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2009年6月7日

奥野組、組員募集!(静大・天晴れ門前塾)

カテゴリー: アウトリーチ

静岡大学には「天晴れ門前塾」という学生による自主ゼミがあるそうです。

第一線で活躍する社会人を「頭」(講師)として招き、少人数制の「組」(ゼミ)を作り、組ごとの活動を通じて「小僧」(学生)が文化、社会、経済の一端を感じて学ぶというもの。

「情報意匠論」という授業の企画として2004年から始まりました。
5期目を迎えた今年、SPAC演技部の奥野晃士が「奥野組」の頭として招かれました。

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「普段、無意識になっている喜怒哀楽の感情を表現することで私たちはコミュニケーションしています。じゃあ、表現するって何だろう、それを舞台で演じるって何だろう」という紹介文。
テーマはズバリ、「『表現』を意識する」。無意識を意識することへのトライから、学生ならではの感性で見えてくるものが期待できそうです。

他の組のテーマを見ると、恋愛・結婚、マナー・自律、某模型企業の経営者から学ぶ、などバライエティに飛んだ組み合わせ。次回の交流会(顔見世会)は6/12(金)@静岡県教育会館であるそうです。専門学校生、大学生、院生なら参加OK。詳細はこちらをごらんください。

2009年6月3日

リーディング・ナイト@NAS’H開催!

カテゴリー: アウトリーチ

5月25日、鷹匠のNAS’Hという素敵なカフェで、リーディング・カフェのデラックス版、リーディング・ナイトを開催しました。

リーディング・カフェの参加者が15名ほどだったのに対し、リーディング・ナイトは50名と倍以上! SPACとしても初の試みでした。

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取り上げた戯曲はサラ・ケイン作の『ブラスティッド』という作品。サラ・ケインはたった5作品を残して自殺してしまったという夭逝の劇作家。『ブラスティッド』は彼女の処女作です。90年代にイギリスで初演されたときには、その過激な表現に賛否はわかれ、センセーションを巻き起こしました。問題作であるがゆえに、多くのアーティストに多大な影響を与え、今では、「現代の古典」といえる作品です。

この問題作をリーディング・ナイトで読むことになったわけですが、それというのも、この春の芸術祭で、フランス人演出家ダニエル・ジャンヌトーがこの作品を演出し、上演するからなんです。

開始前、会場となったNAS’Hには、参加者がぞくぞくと集まり、賑やかな歓談がやみません。そんななか、司会を務める二人が登場、SPAC俳優部の奥野晃士と文芸部の横山義志です。二人の漫才のような司会でリーディング・ナイトはスタートしました。

今回のリーディングが今までと少し違うのは、くじで当たった方々にミニステージに立っていただき、50人の参加者の前で戯曲をよんでもらう、ということでした。なかなかこんな機会はないと思います。そもそも戯曲を読むためだけに50人もの人が集まるということはとても珍しい現象です。しかも見ず知らずの人を前に台詞を読むわけですから、これは緊張するでしょうし、それを楽しむためにこんなに人が集まっていただけるとは、なかなかどうして貴重なことです。

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いざ読みはじめると、過激な台詞が飛び交うにもかかわらず、読む側も、見る側も、真摯にそれを受け止める、という、淡い緊張感の、独特の雰囲気になりました。DJ青木(SPAC技術スタッフ)のサウンドで、その空気が一層引き立ちます。戯曲のなかでは人間の汚い側面、特に暴力が直接的に描かれているのですが、それにただ嫌な顔をするのではなく、その意味を探ろうとするような、参加者の厳粛な表情が印象的でした。

ひと段落すると、スペシャルゲストとして、このたびSAPC製作の『ブラスティッド』を演出するダニエル・ジャンヌトーが登場。会場は拍手に包まれます。ジャンヌトー氏がこの作品について話をはじめると、演出家ならではの鋭い洞察力に、会場からは思わず唸り声が。たとえば、こんな言葉… この作品のなかでは男が男を強姦するという過剰な暴力が表現されていますが、それは愛情でもあるんです… 

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演出家だけではなく、『ブラスティッド』に出演する俳優も駆けつけました。阿部一徳、大高浩一、布施安寿香の三人です。阿部さんからは舞台美術家でもあるジャンヌトー氏を絶賛する声が! 今回の『ブラスティッド』の舞台美術はジャンヌトー氏のデザインです。阿部さんは、舞台美術も見逃せない!、と力をこめて語ったのでした。

また、鷹匠のお店を紹介するミニコーナーも設けました。撮らせていただいたお店の写真をスライドショーで紹介しました。SPAC制作部の成島洋子と佐伯風土、それから鷹匠企画の立役者、劇団伽藍博物堂の佐藤剛史さんが登場、鷹匠の魅力を語りました。鷹匠には独特のポリシーをもった素敵なお店がいくつもあります。スライドショーを見て、行ってみたい!、と思った方も多いはず。ぜひ、鷹匠の路地を散策してみてください。

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50人もの方に集まっていただき、SPACとしても、どうなることかと不安もありましたが、蓋を開けてみると、唯一無二の、文化的な空間が生まれた、と思います。

思えば、戯曲を読むためにこんなにも人が集まるのも、文化的な遊びを楽しむ心をもっている方々が、そうした気持を発散できずに、きっとまだまだいらっしゃるということでしょう。SPACとしては県民の皆様のそうした欲求に応える必要があると考えていますから、今回の試みはまずもって成功裡に終えることができたと思います。

これからも、様々な境遇の人が集い、文化を通して、同じ物事について思いを巡らせたり、新しい人間関係を築いたり… という企画を続けたいと思っていますので、応援していただければ幸いです。

鷹匠ナイト、次回は6月14日(日)から始まる「barがらんどう」@伽藍博物堂です!春の芸術祭で来日する海外カンパニーのメンバーと交流するチャンス!
詳細はこちら。http://spac.or.jp/news/?p=617

2009年6月1日

静岡文化芸術大学でミニセミナー開催!

カテゴリー: アウトリーチ

5月22日、静岡文化芸術大学でミニセミナーを開催しました。

「shizuoka春の芸術祭」では今年、劇場から飛び出し、近隣の大学と劇場が学びの場として連携-静岡県内の大学とSPACが共同で開催するアカデミア・シアターとして、ミニセミナーを開催していきます。

5月22日のテーマは「市民と公共劇場」。

静岡文化芸術大学の鈴木滉二郎先生(文化政策学部芸術文化学科 教授)、永井聡子先生(文化政策学部芸術文化学科 講師)、そして私たちSPACからは成島洋子(芸術局 主任)が講師として、教壇に立ちました。また私は、この3月に静岡文化芸術大学を卒業したばかり、この折に懐かしい方々にお会いすることができました。

さてミニセミナーでは、市民の皆さんと一緒に歩んでいくこととは?公立の劇場の果たすべき役割とは?といったことを3部にわたって、各講師が講義をすすめていきました。聴講生には静岡文化芸術大学の学生の方々、一般の方と幅広い世代の方々が約100名。皆さん、熱心に耳を傾けていました。

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 第一部では「劇場プロデュース~泣いたり、笑ったり~」と題して、永井先生ご自身が取り組まれたの知立市文化会館での貴重なお話が聞けました。知立市文化会館では市民ボランティアの方が総勢100名、年間延べ800人もの市民の方が専門のスタッフの方と一緒に劇場を支えている、その体験を実感とともにお話いただきました。
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第二部 「社会を映す鏡としての公共劇場」では、鈴木先生から日本における公共劇場の成り立ちについて、お話がありました。また昨年のSPACの活動のことにも触れていただき、公共の劇場の役割を身近に考えることができる時間となりました。

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第三部では「shizuoka春の芸術祭2009 制作の立場から」と題し、SPAC成島洋子が講師をつとめました。今年で10年目を迎える春の芸術祭の歩みを自身の体験から語りました。そして最後には、今年の「Shizuoka春の芸術祭2009」のプロモーションDVDを見ながら、今年の見どころを成島から紹介。

静岡文化芸術大学は、文化政策を学部に据えた日本でも数少ない大学です。春の芸術祭のオープニングとして6月6日に開催されるSPAC社会講座では、川勝平太学長も講師として登場していただきます。地域と文化の在り方について、大学とSPACは連携しながら様々な企画を立てて行きたいと思います。