太陽の帝国
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原作:チェ・イノ『第4の帝国』
出演:演戯団コリペ
※背もたれのない客席になります。※雨天時でも上演いたします。
SPACでもおなじみの、伝馬町けやき通り109前スタート!
イ・ユンテク氏率いる「演戯団コリペ」が舞台を飛び出し
静岡の街へ繰り出します!
静岡の人々を巻き込んで、パフォーマンスを降りませ市内を練り歩く1時間。
春の芸術祭2010を締めくくる、この行列をぜひご覧あれ!
作品について
古代日本を舞台に、韓国の巨匠がつくりあげる壮大なドラマ!
野外劇場で繰り広げられる総勢50名の群像劇!
イ・ユンテクはSPACとも縁の深い韓国の演出家。今年の1月には『ロビンソンとクルーソー』をSPACで演出し、熱狂的な支持をうけました。はやくも7月、新作をひっさげての登場です!
日本と朝鮮半島の関係に意欲的に取り組んできたこの巨匠が新作にとりあげるのは、紀元400年の渡来人の物語。しかも総勢50名の俳優・スタッフが来日し、野外劇場の幻想的な空間を埋め尽くしておくる壮大な歴史絵巻です。
この物語のテーマは「征服ではなく定着、支配ではなく共存」。類稀な想像力で、歴史のブラックボックスにユンテク氏がメスを入れます。
あらすじ
紀元400年。高句麗(こうくり)の広開土大王(こうかいどだいおう)は伽耶(かや)の従抜(じゅうばつ)城を攻撃する。5万の大軍に攻められた従抜城は陥落し、伽耶の王家は降伏する。しかし、騎馬武人で鍛冶屋のセブルカン、陶工のノマ、そしてもともと倭人であったが学問のために伽耶に滞在しているスザンは降伏を拒否し、海を渡ることを決意する。セブルカン一行が到着した地は、現在の九州、筑紫であった。日本にたどり着き、渡来人となったセブルカンたちは、いったん天照(あまてらす)3世の奴隷となるが…
コラム
良きライバルとして高めあう日韓のアーティストたち
黒田福美
韓国は「アジアのイタリアだ」と言われる。半島気質というのだろうか人々は開放的で陽気。酒を飲めば誰でもが朗々と歌を歌いすぐさま踊り出す。家族を大切にし、男性は臆面もなく女性を口説くところも似ている。
そんな性質は「表現すること・芸術」への情熱につながり、また物見高く「良い観衆」をも育てたように思う。
小劇場の集まる東崇洞では劇場が至るところにある。観客の層が厚く、学生から年配の人までが日常的に演劇を楽しんでいる。芝居のはねる時間になるとあちこちの劇場から人々がどっと繰り出し、ざわめきながら飲食店街へと流れて行く。演劇人が主な観客を占める日本の小劇場事情とはずいぶん違っていると羨ましく思ったものだ。同時に、韓国人の見識の高さにも感心した。
そのうち小劇場から育った優れた俳優たちは映画俳優としても活躍するようになる。
「ミュージカルはちょっとね」などと言う日本人をよそ目に、オペラやミュージカルがヒットし、ロングランが相次ぐ。経済成長とともに世界を舞台にした芸術家がどんどんと輩出されていった。
表現すること、ことに声を出すこと、歌うことに長けた韓国人と日本人とを比べると、なにか民族的に身体構造の違いがあるのではないかと思ったことがあった。
そこで私は東京大学名誉教授、自然人類学者の故・埴原和郎先生に日本人と韓国人の民族的な違いについて尋ねてみた。
すると先生の答えは意外にも「人類学の立場からみれば日本人・韓国人・中国人は人種としての違いはほとんどないといってよい。ただ文化的な相違がそれぞれの違いを生む」というものであった。
日本人と韓国人は似ているけれど、どこかがちょっと違う。私たちがお互いを引きつけ合う要因はそんなところにあるのかもしれない。
私は常々思うのだ。あまりに異なった者同士では茫漠として比べようもない。けれど基本的には類似した民族であるからこそ、そこにある違いを神秘的で魅力的だと感じあい、惹かれあうのだと。
昨今、日韓の文化交流は大変盛んになってきた。「相互理解」という点でも有効なことだが、それ以上にアーティスト同士がお互いの魅力を研究し、高めあい、切磋琢磨してゆく機会としても大切な場になっていくにちがいない。
黒田福美(くろだ・ふくみ)
俳優・エッセイスト。
東京都出身。 映画・テレビドラマなどで活躍する一方、芸能界きっての韓国通として知られ、テレビコメンテーターや日韓関連のイベントにも数多く出演、講演活動なども活発におこなっている。著書に『ソウルマイハート』『ソウルの達人 最新版』(講談社)などがある。
黒田福美ブログ http://ameblo.jp/kuroda-fukumi/
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伝統と現代をつなぐ熱い血
石井達朗
李潤澤(イ・ユンテク)、釜山のいたずらっ子
西村博子
後援 | 駐日韓国大使館 韓国文化院 |
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