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2019年1月25日

<『顕れ』#013>開幕しました!&演奏エリアの秘密

1月14日に『顕れ ~女神イニイエの涙~』開幕しました!

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一般公演は連日トリプルコール!
平日に行っている中高生鑑賞事業のお客様も、日々高い集中力で観てくれています。

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▲初日カーテンコールの様子

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▲げきとも(中高生鑑賞事業)公演恒例お見送りの様子
 
\お客様のアンケートから感想をご紹介!/
「SPACらしいSPACでしかできない劇だなあと思った。抽象的な世界をここまで具現化するのは大技。」
「子供を取りかこむ社会や環境に落ち込むこともありますが、その悩みにつながる普遍的な物語、世界中のすべての人につながっていく1枚の織物のような劇で、希望を感じることができました。」
「今自分が生きている世界の事でありながら、神秘的な世界感に吸い込まれるようでした。」

関連ツイートまとめはコチラから


 

残る一般公演はあと4回となりました!
うち3回、1月26日(土)・27日(日)・2月3日(日)は関連企画として、終演後SPAC創作・技術部スタッフが舞台裏を特別にご案内する人気企画、バックステージツアーを開催します。

今回の作品は、宮城演出の真骨頂である祝祭音楽劇
舞台上に出ている俳優の人数が少ないシーンでも、実はほかの俳優たちが生演奏を行っています。
作品で使用している楽器は主だった大きなものだけでも、なんと20種類以上!
小さな小物楽器も数えると…キリがありません!

もちろん実際にご観劇いただき、バックステージツアーに参加してもらいたいのですが…
今作の演奏がどのように行われているか、上演の流れに沿って時系列でご紹介します!
たとえば、4人1役のウブントゥを演じる1人である永井さんは、上演中どんな動きをしているでしょうか。

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▲オープニング~登場シーンまでは、演奏隊として演奏エリアに。
今作の場面転換で重要なポイントである「波布」を、劇中で敷いたり片付けたり…といったことも行っています。

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▲いよいよウブントゥたち登場!マイブイエと出会う、ストーリーのおおきな契機となるシーン

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▲ウブントゥは、奴隷として運ばれる途中で海の上で亡くなり、もはや輪廻転生することができなくなったさまよえる魂たち。正面を向いている、左から2番目が永井さんです。

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▲ウブントゥ登場シーンが終わったら、休む間もなく演奏エリアに戻ります。
別の俳優がそれまで演奏しているフレーズを引き継ぎ、楽曲の途中で奏者が入れ替わることも!
続く”一千年のつみびとたち”が登場する裁判のシーンからは、演奏だけでなく指揮も担当しています。
左手で指揮をし、右手で楽器を演奏しているときもあります!

ちなみに、舞台の後半のほとんどは演奏者が6人しかいないため、演奏の合図や演奏のテンポを出す指揮者が不在!ということも。
どうやって、乱れずに演奏をしているのでしょう?

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▲次に演奏する俳優のために、演奏で使用するものを事前に準備するのも重要な役目です。左から2番目が永井さんの後ろ姿。
こうして他の俳優たちも演奏中にいろんな役割をこなし、目線を交わしながら息を合わせ、全編通して様々な楽器を演奏しています。

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▲こちらは演奏エリアの全貌。
上演後は金物楽器を乾拭きし、楽器に乾燥材やタオルを掛けています。
日々の楽器のメンテナンスも、出演俳優たちの大事な仕事。

そして音響スタッフは、楽器とマイクそれぞれの特性を見極めて、たくさんのマイクを演奏エリアに仕込んでいます。
また左右に演奏エリアが広いため、奏者に遠くの楽器の音を聞こえるようにするためのスピーカー(通称:返し)も仕込んであります。
もちろん、俳優のセリフを拾うためのマイクもあります。
上演中は、その声を拾うマイクと、演奏を拾うためのマイク、それぞれに1人ずつ音響スタッフがついて音量を調整しています。

…とまだまだ演奏のことだけでも語り足りないくらいなのですが、バックステージツアーではこうした創作のウラ話をたくさん聞くことができますのでぜひ作品鑑賞とともにお楽しみください!

  
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ステージナタリー
SPAC「顕れ ~女神イニイエの涙~」開幕に宮城聰「美の力ってなんだろう」

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演出家・宮城聰が語る、SPAC公演『顕れ〜女神イニイエの涙〜』

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2018.7.21更新 #002 作者レオノーラ・ミアノ氏来静!
2018.8. 5更新 #003 レオノーラ・ミアノ氏講演会レポート
2018.8.30更新 #004 研修生ポールさんの振り返りレポート
2018.9.11更新 #005 世界初演まで間もなく!
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◆パリ公演期間中のブログ
『顕れ』パリ日記2018 by SPAC文芸部 横山義志

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SPAC秋→春のシーズン2018-2019 #3
顕れ ~女神イニイエの涙~
2019年1月26日(土)、27日(日)、2月2日(土)、3日(日) 各日14:00開演
日本語上演/英語字幕
会場:静岡芸術劇場

作:レオノーラ・ミアノ
翻訳:平野暁人
上演台本・演出:宮城聰
音楽:棚川寛子
*詳細はコチラ