SPAC合宿WS ~ハトバ~ 2018

「わたしたちは〈ちがう〉について身体と言葉で考える。」

わたし/あなた 越えられないカベ
とかして、同じカベの中に詰めたら
/わあたなした/ 安定した…?

たたく。さわる。おす。/音。温度。圧力。
たたく。さわる。おす。/騒音。暴力。攻撃。

伝わったり、伝わらなかったり。
脅かさないように、脅かされないように。

わたし/あなた 越えられないカベ
カベに触れないように、カーテンをとじている…?

世間の波間をかき分けて、各々の「にもつ」を持ち寄る。
波紋と波紋が出会うように、関わり、起こることに丁寧に取り組みながら、場を共にする。
終われば、気持ち新たに自分の航路に戻る…。
用意された内容に反応するために集うのではなく、集うことで始まることに目を向けた場でありたい。
「ハトバ」は、そんな合宿WSです。

=始めること、信じること=
2012年当時、私は「なぜ演劇が公的支援を受けられるのか?」について悩んでいました。いま思えばそれは「芸術が社会(やそれを構成する個人の人生)にとって何であるのか?」について悶々としていたのだろうと思います。それが何なのか知りたくて始めた・・・それが「静岡から社会と芸術について考える合宿WS」でした。1人では出来ないので同志を集めることにしました。数時間では足りないので泊まりがけですることにしました。あれから5年が経ち今でも分からないことが多いのですが、分かったこともありました。ひとつは「問うこと」、もうひとつは「集うこと」。

何かを知りたいと思っていた私は当時「純度100%の答え」があると思っていたようでした。ただ、実際は知ろうとすればするほど正解よりも疑問が生まれてきます。普通なら混乱を招きそうなものですが、それらの数々は新たな発見となって私を作り上げていきました。

しかも、その場に講師や先生はいません。一見すると特別なことは何もない人達の集まりで、あのような発見や学びが(しかも予期せず)起きたことは、人間の尊厳や豊かさ、叡智を目の当たりにするひとときでした。

そうやって私の関心は「ひと」へと移っていきました。人と人とが出会うこと、持ち寄ること、知ろうとすることで何が起きるのか。もしかしたらすれ違っていた人達がちょっとだけ深く交わることが出来たら・・・。新たな冒険の始まりを波止場でお待ちしています。

平松隆之(静岡から社会と芸術について考える合宿WSファシリテーター)


開催日程:
2018年2月3日(土)~5日(月)

開催場所:
静岡芸術劇場 (静岡市駿河区東静岡2丁目3-1 東静岡駅徒歩5分 グランシップ内)
舞台芸術公園 (静岡市駿河区平沢100-1)

主なプログラム内容

2月3日(土) 12:30~19:00 (12:10受付開始)
 会場:静岡芸術劇場
1.チェックイン・挨拶
2.『しんしゃく源氏物語』観劇 (14:00開演)
3.『しんしゃく源氏物語』観劇の感想をシェアする会(ワールド・カフェ)
鑑賞がより深い芸術体験となるように参加者同士で語り合います。
(『しんしゃく源氏物語』関連企画の参加者と一緒に行います。)
4.チェックアウト・諸連絡
 ※夕食休憩は19:00以降(カフェ・シンデレラでお弁当)となります。
 
◆◆2月4日(日) 9:00~22:00
 会場:舞台芸術公園 稽古場棟、食堂棟カチカチ山
1.WS1
 <昼食休憩>
2.WS2
 <夕食休憩>
3.WS3
※プログラム終了後、交流会を行います。(22:00~24:00/自由参加・参加費別途500~1,000円程度)
 
◆◆◆2月5日(月) 10:00~16:00
 会場:舞台芸術公園 稽古場棟、食堂棟カチカチ山
1.WS4
 <昼食休憩>
2.ふりかえり

参加者募集要項

●定員:20名
●条件:3日間全てのプログラムに参加出来る方。18歳以上の方。
(高校生の方は、保護者の方の承諾が必要です。)
※部分的な参加を希望される方は申し込み時にその旨を記載し、ご相談ください。
●参加費:
[一般]宿泊あり 12,000円 / 宿泊なし 8,000円
[学生]宿泊あり 8,500円 / 宿泊なし 4,000円
※すべて『しんしゃく源氏物語』観劇チケット代、ワールド・カフェ参加費を含みます。
※お弁当代別途。

 
=オプション=
●食事
ご希望の方には、1日目夕食~3日目昼食までをご用意いたします。
代金については参加者の方にご案内いたします。(一食800円程度)

=その他特記事項=
・参加費、お弁当代は当日の受付でお支払いください。
・ご宿泊は舞台芸術公園内の宿舎となります。
・記録用及び広報用にワークショップの様子を撮影(写真・映像)します。SPACや取材を受けた先のWEBサイト、SNS、チラシ等への掲載を予めご了承いただきますようお願いいたします。

《応募方法》
氏名、メールアドレス、電話番号、住所、年齢、性別、職業(所属)および普段の活動と、参加の動機を100~200字程度にまとめて下記サイトよりお申し込みください。(高校生の方は明記してください。保護者承諾書をお送りいたします。)

応募締切 1月10日(水) 1月20日(土)まで締切延長
※先着順・定員になり次第受付終了。
(全日参加の方を優先します。部分参加の方は〆切後までお待ち頂く場合があります。SPAC担当者からの返信を持って受付完了となります。)

お申し込みはこちら







【これまでの開催の様子】
・静岡から社会と芸術について考える合宿WS vol.1
「Think globally Act locally 世界と芸術と足元と」
・静岡から社会と芸術について考える合宿WS vol.2
「まちと劇場と祝祭と Dialogue & Act for future」
前編  後編
・静岡から社会と芸術について考える合宿WS vol.3
「フェスティバルと私→たち」
・静岡から社会と芸術について考える合宿ワークショップvol.4
「アートで民主主義をジブンゴトに変える」
レポート1  レポート2
・静岡から社会と芸術について考える合宿ワークショップvol.5
「見て見ぬフリと見ているツモリ」

◎ワークショップ・ファシリテーター
白川陽一(Keramago Works(ケラマーゴ・ワークス))
名古屋市青少年交流プラザ所属。NPO法人子ども&まちネットの職員であるとともに、対話と学びのファシリテーターを務める。個々の自立や社会参画を育むための、家でも職場でもない第三の居場所(サードプレイス)づくりがテーマ。各種ワークショップの企画、計画、運営(コーディネート)、進行などを行ったり、そのような場をつくりたい人のための相談役として活動する。「静岡から社会と芸術について考える合宿WS」ファシリテーター。

方瀬りっか(東京学芸大学E類表現教育コース/生紙芝居)
よのなかに「なんだかとってもいい隙間」を出現させることをしていきたいなとたくらむ、絶対に先生にならない教育学部生。ワークショップをしたり、歌ったり踊ったり、物語やえんげきをつくったり、お喋りしたり、旅したり、トランプを売ってみたり。建物や場所の物語をみつけるワークショップ「お家のお話」や、即興で描いて、語って、奏でる3人組のゲリラ的即興紙芝居「生紙芝居」を行う。

平松隆之(劇団うりんこ/うりんこ劇場制作部所属)
愛知県豊川市出身/在住。子ども・地域・演劇をキーワードに様々な活動を行う。阪大1期ワークショップデザイナー。NPO法人芸術の広場ももなも理事。せんだい短編戯曲賞選考委員。ON-PAM政策提言調査室。名古屋学生演劇祭アドバイザー。「静岡から社会と芸術について考える合宿WS」ファシリテーター。主なプロデュース作品:2010/2012年『お伽草紙/戯曲』(原作=太宰治・戯曲=永山智行・演出=三浦基)、2011年『クリスマストイボックス』(作/演出=吉田小夏)、2014年『妥協点P』(作/演出=柴幸男)、2016年『めぐる、ぐるぐる』(作/演出=永山智行)など。


主催:SPAC ‐ 静岡県舞台芸術センター

演目紹介・関連情報