ここは、とあるヨーロッパの片田舎の小さな劇場。この小さなかわいい舞台で、グリムの名作「赤ずきんちゃん」のお芝居が始まります。上演するのは旅回りの劇団「アルフレッド親子一座」。お父さんと娘のメアリーの二人っきりの劇団です。たった二人で「赤ずきんちゃん」のお芝居ができるのでしょうか?
見どころは、ひとりで何役もこなす、おとうさんのアルフレッドの目にもとまらぬ(?)早変わり!?
マリオネットの小品『ピエロのエチュード』、腹話術『キリンのリンちゃん』も併せて上演。
◎ 糸あやつり人形
人形のあやつり方にはいろいろありますが、人形に直接手を触れない糸あやつりは非常に高度な技術を必要とします。人形劇の魅力は、命をもたない人形があたかも生きているかのように動くことにありますが、手づかいの人形よりも糸あやつりの方が、人形の「独り立ち度」は高くなります。糸あやつりの場合、手の動きがそのまま人形の動きになるわけではないからです。重心をずらすことによって、人形は重力に従って「自然に」動いていきます。この自然さを作り出すのが糸あやつり人形の技術なのです。