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2016年6月16日

イナバとナバホの白兎/パリ日記(19)

2016年6月8日(水)
SPAC文芸部 横山義志

衣裳班は午前10時劇場入り、技術・制作班は12時入り。

午後8時から公開ゲネ(最終通し稽古)。SPACからは50人まで招待してよいと聞いたのだが、これまで招聘したアーティストやお世話になった方、今回の公演にご協力くださった日本大使館・日本文化会館・在仏商工会議所の方々など多くの方がご興味を持ってくださり、55人ほどに。ケ・ブランリー美術館からはジャーナリスト、ブロガー、その他関係者にお声がけしたとのこと。

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数日前には100~200人と聞いていたが、なんと300人近い方がご来場くださった。客席が8割くらい埋まっている。これほど多くの方がいらっしゃるゲネははじめて。

はじめの兎の場面から笑いが出ていて、字幕で無事に通じているようで、ほっとする。薄暗い第二幕の「ナバホ篇」になっても、集中して見てくれている。

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終幕と同時に大きな拍手。立ち上がる方も。ダブルコールでは口笛や歓声も鳴り響く。ゲネでトリプルコールというのは初めて見た。驚くくらいの反応。

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終演後、レセプション。ステファヌ・マルタン館長からのお言葉。「これほどのクオリティの作品を、まさに当美術館のために作ってくださり、とても感動しています。私は美術館の立ち上げから関わってきましたが、宮城さんも『マハーバーラタ』公演の下見で工事中のクロード・レヴィ=ストロース劇場を訪れてくださり、こけら落とし公演以後、10年間にわたって当美術館の歩みに付き添ってくださっています。今、私が望んでいるのは、当美術館とSPACさんとの関係が恒久的なものになることです。ぜひ、ここが第二のホーム、パリの家だと思って、当美術館で定期的に公演していただきたいと思っています。」

0時近くまで劇場のバーでいろいろな方とお話しして、終電間際のメトロになんとか乗り込み、帰途につく。

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フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品
『イナバとナバホの白兎』
6/9(木)~19(日) ケ・ブランリー美術館クロード・レヴィ=ストロース劇場
◆公演の詳細はこちら
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