2016年12月17日

【ポールのSPAC探検】海外の視線、『サーカス物語』の耳と目につながる魅力(前編)

皆さんこんにちは!

SPACインターン生のポールです!

今は、12月23日まで静岡芸術劇場で上演されている『サーカス物語』について、字幕の操作を行っています。
仕事自体は、俳優達が歌うペースに合わせて歌詞の字幕を表示するのですが、タイミングがとても大切なので簡単ではありません。また、舞台では、毎回同じペースで歌うわけではないので、集中して耳を澄まさなければなりません。

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しかし、字幕の作業を通して『サーカス物語』の稽古も芝居も楽しむことができています。
経験の少ない私にとってはその芝居を観ることが出来て素晴らしいものが沢山あると思いました。

そこで、本番を観て感じた様々な印象があるのですが、そのいくつかをご紹介したいと思います。まずは照明。
どのような雰囲気になるのか、俳優達が光に当たるとどのように印象が変わるのかについてです。

本番前、舞台上で行う稽古はとても大事です。芝居を作るプロセスの中では、もうリハーサル室を出て劇場で行われている最後の部分にあたります。この稽古では、照明や音響が俳優達のセリフや動作に合わせられます。緻密な設定が必要で、一秒、一歩外れてしまうといけません。これは、字幕についても言えることです。歌詞のテンポに合わせようとして自分の操作に集中するあまり、舞台で何が起きているのかを“見ることなく観ている(looking without seeing)”ことが多いです。

字幕の操作が落ち着く時もあるので、ゆっくり観ることも勿論できます。そこで起きていることは、私にとっては色のカーニバルのように見えます。

衣裳班が作ったものは、ガラスの城にいる影たちの格好良くて白い衣裳や、異世界の花のようなカラフルさや、エリを囲むサーカス団員達の優しさなどで、舞台が彩られているように感じます。舞台は、サーカスリングをイメージした円形になってるのですが、照明で雰囲気も変わります。深い青色の光を当てると、満月のように見えます。俳優に当たる小さくて丸い光線の効果で、俳優が動くと小さい太陽が大きい月の上を歩いているように見えます。星が躍っているようにも感じたりします。

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照明は客席に見えるものと見えないものの境目を描き出し、見せようとしたとき、どのように見られたいのかを細かく考えられているのだなあと理解しました。

後編につづく。

★★★公演情報はこちら★★★★★
SPAC秋→春のシーズン2016 ♯3
『サーカス物語』
一般公演:12月3日(土)、10日(土)、18日(日)、23日(金・祝)
演出: ユディ・タジュディン (俳優・スタッフ一同の構想に基づく)
作: ミヒャエル・エンデ
訳: 矢川澄子 (岩波書店刊『サーカス物語』より)
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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