ペール・ギュント

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宮城聰の演出によって生まれ変わる
波乱万丈の一大叙事詩

片田舎の村から飛び出してモロッコ、エジプトへ、やがて貿易商として世界中を駆け回る……ノルウェー民話を素材とするこの荒唐無稽な物語が書かれたのは、ちょうど日本が明治維新の頃です。ここから宮城は主人公ペールと明治期の日本を重ねあわせ、『ペール・ギュント』を「日本」という国のアイデンティティの話へと読み替えました。舞台に散りばめられた日本的な意匠の数々――。約150年前、遠い北欧の地で創られた一大叙事詩が、宮城聰の斬新な演出によって、日本という国家を描いた物語として鮮やかに生まれ変わります。
 

壮大な音楽と巧みな仕掛けの舞台装置
イベロアメリカ国際演劇祭からの凱旋上演

この作品は、出演者たちによる大編成の打楽器演奏が全編に繰り広げられる、宮城聰の「祝祭音楽劇」です。近年の宮城作品では欠かせない存在となっている、棚川寛子の壮大で胸躍る音楽が、破天荒なペールの一生を彩ります。そしてもう一つの特徴が、「すごろく」をモチーフにして創られた舞台装置。次々と繰り出される驚きの仕掛けは、観客の視線を舞台へ釘付けにします。なおこの作品は、世界三大演劇祭のひとつとも言われるコロンビアの「イベロアメリカ国際演劇祭」から招待を受け3月に上演、今回はその凱旋公演となります。
 

公演情報

演劇/日本
■公演日時
6月2日(土)・3日(日)13時30分開演
◎3日終演後に宮城聰(演出)と仲道郁代(ピアニスト)によるアーティスト・トークを行います。
◎終演後に、2階カフェ・シンデレラで出演者と交流できる「カフェ・シンデレラで逢いましょう!」を開催します。

上演時間:160分(途中休憩含む)
日本語上演/英語字幕

■会場
静岡芸術劇場

■チケット
一般大人:4,000円/大学生・専門学校生2,000円/高校生以下1,000円
☆SPACの会特典のほか、ゆうゆう割引、早期購入割引、みるみる割引、ペア/グループ割引料金があります。

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『ペール・ギュント』稽古&バックステージ特別大公開!

舞台は巨大なすごろく盤、そこからひょこんと飛び出しては消えていく人々。
あっと驚く数々の仕掛け、疾走するペールに沿い続けるパーカッションの生演奏。
「あの穴の中はどうなっているの?」
「あの仕掛けはどうやって動かしているの?」
「稽古はどんなふうにしているの?」
「舞台裏を覗いてみたい!」
そんなお客様の声におこたえして、『ペール・ギュント』の稽古見学&バックステージツアーを開催します。
当日は、本番さながらに行われる舞台稽古の様子をご覧いただいた後、日頃ご覧いただくことの出来ない舞台装置の裏側をご案内いたします。
本作品をすでにご覧になった方はもちろん、これからご鑑賞される方でもお楽しみ頂けます。

日時:5月19日(土)15:00(14:30受付開始) 16:30終了予定
場所:静岡芸術劇場 参加費無料(要予約) 定員30名
予約お問合せ:SPACチケットセンター 10:00〜18:00 (054-202-3399)

STAFF / CAST

演出:宮城聰
作:ヘンリック・イプセン
訳:毛利三彌
音楽:棚川寛子

出演:
武石守正、石井萠水、春日井一平、加藤幸夫、木内琴子、貴島豪、小長谷勝彦、榊原有美、佐藤ゆず、舘野百代、谷野麻里江、永井健二、根岸絵美、布施安寿香、本多麻紀、牧野隆二、森山冬子、吉見亮、若宮羊市、渡辺敬彦

衣裳デザイン:竹田徹
舞台美術:深沢襟
照明:大迫浩二
ヘアメイク:梶田キョウコ
制作:高林利衣

製作:SPAC-静岡県舞台芸術センター 後援:ノルウェー王国大使館
 

作家プロフィール

ヘンリック・イプセン Henrik Johan IBSEN(1828~1906)
南ノルウェーに生まれる。ベルゲンの国民劇場の舞台監督兼座付き作者を経てノルウェー劇場監督および劇作家として『恋の喜劇』『僣王たち』を書く。ドイツとイタリアで28年間過ごし、その間に『ブラン』(1866)や『ペール・ギュント』(1867)の二つの大作を完成させ、名声を得た。1879年に発表された『人形の家』は最初の近代社会劇として世界的な反響を巻き起こした後、『幽霊』(1881)、『民衆の敵』(1882)などの傑作を立て続けに発表し、近代劇の第一人者となった