2017年2月19日

【知られざる真夏の夜の夢#10】劇場に「知られざる森」が出現!!

『真夏の夜の夢』、本日いよいよ劇場入り!!
ここ数日、劇場では朝から晩まで仕込み作業が行われていました。

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先日まで「シェイクスピアの『冬物語』」の壮大なセットがあったところに、次々と『真夏の夜の夢』のセットが建てられていきます。
舞台は儚いなぁ…と少々感慨にふけってしまいますが、次々と新たな世界に出会えることが劇場の面白さですね。

さて、『冬物語』で大好評だった定点観測。
今回も作成しました!ぜひご覧ください。

▼創作・技術部による舞台作業!『真夏の夜の夢』

SPAC創作・技術部スタッフが舞台裏を特別にご案内する大人気企画・バックステージツアーは、
まだまだご予約受付ております!!ぜひご参加ください♪

3月5日(日)・11日(土)終演後
所要時間:約30分 参加無料/要予約、定員40名
お問い合わせ:SPACチケットセンター TEL.054-202-3399

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SPAC秋→春のシーズン2016-2017 ♯5
『真夏の夜の夢』
2017年
2月25日(土)/3月5日(日)・11日(土)・18日(土)・19日(日)・20日(月・祝)
演出:宮城 聰
作:ウィリアム・シェイクスピア 小田島雄志訳『夏の夜の夢』より
潤色:野田秀樹
音楽:棚川寛子
出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2017年2月18日

【知られざる真夏の夜の夢#9】稽古場に潜入!!

お待たせしました!稽古場レポートをお届けします。

舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」の中には、のぼり棒が!!
本番の舞台では、これよりも更に高さが加わります。

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SPAC版『真夏の夜の夢』の特徴は「祝祭音楽劇」。音楽監督の棚川寛子のもと、様々な楽器を駆使してハーモニーを生み出していきます。
(音楽の創作秘話満載の棚川寛子インタビューもあわせてご一読ください。前編後編
なんと劇中音楽だけではなく、「ヒューン」と物が飛ぶ効果音なども楽器で出しているのです!

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楽器を少しお見せします!どのような音が出るのでしょうか?

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何度も上演している作品のため、芝居の息はぴったり。
音楽とあわさってテンポよく、コミカルなシーンが繰り広げられます。

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演出の宮城もとても楽しそう。
「皆、年を取ってきて、この芝居をやっていることが面白いよね~」だそうです(笑)
2011年の初演から、4度目の上演となる本作。熟成されて、どんどんパワーアップしています。

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ありがたいことに、一般公演初日2月25日(土)の一階席は、ほぼ満席となっております。
よいお席はお早めにご予約ください!
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

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SPAC秋→春のシーズン2016-2017 ♯5
『真夏の夜の夢』
2017年
2月25日(土)/3月5日(日)・11日(土)・18日(土)・19日(日)・20日(月・祝)
演出:宮城 聰
作:ウィリアム・シェイクスピア 小田島雄志訳『夏の夜の夢』より
潤色:野田秀樹
音楽:棚川寛子
出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2017年2月14日

【知られざる真夏の夜の夢#8】登場人物紹介その4

登場人物紹介、最終回です。
のぼり棒を使い、舞台をめいっぱい駆けずり回る、個性豊かな妖精たち。
その特徴をお伝えしますので、ぜひ森の中を探してみてくださいね♪

年の精(森山冬子・写真中央)
特徴:カタツムリのような殻を背負っています。
年の精

妖精(鈴木真理子・写真下段中央)
特徴:花の芽のような頭と背中に注目。 
妖精

あたしの精(木内琴子・写真左から2番目、赤松直美・左から3番目)
特徴:グループで行動。ちょっとやさぐれ気味??
あたしの精

目が悪い精(吉見亮・写真右)
特徴:大きな丸い被りものをしています。
目が悪い精

耳が悪い精(写真左・若宮羊市、右・佐藤ゆず)
特徴:こちらは、耳たぶのような被りものです。
耳が悪い精

夏の精かしら(河村若菜)
特徴:夏の精のリーダー(おかしら)で、タイテーニアにも頼りにされています。
夏の精かしら
 
 
本番に向け、各部署ただいま全力で準備中!
次回は稽古場レポートもお届けしますので、どうぞお楽しみに。

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SPAC秋→春のシーズン2016-2017 ♯5
『真夏の夜の夢』
2017年
2月25日(土)/3月5日(日)・11日(土)・18日(土)・19日(日)・20日(月・祝)
演出:宮城 聰
作:ウィリアム・シェイクスピア 小田島雄志訳『夏の夜の夢』より
潤色:野田秀樹
音楽:棚川寛子
出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2017年2月13日

【知られざる真夏の夜の夢#7】登場人物紹介その3

登場人物紹介、まだまだ続きます。

まず、原作の『夏の夜の夢』にも登場している妖精たちをご紹介します。

パック(牧山祐大)
いたずら好きな妖精。惚れ薬「恋の3色すみれ」を使って、人間たちを混乱させるところは原作通り。
しかし、メフィストフェレスに捕まって籠に閉じ込められてしまい…

パック

オーベロン(貴島豪・写真中央)
妖精の王。森に迷い込んだ若者たちを放っておけず、仲を取り持とうとする。
妻・タイテーニアとは、一触即発状態。樹木のような、ユニークな衣裳にも注目。

オーベロン

タイテーニア(たきいみき)
妖精の女王。夫のオーベロンとは、拾った子どもをめぐり夫婦喧嘩中。
「恋の3色すみれ」のせいで、とある人物にメロメロになってしまい…

タイテーニア

そして…
メフィストフェレス(渡辺敬彦)
シェイクスピアの『夏の夜の夢』には登場しませんが、ゲーテの『ファウスト』でおなじみの悪魔ですね。
パックの役目を奪ったり、出入業者たちの芝居の演出をかって出たりとやりたい放題!
様々な人物と「目に見えない契約」を結び、森を大混乱に陥れます。

メフィスト

「シェイクスピアの『冬物語』」が終わり、春を飛ばして、いよいよ「真夏」がやってきます!!
まだまだ寒い日が続きますが、笑って温まっていただける作品です♪

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SPAC秋→春のシーズン2016-2017 ♯5
『真夏の夜の夢』
2017年
2月25日(土)/3月5日(日)・11日(土)・18日(土)・19日(日)・20日(月・祝)
演出:宮城 聰
作:ウィリアム・シェイクスピア 小田島雄志訳『夏の夜の夢』より
潤色:野田秀樹
音楽:棚川寛子
出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2017年2月10日

【アーティストトーク】「シェイクスピアの『冬物語』」ゲスト:小野寺修二さん

一般公演初日2月4日(土)、終演後に行われたアーティストトークの様子をお届けします。

この日のトークは、演出家でカンパニーデラシネラ主宰の小野寺修二さんをゲストにお招きしました。

シェイクスピアの言葉の力や、その言葉と身体をどのように関係づけていくのか、出演者を一つのアンサンブルにまとめていく方法など… 演出家同士ならではの創作過程をめぐるトークとなりました。

登壇者:小野寺修二(ゲスト/演出家・カンパニーデラシネラ主宰)
    宮城聰(演出・SPAC芸術総監督)
司 会:大岡淳(SPAC文芸部)

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
シェイクスピアの『冬物語』
今後のアーティストトークの開催

◆2月12日(日)14:00開演 終演後
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ゲスト:今井朋彦(文学座)& 宮城聰(演出)
司会:大澤真幸(SPAC文芸部)

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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯4
シェイクスピアの『冬物語』
一般公演:2月11日(土)、12日(日)
★一般公演はいよいよ残り2日のみとなりました。どうかお見逃しなく!★
演出:宮城聰 作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:松岡和子
音楽:棚川寛子 出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2017年2月7日

【知られざる真夏の夜の夢#6】登場人物紹介その2

『真夏の夜の夢』には、妖精たちの棲む「知られざる森」のほかにもう一つ登場する場所があります。
それが、割烹料理屋「ハナキン」!!
さて今回は、そこで働く人々をご紹介します!個性豊かで味わい深い面々です。

割烹ハナキンの主人(大高浩一・写真奥)
創業130年の老舗ハナキンを守る、ときたまごのお父さんです。
娘が結婚を取りやめたいというものだから、大大大激怒!!

ハナキンの従業員や出入りする業者が集まって、ときたまごの結婚式の余興のため、森で芝居の稽古をすることに。

左側から順番に…
仲居おてもと(桜内結う)
紅一点の仲居さん。強くてお茶目です。

福助(小長谷勝彦)
下足番。森の中では大変な目に!活躍(?)に注目。

豆腐屋(武石守正)
朴訥とした印象ですが、時々鋭い突っ込みも。

氷屋(加藤幸夫)
5人の中ではまとめ役のような一面を見せます。

酒屋(春日井一平)
酒屋なのに、実は下戸なんだそうです(笑)

本作は、割烹料理屋にちなんで、台詞にも食べ物の名前がたくさん出てきます。
テンポのよいやり取りは爆笑必至!!そんな言葉遊びもぜひ楽しんでください♪


決めポーズ!!

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SPAC秋→春のシーズン2016-2017 ♯5
『真夏の夜の夢』
2017年
2月25日(土)/3月5日(日)・11日(土)・18日(土)・19日(日)・20日(月・祝)
演出:宮城 聰
作:ウィリアム・シェイクスピア 小田島雄志訳『夏の夜の夢』より
潤色:野田秀樹
音楽:棚川寛子
出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2017年2月6日

【シェイクスピアの『冬物語』ブログ#10】二人一役をより楽しむ為に!

「シェイクスピアの『冬物語』」の醍醐味といえば!二人一役!
御覧になったお客さまも男性の役が女性の声だったりで面白い!と好評です。
二人一役をより楽しめるよう、役ごとに、
ムーバー:動き手(M)とスピーカー:語り手(S)のご紹介をします。

まず、こちらは全体の関係図をご覧ください!
舞台はシチリアとボヘミアです。

関係図

そして、シチリアの人々をご紹介します。

嫉妬に狂ってしまう主人公シチリア王リーオンティーズ
ムーバーは大高浩一、スピーカーが阿部一徳
リーオンティーズ

美しく貞淑な、
リーオンティーズの妻ハーマイオニ
ムーバーは美加理、スピーカーは布施安寿香
ハーマイオニ

将来有望だと言われていたが王に責められる母を思うあまり
亡くなってしまう王子マミリアス。
ムーバーはながいさやこ、スピーカーは山本実幸
マミリアス

赤ちゃんの時にボヘミアに捨てられ漁師に拾われて育ててもらい、
美しいと評判の娘に成長し・・・。
ムーバーは布施安寿香、スピーカーは美加理
パーディータ

リーオンティーズの臣下でポリクセネスを逃がし一緒にボヘミアへ行く。
ムーバーは牧山祐大、スピーカーは吉植荘一郎
カミロー

パーディータを連れてボヘミアへ行った先で熊と出くわし・・・。
ムーバーは吉見亮、スピーカーは武石守正
アンティゴナス

アンティゴナスの妻、王妃ハーマイオニの潔白を弁護する。
ムーバーはたきいみき、スピーカーは本多麻紀
ポーリーナ

王妃ハーマイオニの侍女
ムーバーは桜内結う、スピーカーは木内琴子
エミリア

続いてボヘミアの人々をご紹介します。

ボヘミアの王で、リーオンティーズの幼なじみ。ハーマイオニとの浮気を疑われる。
ポリクセネス

ボヘミアの王子、漁師の家で育ったパーディータと恋に落ちる。
ムーバーは大内米治、スピーカーは若菜大輔
フローリツェル

海辺でパーディータを見つけて拾い育てる。
ムーバーは小長谷勝彦、スピーカーは阿部一徳
漁師父

気のいい漁師の息子、アンティゴナスが熊に出くわしたところを目撃する。
ムーバーは横山央、スピーカーは吉植荘一郎
漁師息子

ポリクセネスと一緒にシチリアに滞在する。
ムーバーは赤松直美、スピーカーは小長谷勝彦
アーキデイマス

漁師息子に惚れられており、ダーシャと取り合う村の娘。
ムーバーは佐藤ゆず、スピーカーはながいさやこ
モニカ

漁師息子に気があり、モニカと取り合いしている村の娘。
ムーバーは桜内結う、スピーカーは赤松直美
ダーシャ

時をあやつる、無職で住所不定の詐欺師。歌が上手い。
ムーバーは武石守正、スピーカーは木内琴子
オートリカス

二人一役とは・・・!
是非今週末は静岡芸術劇場でご体感ください。
2月11日(土)15:00~
2月12日(日)14:00~

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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯4
シェイクスピアの『冬物語』
演出:宮城聰 作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:松岡和子
音楽:棚川寛子 出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2017年2月2日

【知られざる真夏の夜の夢#5】登場人物紹介その1

『真夏の夜の夢』、いよいよ今月24日より開幕です!!
出演者は総勢24名!!魅力たっぷりの登場人物に扮していますので、このブログで順にご紹介してまいります。
皆に会えるのを楽しみに待っていてくださいね。

さて、まずはこの方。
そぼろ(本多麻紀)
シェイクスピアの原作では、ヘレナにあたる人物。
割烹料理屋「ハナキン」の従業員の娘で、板前のデミとは相思相愛…だったはずが、恋人の心変わりに大ショック!
富士の麓の「知られざる森」へ、デミを追いかけていきます。

板前デミ(大道無門優也・写真右)
原作のディミートリアス。
突然そぼろを振って、ときたまごと婚約してしまいます。
逃げ出してしまったときたまごを追いかけて森へ。

ときたまご(池田真紀子)
原作のハーミアです。
そぼろの友人で、「ハナキン」主人の娘。
父親にデミとの結婚話を進められてしまうのですが、好きなのは板前のライ。
意を決して、ライと駆け落ちすることに。

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板前ライ(泉陽二)
原作のライサンダーにあたります。
結婚を反対されますが、恋人のときたまごとともに、森へ駆け落ちを企てます。
デミとはライバル同士。

つまり、物語の最初ではそぼろデミときたまごライという四角関係。
それぞれの相手を追って森に迷い込みます。
しかし「恋の媚薬」のせいで、人間模様はもつれてしまい…
果たして、本当に好きな相手は誰なのでしょうか。好きの理由は気のせい、それとも木の精??

4人の恋の行方は劇場で!

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SPAC秋→春のシーズン2016-2017 ♯5
『真夏の夜の夢』
2017年
2月25日(土)/3月5日(日)・11日(土)・18日(土)・19日(日)・20日(月・祝)
演出:宮城 聰
作:ウィリアム・シェイクスピア 小田島雄志訳『夏の夜の夢』より
潤色:野田秀樹
音楽:棚川寛子
出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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2017年2月1日

【アーティストトーク】宮城聰と出演俳優が語る!~「シェイクスピアの『冬物語』」ができるまで~

一般公演初日1月21日(土)、終演後に行われたアーティストトークの様子をお届けします。

演出の宮城と出演俳優3人によるトークは、
シェイクスピアの戯曲の中から『冬物語』を選んだ意図や、
一人の人物を二人で演じるにあたって、
ムーバー(動き手)と、スピーカー(語り手)で試行錯誤したことなどなど。
裏話も含めざっくばらんなトークとなりました。

登壇者:宮城聰  (SPAC芸術総監督)
    たきいみき(出演 ポーリーナ/ムーバー)
    布施安寿香(出演 ハーマイオニ/スピーカー&パーディータ/ムーバー)
    本多麻紀 (出演 ポーリーナ/スピーカー)
司会: 大岡淳  (SPAC文芸部)

以下に、かいつまんで文字でも紹介します。
(詳しい内容は、ぜひ映像をごらんください^0^)

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Q:シェイクスピアの『冬物語』を選んだ理由は?

宮城聰:僕はSPACに来るまでは、ク・ナウカという劇団をやっていて、そこではずっと「二人一役」で作品を作っていたんです。SPACに来てからは、「二人一役」を部分的に使った作品はあるんですが、全面的に使った新作はこれまでにないんです。

SPACに来て10年経ったところで、SPACでもそろそろ二人一役の作品をやってみたい、それもシェイクスピアでやってみたいなと思いました。

シェイクスピアを二人一役で以前上演したのは1990年のク・ナウカ旗揚げ公演での『ハムレット』でした。『ハムレット』を「二人一役」でやってみようという理由はいくつかあったのですが、実際にはうまくいかなかったんです。

今回、シェイクスピアを二人一役でやるなら、どの作品が良いかいろいろ考えました。『冬物語』は彼の作品の中でも異色で、近代的な演技術では解決できないところが含まれている戯曲です。これなら、二人一役で活路が開けるのかなと思い、確信はなかったのですが、あてずっぽうというか、「これはダメかもしれないけれども、もう当たって砕けろ!」っという感じで選びました。

実のところ稽古している最中、「これは負け戦だったかな?」と思った時もありました(笑)

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Q:俳優の皆さんは、二人一役をどのように感じ、演じていたのですか?

たきいみき:私は2001年にク・ナウカに入ったんですが、2006年にはSPACに来たので、実はこれまであまり二人一役のムーバーの経験はなかったんです。ですので、今回は新鮮な気持ちでポーリーナのムーバーに取り組むことができました。スピーカーの本多さんの素敵な声(台詞)に身を任せるようにして、動きを担当していました。

ポーリーナという役は、台本を読めば読むほど、よく分からない人だと思いました。亡くなったといわれた王妃ハーマイオニを16年隠していたのかと思うと、すごくドSな人だとも思うし。「王妃の石像が動きます」と言うけれども、これは本当に石像だったのか、それともハーマイオニが石像のフリをして立っていたのかも、よく分からない…

私が好きなポーリーナの台詞に「信じる力をめざめさせて」という台詞がありますが、「王妃の石像を動かすのはお客さんですよ」という気持ちで、このシーンを立たせてもらっています。この場面は、もし私が台詞もしゃべったら過多になってしまうところが、私は身体だけでお客さんに向かい合うことで、観ている人に、私と同じように感じてもらたり、ほかの感じ方をしてもらえたりと、よりいろいろな想像をふくらませてもらえるものになっているのではないかなと。そういう意味では、謎の多いポーリーナという人物を演じるのに、二人一役の手法はすごくあっているのかなと思っています。

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本多麻紀:私はク・ナウカ時代、スピーカーをやらせていただくことが多かったんです。泉鏡花や三島由紀夫などの「語り」の台詞が多かったです。でもシェイクスピアはそういう台詞ではないから、今回スピーカーとしてどうしたらいいのかは、難しいなと思いました。

ポーリーナという人物は、ムーバーのたきいさんと相談しながら作っていきました。たとえば「服の紐を切って」という台詞から始まる、ポーリーナが王に王妃の死を告げるシーンでは、スピーカーの私は、とにかく言葉で王をボッコボッコにするというイメージでしゃべる。それに対して、ムーバーのたきいさんは、王妃を失った悲しみでカスカスになってしまったポーリーナの状態を身体でみせる、ということをしてみました。一人の人物が持ついろいろな側面を、語りと動きで別々に表現するチャレンジができたのは面白かったと思います。

———

布施安寿香:私は、夏のワークショップでは、パーディータのムーバーだけを演じていたのですが、12月の稽古の開始直前に配役が変わり、王妃ハーマイオニのスピーカーもやることになりました。その連絡にびっくりしましたが、同時にこの2人は最後に再会するので、このキャスティングで最後のシーンはいったいどうするのだろうか!と思いました。

ハーマイオニは自分では想像もつかない役でした。いつもは言葉に向き合って、「ここはこういうふうにやろう」ということを考えていくんですが、そういうやり方では、自分の知っている世界しか作れないなと思いました。今回は宮城さんからの指摘を自分なりに消化してしゃべったり、ムーバーの美加理さんを見て、この身体からハーマイオニの声は出るんだなと思ったりすると、自分のからだも変わって、いつもとは違うこんな声が自分から出てくるんだという発見もありました。

いろいろなことを、リアリズムで最初にこうだと決めて創らない舞台だからこそ、その瞬間瞬間に生まれてくるものや、解決できないことを楽しんで演じています。

(続く)

~~~~~~~~~~~~~

一つの舞台が出来上がるまでには、こんなにも不安や、開き直り(?!)、試行錯誤が。
それぞれが悩み、そして時に楽しみながら、作品が出来上がっていく様子が語られました。

シェイクスピアの『冬物語』にもあるように「時」と、
みなさんの力(演出家・俳優・スタッフはもちろん観客の皆様も)で出来上がる舞台、
ぜひ一人でも多くの方にご覧いただければ幸いです。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
シェイクスピアの『冬物語』
今後のアーティストトークの開催

◆2月4日(土)15:00開演 終演後
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ゲスト:小野寺修二(演出家)& 宮城聰(演出)
司会:大岡淳(SPAC文芸部)

 
◆2月12日(日)14:00開演 終演後
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ゲスト:今井朋彦(文学座)& 宮城聰(演出)
司会:大澤真幸(SPAC文芸部)

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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯4
シェイクスピアの『冬物語』
一般公演:1月21日(土)、22日(日)、29日(日)
     2月4日(土)、5日(日)、11日(土)、12日(日)
演出:宮城聰 作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:松岡和子
音楽:棚川寛子 出演:SPAC
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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