2016年5月31日

『東海道四谷怪談』稽古場ブログ 第1回 ~稽古始動!~

みなさま、こんにちは!

「ふじのくに⇄せかい演劇祭2016」が無事に閉幕を迎えました。
ご来場頂いた方々、ご支援頂いた方々、本当にありがとうございました。
駿府城公園で公演しました『イナバとナバホの白兎』チームは、
現在フランス・パリに渡り、国立ケ・ブランリー美術館での公演に向けて
準備を進めております。
<パリでの様子はコチラ ブログ「パリ日記」

さてさて。
海外組を見送りまして、こちら静岡で何をしているかといいますと、
「SPAC秋→春のシーズン2016」に向けて、すでに稽古が開始されております!

10月公演予定のシーズン第1弾は、『東海道四谷怪談』(原作:四代目鶴屋南北)。
約200年前に書かれた怪談話の定番を、SPACの中野真希が現代演劇として舞台化します。

先日は静岡県教職員互助組合の方28名が舞台芸術公園にいらっしゃり、
園内の施設とともに、稽古の様子も見学されていきました。
まだ衣裳・小道具も仮のものでしたが、
「稽古を始めて1週間とは思えない!さすがですね!」と、
SPAC俳優たちの演技に感心していらっしゃいました。


(構成・演出の中野真希。舞台芸術公園 稽古場棟BOXシアターにて。)

顔が醜く腫れ上がる「お岩さん」で有名な『東海道四谷怪談』ですが、
元々は『仮名手本忠臣蔵』の外伝として書かれたもので、
文政8年(1825年)、江戸中村座にて初演されました。

SPAC版でも、台本は四代目鶴屋南北の原作を使っていますが、
なにしろ江戸時代に書かれた歌舞伎のための台詞ですので、
稽古の初日では、漢字の読みや言葉の意味を、ひとつひとつ確認することから始まりました。
現代のわたしたちが聞いても理解しやすいよう、少しずつ台詞をアレンジしていきます。


(歌川国芳「木曽街道六十九次之内 追分 おいわ 宅悦」より。)

言葉だけでなく、人々の習慣も、社会の制度も異なる時代の物語ですが、
歌舞伎だけでなく様々なジャンルで繰り返しモチーフにされています。
現代にも通じる魅力とは、いったい何なのでしょうか?

これから少しずつ、稽古の様子をレポートしたいと思います。
どんな舞台になるのか!?ご期待ください!

================
SPAC秋→春のシーズン2016 #1
『東海道四谷怪談』
10月公演予定
構成・演出:中野真希 原作:四代目鶴屋南北 出演:SPAC
静岡芸術劇場
================


イナバとナバホの白兎/パリ日記(6)

2016年5月26日(木)
SPAC文芸部 横山義志

午前8時50分、美術館裏口に全員集合。9時に劇場入り。

P1220980

打ち合わせ後、早速各班に別れて作業を進める。

P1230035

P1230031

午後3時、ついに舞台稽古がはじまる。クロード・レヴィ=ストロース劇場の赤茶色をベースとした内装に、赤い床面と衣裳がよく似合う。

午後5時半、稽古終了。その後、午後10時まで舞台作業。

=============
フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品
『イナバとナバホの白兎』
6/9(木)~19(日) ケ・ブランリー美術館クロード・レヴィ=ストロース劇場
◆公演の詳細はこちら
=============


2016年5月29日

イナバとナバホの白兎/パリ日記(5)

2016年5月25日(水)
SPAC文芸部 横山義志

劇場では朝6時からカーペット業者が赤いダンスマットを敷く作業。予定通り朝9時には仕上がった。だいぶ舞台がそれらしくなってきた。

P1220991

午後4時半、俳優を含む残りのメンバーが大荷物とともにパリに到着。荷物受け取り、通関で一時間以上かかる。機材や楽器はトラックに積み込み、劇場へ。

IMG_8911

午後8時半、ようやくデファンスのホテル着。長旅のメンバーたちにしばしの休息を取ってもらう。

=============
フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品
『イナバとナバホの白兎』
6/9(木)~19(日) ケ・ブランリー美術館クロード・レヴィ=ストロース劇場
◆公演の詳細はこちら
=============


イナバとナバホの白兎/パリ日記(4)

2016年5月24日(火)
SPAC文芸部 横山義志

朝9時、エッフェル塔を眺めながら劇場入り。

IMG_3788

モーターを設置して舞台装置を吊り上げる作業。ただ、業者の都合でなかなか進まず、18時終了の予定が22時半までかかった。業者と交渉して、今日の予定だったカーペットを敷く作業を明日朝6時からやってもらうことに。交渉、交渉の一日。まさに「文化が対話するところ」(ケ・ブランリー美術館のモットー?)という感じ。

IMG_3797

忙しい日は、書きたいことは山ほどあるのだが、そういう日ほど、日記を書いたり写真を撮ったりする時間が取れなかったりする。

=============
フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品
『イナバとナバホの白兎』
6/9(木)~19(日) ケ・ブランリー美術館クロード・レヴィ=ストロース劇場
◆公演の詳細はこちら
=============


2016年5月28日

イナバとナバホの白兎/パリ日記(3)

2016年5月23日(月)
SPAC文芸部 横山義志

デファンスに出勤してくるビジネスマンたちに逆行しながら地下鉄に乗り、今日も9時劇場入り。昨日から雨がつづく。パリの6月は気持ちのいい季節のはずなのだが、なんだか梅雨の日本を持ってきてしまったみたい。

IMG_3747

『イナバとナバホの白兎』はクロード・レヴィ=ストロース劇場の2015-2016シーズン最後の作品。

IMG_7477

舞台上では天井から吊るボールチェーン(どんなものになるかはお楽しみに)のための滑車とモーターの仕込みがつづく。

IMG_3782

音響・照明は舞台上の作業エリア以外でできる作業を進める。音響班は物が見えないだけに通訳がややこしい。そもそも、何をやろうとしているのか、日本語でもさっぱり分からない。「ハース効果を使って音像定位を」等々・・・。「スピーカーをどこに置く」といった話になると、ちょっとホッとする。

IMG_3780

今日は18時作業終了の予定だったが、ついにボールチェーン吊り込みの作業に入ることになり、20時まで作業を続行して退館。

IMG_3784

=============
フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品
『イナバとナバホの白兎』
6/9(木)~19(日) ケ・ブランリー美術館クロード・レヴィ=ストロース劇場
◆公演の詳細はこちら
=============


2016年5月26日

イナバとナバホの白兎/パリ日記(2)

2016年5月22日(日)
SPAC文芸部 横山義志

5/21(土)16時頃、パリ到着。日本時間では23時頃。ケ・ブランリー美術館に機材を搬入。

IMG_7457

そのあと、ホテルへ。サッカーのUEFA欧州選手権2016がもうすぐパリで始まるので、なかなか宿が取れず、今回はパリの端のデファンスまで行くことに。

翌5/22(日)、朝9時劇場入り。3年ぶりのクロード・レヴィ=ストロース劇場。

IMG_3751

中に入ってみると、いろいろ思い出す。舞台の周囲が波形の階段状になっていて、その向こうには熱帯植物庭園が見えるという不思議なつくり。

IMG_3776

全員集まって顔合わせ・打ち合わせ。3年前のなつかしい顔も。

IMG_7461

早速作業がはじまる。製作を依頼した舞台装置をチェック。

IMG_7465

照明・音響機材の釣り込み。昨年度の『マハーバーラタ』駿府城公演で日本照明家協会賞優秀賞受賞が決まった大迫さんも先乗り組に参加。授賞式の日にはまだパリにいるので、こちらはSPACの別の照明スタッフが代理で行くことに。駿府城での『イナバとナバホの白兎』公演は野外だったが、こちらでは屋内の劇場。舞台装置も異なる。さらに劇場の照明機材の多くがLEDとムービングライトになっているそうで、照明はほとんどイチからやり直す感じらしい。機材チェック中の照明神谷さん。

IMG_3760

ムービングライトは重く、屈強なフランス人スタッフは一人で抱え上げたりするが、日本人は二人がかり。

IMG_3771

フランスは労働時間の制約が大きく、本日は午後6時までの作業。それなりに進んだ様子。

IMG_3769

=============
フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品
『イナバとナバホの白兎』
6/9(木)~19(日) ケ・ブランリー美術館クロード・レヴィ=ストロース劇場
◆公演の詳細はこちら
=============


2016年5月23日

イナバとナバホの白兎/パリ日記(1)

2016年5月21日(土)
SPAC文芸部 横山義志

『イナバとナバホの白兎』はパリの国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念のために委嘱された作品。思えばフランスの国立美術館から日本の劇団がこういった機会に作品の制作を依頼されるという例はなかったのではないか。同美術館にあるクロード・レヴィ=ストロース劇場のこけら落としで選ばれたのが宮城聰演出『マハーバーラタ』だった。『マハーバーラタ』は2013年にも再演された。その際、ステファヌ・マルタン館長から、「これまで上演した作品のなかで、「異文化の出会い」という当美術館のコンセプトに最もふさわしい作品だった。開館10周年となる2016年には、レヴィ=ストロース劇場で滞在制作をしていただき、ぜひ当美術館のための新作を作ってほしい」とのお話があった。まだア ヴィニョン演劇祭に招聘していただく前だったので、かなり思い切ったご提案だったと思う。この新作を10周年記念のメインイベントにしたいという。かなりのプレッシャーでもある。

それから紆余曲折あって、劇場の名前にもなっているフランスの人類学者クロード・レヴィ=ストロースの仮説にもとづき、「イナバの白兎」とアメリカのナバホ族の神話をもとにした作品を作ることになった。2013年に同劇場で『マハーバーラタ』を上演した際に、ダマヤンティ姫が夫の焼いた肉を味見することで夫をふたたび見出すクライマックスを演じるために、美加理さんがレヴィ=ストロース『生のものと火を通したもの』を読んでいたのを思い出す。

駿府城公園での『イナバとナバホの白兎』公演は全日満席で無事に終了。さらに稽古をしてブラッシュアップし、なんとか荷造りをして、渡仏の途へ。

午前5時静岡発、バスで東京に向かう。午前11時の便で、羽田空港からパリへ。12時間のフライト。

IMG_3735

=============
フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品
『イナバとナバホの白兎』
6/9(木)~19(日) ケ・ブランリー美術館クロード・レヴィ=ストロース劇場
◆公演の詳細はこちら
=============


2016年5月7日

<萌目線。vol.131>4日間全日満席!

『イナバとナバホの白兎』駿府城公演にご来場くださいましたみなさま、ありがとうございました!

応援のお気持ちを届けてくださいましたみなさまも、本当にありがとうございました!

少し雨がパラついたり、
だいぶ風が強い日もありましたが…
お天気にも恵まれ!
全日完売満員御礼というありがたい状況で、
新作をプレビュー上演することができました。

image1

image1 (1)

終演後の広場では、観終わった直後のお客様の興奮した笑顔に迎えていただき、出演者として手応えを感じたり、話しかけてくださった方々から今後の課題を指摘していただけました。

萌目線。みてます!と可愛い子が話しかけてくれたので、千穐楽の次の日にさっそく更新させてもらっています!笑

image3

これからケ・ブランリー美術館公演に向けての稽古がはじまります。

まだまだ荒削りなところもあるこの作品、ケ・ブランリー美術館では舞台美術が驚くほどの進化を遂げるので…!!
更に磨きをかけて、パリにお届けしたいと思っております!

image4

そして演劇祭にご来場くださいましたみなさまは、
当日配布物の中に入っておりますこちらの号外チラシのチェックをぜひお願いします!

image2

帰国直後に!パリツアーの報告会を兼ねた、SPACの会スペシャルサンクスデーを開催させていただきますよ!

※こちらは会員様限定の会となります。
SPACの会は会員様募集中です。
この機会にぜひご入会ください!

<萌目線。>とは・・・ SPAC俳優石井萠水の目線で稽古場や舞台裏の様子をお届けしています。
GREEでもブログ更新中。