▼ 宮城聰 みやぎ・さとし
▼ 寺内亜矢子 てらうち・あやこ
▼ 根本卓也 ねもと・たくや
▼ 大岡淳 おおおか・じゅん
▼ 大澤真幸 おおさわ・まさち
▼ 横山義志 よこやま・よしじ
▼ 成島洋子 なるしま・ようこ
▼ 丹治陽 たんじ・はる
宮城聰(みやぎ・さとし)
1959年東京生まれ。演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。東京大学で小田島雄志・渡邊守章・日高八郎各師から演劇論を学び、90年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の身体技法や様式性を融合させた演出で国内外から高い評価を得る。2007年4月SPAC芸術総監督に就任。自作の上演と並行して世界各地から現代社会を鋭く切り取った作品を次々と招聘、またアウトリーチにも力を注ぎ「世界を見る窓」としての劇場運営をおこなっている。17年『アンティゴネ』をフランス・アヴィニョン演劇祭のオープニング作品として法王庁中庭で上演、アジアの演劇がオープニングに選ばれたのは同演劇祭史上初めてのことであり、その作品世界は大きな反響を呼んだ。他の代表作に『王女メデイア』『マハーバーラタ』『ペール・ギュント』など。2004年第3回朝日舞台芸術賞受賞。2005年第2回アサヒビール芸術賞受賞。2018年平成29年度第68回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。19年4月フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。
寺内亜矢子(てらうち・あやこ)
1997年、ク・ナウカ シアターカンパニーにて演劇活動開始。2007年の劇団休止後は、SPACを主な拠点に国内外の舞台に出演するほか、東京藝術大学にて身体表現教育に携わる。俳優・演出・演奏・音楽構成・ドラマトゥルク・通訳・翻訳等、舞台芸術創作に関わるもろもろを手がける国際派マルチプレイヤー。SPACでの演出作に『おぉっと えぇっと ええじゃないか』(ふじのくに野外芸術フェスタ2020 in掛川)、『忠臣蔵2021』(共同演出)、『三原色』(SPAC演劇アカデミー第1期生成果発表会, 2022)、『リチャード二世』(秋→春のシーズン2022-2023)、『葵上』(SPAC演劇アカデミー第2期生成果発表会, 2023)などがある。
根本卓也(ねもと・たくや)
東京藝術大学大学院修士課程(指揮専攻)修了。在学中に故・若杉弘氏に、英・独・仏・伊・羅・露・チェコ語に至るまで、あらゆる舞台作品を原語で解する類稀な才能を見出されキャリアをスタート。以来、新国立劇場オペラ部門音楽スタッフとして年間を通して公演に寄与する傍ら、東京二期会・OMF・ニッセイオペラ等、国内の主要団体で合唱指揮・ディクションコーチ・作品レクチャー等多岐にわたり活躍。業界の屋台骨として欠くべからざる存在となっている。更に、バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の鈴木雅明氏との出会いから古楽へと傾倒し、大学卒業後渡仏。国立リヨン高等音楽院で、通奏低音(チェンバロ・オルガンによる即興伴奏法)のディプロマを取得。中世のグレゴリオ聖歌からバッハ、古典派に至るまで、様式を踏まえた演奏法を習得。帰国後は〈アンサンブル・ラ・レヴェランス〉〈ジュゴンボーイズ〉〈レ・ゾルフェ〉等のグループで、通奏低音奏者として活動。作曲家としての顔も持ち、渡仏時代に友人夫妻の為に書き下ろしたオルガンのための連弾作品が出版されたのをきっかけに、本腰を入れて創作活動に入る。第3回東京かつしか作曲コンクール2015アンサンブルの部第3位入賞(1・2位無し)。2016年6月には、サックス・歌とのトリ《NemoConcertato》で、谷川俊太郎の詩に寄せたCDブック『大人のための俊太郎』を上梓(アルテス音楽出版刊)。これまでにオペラ2作品《景虎~海に消えし夢》(2018)《寡婦アフロディシア》(2021)、カンタータ《臨死船》(2016)ほか、声楽作品を中心に発表している。
大岡淳(おおおか・じゅん)
演出家・劇作家・批評家。1970年兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。現在、SPAC文芸部スタッフ、武久出版相談役、河合塾コスモ講師。演劇、人形劇、オペラ、ミュージカル、コンサート、ダンスなど、様々なステージを手がける社会派エンターテイナー。演出作品に、ジェルジ・リゲティ作曲『アヴァンチュール/ヌーヴェル・アヴァンチュール』(日本現代音楽協会/2016)他。戯曲作品に、宮城聰演出『1940 -リヒャルト・シュトラウスの家-』(SPAC/2017)他。編著に『21世紀のマダム・エドワルダ』(光文社)、訳著にベルトルト・ブレヒト『三文オペラ』(共和国)、単著に『小5国語参考書』『小5国語問題集』『小6国語参考書』『小6国語問題集』(日栄社)がある。
大澤真幸(おおさわ・まさち)
SPAC文芸部。1958年長野県松本市生。東京大学大学院社会学研究科修了。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授等を歴任。
『身体の比較社会学』(勁草書房)、『ナショナリズムの由来』(講談社、毎日出版文化賞)、『〈世界史〉の哲学』(講談社)、『自由という牢獄』(岩波書店、河合隼雄学芸賞)、『この世界の問い方』(朝日新書)、『資本主義の〈その先〉へ』(筑摩書房)、『ふしぎりキリスト教』(講談社現代新書、共著、中央公論新書大賞)等著書多数。個人思想誌『Thinking「O」』(左右社)主宰。
横山義志(よこやま・よしじ)
SPAC-静岡県舞台芸術センター文芸部、東京芸術祭リサーチディレクター、舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)理事・政策提言調査室長、学習院大学非常勤講師。1977年千葉市生まれ。2008年にパリ第10大学演劇科で博士号を取得。2007年からSPAC制作部、2009年から同文芸部に勤務。海外招聘プログラムを担当し、30カ国以上を視察。2014年からアジア・プロデューサーズ・プラットフォーム(APP)に参加。2016年、アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)グランティーとしてニューヨークでパフォーマンス・スタディーズを学ぶ。論文に「アリストテレスの演技論 非音楽劇の理論的起源」など。
成島洋子(なるしま・ようこ)
SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術局長。静岡県静岡市生まれ。1998年よりSPACの制作部スタッフとして活動を開始。SPAC製作の舞台作品の制作のほか、「ふじのくに⇄せかい演劇祭」や「ふじのくに野外芸術フェスタ」「ストレンジシード静岡」の運営を行う。国際共同制作作品や海外ツアーなど、海外のフェスティバルや劇場との渉外業務を担当するほか、地域における公共劇場の在り方を考えながら全体のマネジメント業務を担う。制作部主任を経て、2008年より現職。静岡市文化振興審議会委員。
丹治 陽(たんじ・はる)
SPAC-静岡県舞台芸術センター 制作部 副主任。1982年生まれ。神奈川県出身。小学校から大学までラグビーに熱中。大学では建築を専攻するも、舞台芸術に可能性を見出し、大学院では文化政策とアートマネジメントを学ぶ。2006年よりSPAC制作部に所属。SPAC作品制作のほか人材育成事業に多く携わり、現在は副主任として制作部内の人事調整にも取り組む。2015年、文化庁在外研修制度を活用し英国グラスゴーに滞在。2019年より静岡県立大学非常勤講師。