2016年6月6日

イナバとナバホの白兎/パリ日記~掲載記事編(1)

駿府城公園でのプレ上演をご覧いただき、
ケ・ブランリー美術館での稽古も見学していただいた
ジャン・クチュリエさんのブログをご紹介します。

2016年6月1日アップ
Théâtre du blog, Jean Couturier

(抜粋)

演出家と俳優たちによるリサーチと対話と実験の成果である最終幕では、起源の神話を創造する舞台のエクリチュールへとたどりつく。これはアリアーヌ・ムヌーシュキン率いる太陽劇団による集団創作の名場面を思い起こさせるものだ。全体演劇としての『イナバとナバホの白兎』には、それに近いところがある。二時間のあいだ、裸舞台のうえでは26人の歌手・音楽家・俳優が登場しつづけていて、場面ごとに明転で着替えながら楽器の位置を変更していき、舞台のあらゆる技巧を駆使するのである。

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アメリカインディアンの神話に出てくる動物たちを演じる俳優たちは、1970年代に活躍した有名なアメリカの劇団ブレッド・アンド・パペット・シアターを思い出させる。それにすばらしい音楽と歌の伴奏がつく。

クロード・レヴィ=ストロース劇場に合わせた日本の舞台美術に、庭園に向かって開かれる驚くべき最終場面。舞台が観客に近く、俳優の演技のニュアンスを存分に見て取ることができる。

『イナバとナバホの白兎』は物語演劇の完璧なお手本であり、私達を幻想的な旅へと誘ってくれる。何より、ここケ・ブランリー美術館において、この作品は象徴的な価値を獲得している。分かち合いと知性のすばらしいひととき・・・。

ジャン・クチュリエ氏撮影の稽古写真(2016年6月4日/ケ・ブランリー美術館)

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フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品
『イナバとナバホの白兎』
6/9(木)~19(日) ケ・ブランリー美術館クロード・レヴィ=ストロース劇場
◆公演の詳細はこちら
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