2016年6月11日

イナバとナバホの白兎/パリ日記(14)

2016年6月3日(水)
SPAC文芸部 横山義志

 
雨は止んでいるが、セーヌ川はいよいよ増水。遊歩道の並木も水につかり、道の木材が水に浮かんでいる。朝9時劇場入り。

午前11時から劇場でAFP通信による宮城さんのインタビュー。「アヴィニョン演劇祭の石切場での『マハーバーラタ』はすばらしかったです。法王庁前広場で、観客の間近で行われた無料公演は心に残りました」等々。今回早々に取材にいらっしゃる方は、すでにSPACの作品をご覧になっている方が多い。

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午後4時から全体稽古。ふたたびジャン・クチュリエさんによる写真撮影。

並行して、制作丹治と私でヘアメイクの梶田さんを空港にお迎えに行く。労働法改革に反対するストライキで、空港まで行く電車は大幅に減っているらしい、と聞いていたが、北駅まで行ってみると、そもそも空港行きの電車が見つからない。あちこち回って、急ごしらえの掲示をよく見てみると、普段とは違うホームから出ているらしいことが分かった。だがそのホームに行ってみても、空港行きの電車がいつ、どこから出るのか、何のアナウンスもない。5人くらいに聞いてみると、20分後くらいに出るらしいことが分かった。電車が着くと人が殺到。近くの人に「これ、空港に行くんですよね」と聞くと、そうだ、というので、一緒にあわてて乗り込むが、なかで聞いてみると、「いや、反対方向だ」とのお答え。ホームにおりて案内のスクリーンを見ると、いつの間にか行き先が出ていて、やっぱり反対方向だった。

こんな具合に、ストライキがあると、駅での案内があまりにも不親切なので、とにかくいろんな人に話を聞いて、情報をチェックすることになる。お客さんのあいだに不思議な連帯感が生まれ、いつまで待てばいいのか分からないので、どうでもいい話をはじめたりもする。フランスに住んでいたとき、ストライキの日に、いろんな方に出会ったのを思い出した。

その間、劇場では午後9時まで稽古、10時退館。

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フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品
『イナバとナバホの白兎』
6/9(木)~19(日) ケ・ブランリー美術館クロード・レヴィ=ストロース劇場
◆公演の詳細はこちら
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