SPAC演劇サロン

SPACオープン・クリエーション
創作過程に立ち会う伴走者、募集

開催期間:2024年7月27日(土)~2025年1月18日(土)

メンバー募集期間:2024年7月11日(木)~2024年7月25日(木)

 劇団SPACの稽古場に足を踏み入れ、創作過程を目撃する「サロン企画」。2023年度の『ばらの騎士』サロンの好評を受けて、今年度は「SPAC秋→春のシーズン」3作品での実施が決定いたしました。

 シーズン開幕を飾るのは、フランス国立ケ・ブランリー美術館からの委嘱作品として創作・初演されたSPAC×宮城聰の人気作『イナバとナバホの白兎』。再々演となる今年はキャストを新たにクリエーションを行い、県内ツアー公演も予定しています。続く2作品目は、今シーズン唯一の新作で、SPAC初登場となる気鋭の演出家・EMMA(旧・豊永純子)が手掛ける別役実の『象』。9月に富山県利賀芸術公園にて開催される「SCOTサマー・シーズン2024」での上演に向け、いち早く創作がスタートします。3作品目は、県内出身でタイに渡った英雄を描く『メナム河の日本人』(演出:今井朋彦)。2019年度に新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け上演中止となって以来、5年ぶりの再演に向けて再始動いたします。

 3作品の稽古見学と合わせて、SPAC文芸部がお届けする講座や出演俳優によるワークショップ、交流会もお楽しみいただけます。シーズンプログラムを味わい尽くす「SPAC演劇サロン」にぜひご参加ください。

▼昨年のサロンの様子

公演情報

 SPAC秋→春のシーズン2024-2025 詳細はこちら 

参加費

20,000円(税込)

※舞台の観劇料は含まれておりません。

定員

20人

サロンスケジュール|メニュー

*単発でご参加いただけるメニューもございます。
単発参加の詳細については後日発表いたします。

稽古見学の実施時間に関しては、基本的にはお昼頃~夕方を予定しておりますが、具体的な時間に関しましては別途メンバーの皆様へご連絡いたします。

1.チェックイン

日時:7月27日(土)10:30~12:00
会場:静岡県舞台芸術公園「稽古場Ⅰ」

初回に顔合わせを実施いたします。『象』の演出家・EMMAも参加します。

2.稽古見学

● 『イナバとナバホの白兎』稽古見学

日程:9月10日(火)、14日(土)、23日(月・祝)、29日(日)
会場:静岡芸術劇場

●『象』稽古見学

日程①:7月27日(土)、28日(日)、8月17日(土)、18日(日)
会場:静岡県舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
日程②:8月25日(日)
日程③:11月30日(土)、12月1日(日)
会場:静岡芸術劇場

● 『メナム河の日本人』稽古見学

日程:8月4日(日)、12月22日(日)
会場:静岡芸術劇場

※お1人様あたりの参加回数に制限はございませんが、会場によって1日あたりの参加人数の上限を設けさせていただく場合がございます。
※稽古状況により、見学日程は変更となる可能性がございます。

3. 『イナバとナバホの白兎』鑑賞講座 ~公演の軌跡をたどる~(講師:横山義志)
 単発参加対象 

日時:10月19日(土)10:30~12:00
会場:静岡芸術劇場

2016年に駿府城公園でのプレ上演を経て、フランス国立ケ・ブランリー美術館の開館10周年記念委嘱作品として初演された『イナバとナバホの白兎』。フランス公演の様子や、作品の魅力について、SPAC文芸部の横山義志が解説します。
※同日に本作の公演(14:00開演)がございます。

4. 俳優 阿部一徳による演劇ワークショップ ~強い声、踊る言葉~
 単発参加対象 

日時:10月26日(土)13:30~15:00
会場:静岡県舞台芸術公園内

普段、大きな声を出す機会はありますか?舞台俳優・阿部一徳が「強い声」を伝授します!みんなで一緒に身体をほぐしながら、思う存分に声を出してみましょう。普段の生活にも役立つ「声とカラダの関係」を体験し、俳優のトレーニングにもちょっぴりチャレンジしてもらいます。そして、いくつかのテキストを実演しながら作品によって変わる台詞術「台詞とカラダの関係」もたっぷりお話します。年齢不問。動きやすい服装でご参加ください。

 

5. 『象』関連講座 ~社会学者・大澤真幸が読み解く、「不条理」ってなに?~
 単発参加対象 

日時:11月24日(日)13:30~15:00
会場:静岡県舞台芸術公園内

『象』の作者、別役実は人生の不合理性や無意味さをテーマにした演劇“不条理劇”を確立した第一人者。SPACでは、『授業』(ウジェーヌ・イヨネスコ作)、『変身』(フランツ・カフカ作)など数々の不条理劇を上演してきました。「不条理」とはどんなことなのか?SPAC文芸部であり社会学者である大澤真幸と一緒に考えてみましょう。

 

6. 『象』静岡公演ゲネプロ見学

日時:12月6日(金)時間未定

公演直前に行われ、舞台・衣裳・照明など、ほぼ本番どおりに行われる最終リハーサル(ゲネプロ)。サロンメンバーのみ特別に公開いたします。長い期間を経て創作される本作の最終リハーサル、どうぞじっくりとご覧ください。

 

7.稽古場通信


『イナバとナバホの白兎』、『象』、『メナム河の日本人』の稽古場より、通信をお送りいたします。

 

★スペシャル特典★
「SPAC演劇サロン」メンバーの皆様には『メナム河の日本人』の初日懇親会にご招待いたします。
(日時:2025年1月18日(土)終演後を予定)

プロフィール

宮城聰(みやぎ・さとし)

1959年東京生まれ。演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。東京大学で小田島雄志・渡邊守章・日高八郎各師から演劇論を学び、90年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の身体技法や様式性を融合させた演出で国内外から高い評価を得る。2007年4月SPAC芸術総監督に就任。自作の上演と並行して世界各地から現代社会を鋭く切り取った作品を次々と招聘、またアウトリーチにも力を注ぎ「世界を見る窓」としての劇場運営をおこなっている。17年『アンティゴネ』をフランス・アヴィニョン演劇祭のオープニング作品として法王庁中庭で上演、アジアの演劇がオープニングに選ばれたのは同演劇祭史上初めてのことであり、その作品世界は大きな反響を呼んだ。他の代表作に『王女メデイア』『マハーバーラタ』『ペール・ギュント』など。2004年第3回朝日舞台芸術賞受賞。2005年第2回アサヒビール芸術賞受賞。2018年平成29年度第68回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。19年4月フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。23年度第50回国際交流基金賞、ルネサンス・フランセーズ2023受賞。


EMMA(旧・豊永純子)(エマ/とよなが・じゅんこ)

1988年神戸市生まれ。演出家。瀬戸内国際芸術祭にて、小豆島の農村歌舞伎保存会や地域の方々と共に創作するなど、特有の文化や歴史をリサーチし、その地域に寄りそいながら制作することを大切にしている。演劇をつくること自体が、人と人との結びつきを高め、心を癒すものであると考え、社会における表現の有用性を探っている。近作は、劇団劇作家『玄海灘』『短篇集「覧古考新」』(2024年、演出)、壁なき演劇センター『Light on Tennessee Williams』(2023年、作・演出)、ワールド・シアター・ラボ『ロッテルダム』(2023年、演出)など。京都芸術大学2024年度劇場実験として、EMMAが代表を務める共同研究「遠隔通信技術を用いた《瀬戸内の離島》と《都市》同時上演による地方課題の解決、および地方と都市の共創モデルの開発」が採択を受け、島にフィールドワークへ行くなど創作中。現在、東京藝術大学非常勤講師。日本演出者協会 常務理事。2022年より活動名をEMMA(エマ)へ変更。


今井朋彦(いまい・ともひこ)

1992年に文学座座員となり、2020年に退団。俳優として数多くの舞台に出演するほか、映像の分野でも精力的に活動中。また演出家としても、『パンドラの鐘』(野田秀樹作)、『Noises Off』(マイケル・フレイン作)、『セチュアンの善人』(ベルトルト・ブレヒト作)、『メモリアル』(松原俊太郎作)、『ねー』(小野晃太朗作)などを手掛けている。SPACでは2010年・13年に『わが町』(ソーントン・ワイルダー作)を演出し、深い感動を呼んだ。
<近年の主な出演作品>【舞台】『ショウ・マスト・ゴー・オン』『カミの森』『月とシネマ2023』『中村仲蔵』『未来少年コナン』【TV】『半沢直樹』『緊急取調室season4』『ラストマンー全盲の捜査官ー』など。第31回紀伊國屋演劇賞個人賞、第9回読売演劇大賞優秀男優賞、第62回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。


阿部一徳(あべ・かずのり)

1965年東京葛飾生まれ。大学時に劇団綺畸に参加。1990年宮城聰の呼びかけによりク・ナウカの旗揚げに参加。SPAC 静岡県舞台芸術センターには2009年より参加、肉体を駆使した発声術・台詞術は国内にとどまらず、海外各国の演劇フェスティバルでも高い評価を得ている。SPACでの主な出演作に『マハーバーラタ』(語り)、『メフィストと呼ばれた男』(クルト)、『アンティゴネ』(クレオン/語り)、『オセロ』(オセロ)(以上、宮城聰演出)、寺内亜矢子演出『リチャード二世』(リチャード二世)、フレデリック・フィスバック演出『令嬢ジュリー』(ジャン)、ダニエル・ジャンヌトー演出『桜の園』(ガ―エフ)、ノゾエ征爾演出『病は気から』(アルガン)ほか多数。24年度は『友達』『天守物語』『象』『メナム河の日本人』に出演。小説をまるごと憶え、語るというスタイルの一人芝居シリーズ(1998年~)も精力的に展開。主な作品に『地獄変』(共演 太棹三味線 鶴澤津賀寿)@駿府城公園 紅葉山庭園内茶室「雲海」、『サーカスの犬』(共演 櫻井茂 ヴィオラ・ダ・ガンバ 戸崎廣乃 チェンバロ)@UMIほか多数。他にも朗読でのオーケストラとの共演や、音楽青葉会・静岡児童合唱団 創立80周年記念公演『魔笛』演出・出演、教育現場での授業など、2014年からは東京から静岡に拠点を移し活動中。


横山義志(よこやま・よしじ)

SPAC-静岡県舞台芸術センター文芸部、東京芸術祭リサーチディレクター、舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)理事・政策提言調査室長、学習院大学非常勤講師。1977年千葉市生まれ。2008年にパリ第10大学演劇科で博士号を取得。2007年からSPAC制作部、2009年から同文芸部に勤務。海外招聘プログラムを担当し、30カ国以上を視察。2014年からアジア・プロデューサーズ・プラットフォーム(APP)に参加。2016年、アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)グランティーとしてニューヨークでパフォーマンス・スタディーズを学ぶ。論文に「アリストテレスの演技論 非音楽劇の理論的起源」など。


大澤真幸(おおさわ・まさち)

SPAC文芸部。1958年長野県松本市生。東京大学大学院社会学研究科修了。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授等を歴任。
『身体の比較社会学』(勁草書房)、『ナショナリズムの由来』(講談社、毎日出版文化賞)、『〈世界史〉の哲学』(講談社)、『自由という牢獄』(岩波書店、河合隼雄学芸賞)、『この世界の問い方』(朝日新書)、『資本主義の〈その先〉へ』(筑摩書房)、『ふしぎりキリスト教』(講談社現代新書、共著、中央公論新書大賞)、『我々の死者と未来の他者』(インターナショナル新書)等著書多数。個人思想誌『Thinking「O」』(左右社)主宰。

申込方法|サロン入会への流れ

1.インターネットでのお申し込み
以下のGoogle Formから、必要事項を記入し申し込みください。
https://forms.gle/S177cSLXLTYWNGm48
申し込みが確認でき次第、メールをお送りいたします。

2.お電話でのお申し込み
SPACチケットセンター TEL:054-202-3399(10:00-18:00/7月16日(火)を除く)

*サロン会費は初回参加日に現金にてお支払いいただきます。【申し込み〆切:7月25日(木)19:00】

Salon’s scholarship

今年度新たに将来演劇業界での活躍を目指す方へ向けたスカラシップ制度を設立いたしました。
「SPAC演劇サロン」は、稽古見学を通して作品の創作過程を知り、作品についての知識を深める企画です。この企画内容に興味を持ち、演劇人として稽古に立ち会いたい方を募集いたします。

特典
「SPAC演劇サロン」の全てのメニューに無料でご参加いただけます。

募集人材
◎劇場・劇団運営に興味のある方
◎将来演出家志望の方
◎創作現場を見学したい方 など

条件
・年齢制限はございません。
・宿泊、交通費等の補助はありません。
・会期中にレポートを提出していただきます。(形式・字数は問いません。)

募集人員
・若干名

スカラシップ応募受付期間:7月11日(木)~7月18日(木)19:00】

興味のある方は、以下のGoogle Formからお申込みください。内部で選考したのち、7月24日(水)までに参加可否の結果をご連絡いたします。
https://forms.gle/fLpan6nwcRkDExM29

お問い合わせ

SPAC 静岡県舞台芸術センター
芸術局 「SPAC演劇サロン」係
〒422-8019 静岡県静岡市駿河区東静岡2丁目3-1
電話: 054-203-5730
(静岡芸術劇場)
FAX: 054-203-5732
メール: mail@spac.or.jp