世界11カ国から舞台作品が集った"春の芸術祭"に続き、
秋のSPACはニホンゴの旅にみなさんを誘います。
ことばは、日々の生活を器用にこなすための潤滑油ではありません。
ことばはたぶん、人間という不可思議な構造体の核に近づいてゆくための手漕ぎボートです。
俳優は、このボートを、からだ全体で漕いでゆきます。
それは案外とぶきっちょな、たどたどしい作業かもしれません。
でもそれがときにはこの上なく純粋な、
人間がおこなう仕事のうちで一番素敵な作業にも見えてくる。
その場所が劇場です。