• SPAC
  • SPACについて
  • スケジュール
  • チケット
  • アクセス
  • 劇場ガイド
  • 芸術総監督
  • 劇団スパック
  • レパートリー
  • 活動記録
  • ニュース
  • ブログ
  • 掲載記事
  • 書籍
  • SPACの会
  • シアターフレンズ
  • 中高生の皆さんへ
  • 無料バス
  • パンフレットPDFダウンロード
  • プレスリリースPDFダウンロード
  • 日仏学院イベントインフォメーション
  • SPAC公式twitter

4.48

  • 前へ
  • 一覧へ
  • 次へ
振付:スン・シャンチー
装置デザイン:アニタ・フックス
出演:カンパニー・シャンチー・ムーヴ
6月5日(土) 、6日(日) 13時30分開演
舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
上演時間:60分 ※背もたれのない客席になります
※本作はサラ・ケイン作『4時48分サイコシス』にインスパイアされて創作されました。

作品について

ヨーロッパで旋風を巻き起こす若き俊英スン・シャンチー!
サラ・ケインの問題作から生まれた息をのむムーブメントの連続!
台湾出身のスン・シャンチーはヨーロッパで注目を浴びる新進気鋭の振付家。数々の名門ダンスカンパニーで研鑽をつみ、いまや振付家としてヨーロッパ中の熱い視線をあつめています。サラ・ケインの断片的で詩のような言葉を手がかりに、甘美なまでにしなやかな身体を駆使するダンサーたちが、現実と想像の境界線を行き来する『4.48』。アジアの身体をもってして、これほどまでに美しく世界に挑戦した男はかつていなかったでしょう。まさにアジアンビューティー!
「BOXシアター」という濃密な空間で、世界が注目するダンスの<いま>を目撃せよ!

コラム
Shang Chi Sun が静岡SPACにやってくる。
矢内原美邦

わたしが彼の推薦文を書くのなんておこがましいけど、レコメンド!させていただきます。
なにより高い身体能力!そして豪快にして、繊細に動く体が描き出すライン!
それは、観ている人の心に一歩、一歩、確実に、そして刻々と歩みよってくる。
本当の静寂のなかで、美しく、切なく、激しく、愛おしく、まるでひとりひとりの人生を、
身体だけで紡ぎだすように、そのラインたちは、なにもない空間に描き出されていくんだな。
ゆっくりと流れていく時間は、まるで止まってしまっているかのようにも見えて、
もうずっとまえからそこにあるかのようにも見えて、
それでもわたしたちはそのことにいま初めて気付いたかのような感動を覚えて、
その瞬間、瞬間に消えていていくなにかを見送りながら、
永遠にちかい叫びのようなものと握手をするのです。
それは生きていこうとする人間のエネルギーが凝縮された風景の連続であって、
それを観る者たちは、なにやらずしりと重いなにかを受け取る。重い。
ときに明確にはっきりと、ときに曖昧でぼんやりと、描き出されるライン、
黒だったり、白だったり、グレーだったり、いろんな色のライン、
それらはわたしたちの身のまわりにあるごく些細な日常とも結びつく。
椅子、机、部屋、家、ビル、町、祖母、父、母、友達、、、
あらゆるものと複雑にからみあって、それらは大きな世界へと広がっていく。
意図的でもなく、恣意的でもなく、
そのまま上がりつづけて、下がりつづけて、広がっていく。。。
彼の身体を観ているとなんだが自由になれたような気がする。
ああ、人って自由なんだと思うのです。そしていつでも独り。
是非、皆様にもSPACに足を運んでみていただきたいと願います。

矢内原美邦(やないはら・みくに)

振付家/劇作家/演出家。
1997年、各分野で活躍するアーティストを集めたパフォーミング・アーツカンパニー「ニブロール」を結成、代表兼振付家としての活動を始める。日常的な身振りをベースに現代の東京の空気をドライに掲示する独自の振付で、世界的に活躍している。
公式サイトhttp://nibroll.com

←左のアイコンをクリックすると、SPAC発行のパンフレット「劇場文化」掲載のエッセイをお読みいただけます。

痛みと受苦——『4.48』が照射するもの
立木燁子

サラ・ケイン、あるいは、「戦場」で「劇作家」であるということ
森山直人

後援 台北駐日経済文化代表処、ドイツ連邦共和国大使館
映像:スン・シャンチー過去作品『Nüwa(女媧)』

スン・シャンチー

台湾出身。国立台湾芸術専科学校や雲門舞集(クラウド・ゲイト・ダンスシアター)にてダンスを学んだのちドイツへ渡り、エルンスト・ブッシュ演劇大学ベルリンと複数の教育機関によって共同設立されたコースにて、現在振付学の修士号を取得中。
ドイツを代表するコンテンポラリー・ダンスの振付家サシャ・ヴァルツが設立したサシャ・ヴァルツ・アンド・ゲスツやニュルンベルク・ダンス・シアター、イタリアのトリノ・バレエ・シアターなどの作品に出演。
2005年、バヴァリア演劇・文学賞を受賞。07年、“Walk Faster”で台北芸術節賞にノミネート。08年、シュトゥットガルト国際ダンスソロ・一人芝居フェスティバル振付部門で最優秀賞を受賞。彼の作品は、つねに複数の国際芸術祭に招聘され続けている。

アニタ・フックス

舞台装置家。
2004年より、ニューヨークやニューイングランドにて、フリーランスの装置家・舞台美術アーティストとして仕事に携わる。ニューヨークにある数々の劇場や、ハーバード大学でのモスクワ芸術座付属演劇学校によるトレーニング、メリーマック・レパートリー・シアター、ハンティントン・シアター・カンパニーなど、多くの重要な劇場と仕事を共にする。現在はベルリンを拠点に、ヨーロッパやアメリカなど様々な国で活躍を続けている。02年、『アマデウス』(ハンティントン・シアター)は、ニューイングランド独立批評家連盟より「アディソン・アワード(最優秀舞台美術賞)」を受賞。06年、08年にも同賞にノミネートされている。