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2016年10月19日

『高き彼物(かのもの)』への道 8歩目】出演者インタビュー第5弾・若菜大輔

『高き彼物』出演者インタビューの5人目は、片山仁志役の若菜大輔さんです。
片山仁志はこの物語のキーパーソンになる人物です。インタビューでは、そんな役に真摯に向き合う俳優の姿が見えてきました。(収録は第一期稽古最終日2016年8月31日に行いました。)

–若菜さんが演じる片山仁志というのはどういう人物でしょうか?

戦後に生まれ、パチンコ屋を営む両親のもとで育った33才の男性です。
本人がどう感じるか分りませんが、名前のとおり志の高い人間だと僕は思います。
そして、ちゃんと地に足をつけて、もしくはつけようとして、生きていこうとする強さをもった人だと感じます。

–第一期稽古が終わったばかりですが、片山をどのように演じたいというような思いはありますか?

“地に足つけて生きることへの強さ”と言いましたが、言うだけならば簡単で、血管に血が流れる生々しさのところで実践するとなると、きれいなことだけではないし、想像もつかないほど生半可なことではないと思います。それを片山が持っているのであれば、何とかして向き合わなければいけないと思っています。

–古舘さんの稽古はいかがですか?

第一線で活躍されている表現者の考えに触れさせてもらうことは、自分の至らなさを感じるばかりです。表現に対する捉え方に曖昧なところがなく具体的です。これまで自分が演技と向き合ってきた中で何となく感じていたことを名付けてもらっている感覚が何度もありました。揺るがない表現に対する思いや考えを中心に据えた稽古場です。

–『高き彼物』という戯曲からはどういう印象を受けましたか?

きれいな面だけではない、だからこそ、“高き彼物”へと向えるのだと思うのですが、必死でもがくある種の美しさを持つ人間が集まっている、とてつもなく大変な作品だと感じます。

–ありがとうございました。

公演情報はこちら。
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SPAC秋→春のシーズン2016 ♯2
『高き彼物』
一般公演:11月3日(木・祝)、5日(土)、13日(日)、19日(土)
演出:古舘寛治 作:マキノノゾミ 舞台美術デザイン:宮沢章夫
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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