC秋のシーズンがいよいよ来週から始まりますが
秋のシーズンと言えば、中高生鑑賞事業です。
週末には静岡芸術劇場で一般のお客様向けに上演される作品を、
平日は、県内各地の中高生が学校単位で観劇します。

そのときに中高生の皆さんにお渡ししているパンフレットの作成を
私は担当しています。

演劇は小説やマンガのように何度も読み返したりできない1回限りの体験です。
その日の観劇体験を、観劇前後に深めてもらうための補助教材として、
このようなパンフレットを中高生にお渡ししています。

昨年度作成の鑑賞事業パンフレット

昨年度作成の鑑賞事業パンフレット

ちなみに昨年度は、再演作品も含め、
全部で6種類を作成しました。

内容は、芸術総監督宮城の中高生へのメッセージから始まり、
作品のあらすじや、演出家からのコメント、
舞台を楽しむためのヒントや劇作家の紹介、
出演俳優やスタッフへのインタビューなど、盛り沢山です。

私1人では、とてもこなせない仕事なので、
ライターの西川泰功さんと2人で、
執筆・編集をさせてもらっています。

西川さん

芸術劇場でインタビューの準備をする西川さん

西川さんは、ライターのかたわら、
静岡発の芸術批評誌「DARA DA MONDE」
編集代表をしています。

作品の分析や批評の鋭さ、
編集の手際のよさ、ディレクションの的確さには、
いつも脱帽です。
私にとっては本当に、頼もしい仕事仲間で、
困った時には西川さんというくらいに、お世話になっています。

そして、パンフレットのデザインは
静岡デザイン専門学校の大城先生のご指導のもと、
グラフィックデザイン科2年生の有志のみなさんが、
毎年担当してくださいます。
今年は12人の学生さんが関わってくださっています。
新メンバーでシーズン最初の演目『夜叉ヶ池』の
パンフレット作成が終わったところですが、
残りの3演目でもどんな素敵なデザインをしてくださるのか、
今からとても楽しみです。

1冊のパンフレットを作るには、
最初の打ち合わせから、完成品の納品まで、
およそ1月半の時間を費やします。

資料を集めて、それを読んで、考えて文章を書き、
細かい文字や情報に間違いや抜けがないかチェックしたりと、
作業は地味ですが、根気が必要です。

書いていて分からないことを調べていたら、
ほんの些細なことなのに、
半日もかかったというようなこともあります。

表紙のデザインにしても、デザイナーさんには、
複数案出してもらいます。

『グリム童話~本物のフィアンセ~』最初の表紙案4つ

『グリム童話~本物のフィアンセ~』最初の表紙案4つ

イラストと上演する舞台作品の世界観や、
キャッチコピーとの関係性、
表紙としてのインパクト、題字とのバランスなど、
様々なことを考慮し、どの案を基本方向として
採用するかしぼります。
そこからさらに細かい改良を加えてもらうので、
デザイナーさんもなかなか大変です。

『グリム童話~本物のフィアンセ~』完成品の表紙

『グリム童話~本物のフィアンセ~』完成品の表紙

それでも、台本を何度も読んだり、
いろいろなことを調べたり、議論を重ねていくうちに、
その作品を1回観たり読んだりしただけでは気づけなかっただろう、
その作品の魅力や捉え方に気づけたり、
作品の内容や用意した原稿やキャッチコピーから、デザイナーさんが
イメージを膨らませて形にしてくれるその過程を見られるのは、
何よりもこの仕事の楽しさです。

鑑賞事業パンフレットは、
一般公演でも販売していますので、
良かったら手にとってみてください。

制作部 米山


2012年9月18日

『創る』えんげきワークショップ2週目

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9月15日、『創る』えんげきワークショップ2週目の様子です。

1週間あいだが空いたので、念入りなウォ-ミングアップをしました。

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そしてこの日は、23日の発表会の台本、配役などが決定しました!

作品は3つ。

1つ目は「本当の自分」というモノローグ仕立ての作品。

事前に参加者の皆さんに「本当の自分を教えてください」というアンケートをとり、その回答を台本にしたものです。

2つ目は「忘れ物」という短いお芝居。

参加者の方が書いて下さった戯曲で、震災後に生きる子ども達の様子を描いた心あたたまるストーリーです。

3つ目は「出会い」という作品。

「出会い」というテーマをもとに参加者の皆さんが話し合って、シチュエーション・役・ストーリーの全てを考え、台本を作成したものです。

まだ2週目と思いきや、もう次週は発表会!

すぐさま読み合わせが始まりました。

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講師・牧山祐大も真剣そのもの。

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続いて、1つ1つシーン作りを行いました。

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ワークショップも残すところ2回となりました。

発表会の様子は次回のブログにてご紹介したいと思います。お楽しみに!


2012年9月15日

『創る』えんげきワークショップ1週目

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9月8日(土)、9日(日)に行われた『創る』えんげきワークショップの様子をご紹介いたします!

初日は演劇講座からスタート。

SPAC文芸部 大岡淳 講師による「極私的演劇論~大岡淳の演出20年史~」です。

実体験をもとに、演劇作りの楽しさ、大変さを語っていただきました。

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5日間という短い間ですが、演劇集団として作品を「創る」参加者たち。

真剣な表情で聞いています。

講座の後は、野外劇場「有度」の見学をしました。

そしてBOXシアターへ移動、いよいよワークショップがスタートです。

講師はSPAC俳優の牧山祐大。

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緊張をほぐすために提案されたのは...バレーボール!

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たくさん動いて、参加者の皆さんの笑顔が増えていきます。

続いては、昔話を即興でお芝居にします。

話し合いの結果、物語は「さるかに合戦」に決定。

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2チームに分かれ、それぞれ工夫を凝らしたユニークな作品が出来上がりました。

こうして1日目が終了。

9月9日(日)、ワークショップ2日目。

この日はまず、SPACの俳優のトレーニングを見学しました。プロの気迫に皆さん刺激を受けた様子。

2日目とあって少し打ち解けた、和やかな雰囲気でワークショップが始まりました。

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最終日の発表に向けて、話し合い中。

「舞台と客席との境はどうする?」

「衣裳は作る?」

様々なアイディアが飛び交っていました。さあ、どのような発表になるのでしょうか?

ウォーミングアップをした後は、3チームに分かれて即興劇に挑戦しました。

お題は…『バレーボール』!

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そして最後は3チームのコラボレーション!笑

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予想外の展開に転がっていくストーリーを楽しませていただきました。

シアターゲームを通してすっかり名前を覚え合い、仲が深まっていく様子の皆さん。

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上の写真は、架空のボールを目があった人に渡すというシアターゲームです。

講師・牧山祐大は「みんな勘がいいな~」とつぶやいていました。

たった2日間なのに、皆さんメキメキとパワーアップしています。

『創る』えんげきワークショップ、まだまだ続きます!


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