演出:宮城聰
台本:久保田梓美
音楽:棚川寛子
空間構成:木津潤平
出演:SPAC
作品紹介
「アヴィニョン演劇祭」で大絶賛された『マハーバーラタ』が再びフランスへ!
二つの王家の熾烈な争いを軸に、神々と人間の壮大な物語が展開するインドの国民的大叙事詩『マハーバーラタ』。その中で敢えて戦争を描かず夫婦の深い愛情を謳い上げた珠玉の挿話『ナラ王物語』を、宮城聰は絵巻物のように壮麗なビジュアルで、祝祭音楽劇に昇華させました。
本作は、2014年7月、フランスで開催される世界最高峰の演劇の祭典「アヴィニョン演劇祭」で約1,000席の会場を連日満席にし、スタンディング・オベーションを巻き起こしました。客席の360度を取り囲む“リング状”の舞台、重厚な語りと動き、そして俳優による生演奏。その後も各地で上演を重ね、進化を続ける本作が、「ジャポニスム2018」で再びフランスの地に舞い降ります。
ジャポニスム2018とは
【開催概要】
「ジャポニスム 2018:響きあう魂」では、パリ内外の100近くの会場で、展覧会や舞台公演に加えて、さまざまな文化芸術を約8ヶ月間にわたって紹介していきます。
古くは日本文化の原点とも言うべき縄文から伊藤若冲、琳派、そして最新のメディア・アート、アニメ、マンガまでを紹介する「展示」や、歌舞伎から現代演劇や初音ミクまで、日本文化の多様性に富んだ魅力を紹介する「舞台公演」、さらに「映画」、食や祭りなど日本人の日常生活に根ざした文化等をテーマとする「生活文化 他」の4つのカテゴリーで東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を前に、日本各地の魅力をパリに向け、またパリを通して世界に向けて発信します。
【背景】
「ジャポニスム 2018:響きあう魂」は、2016年5月に安倍総理大臣とフランスのオランド大統領(当時)の合意により、日本文化の素晴らしさを世界へ発信する取り組みとして、実施が決定しました。
世界的に文化大国として知られ、また以前から日本文化の最もよき理解者でもあるフランスでの開催に向け、日仏両国が共同で取り組んでいます。
【コンセプト】
タイトルである「ジャポニスム 2018:響きあう魂」には、二つの意味が込められています。
一つは、過去から現代までさまざまな日本文化の根底に存在する、自然を敬い、異なる価値観の調和を尊ぶ「美意識」です。日本人は、常に外部から異文化を取り入れ、自らの文化と響きあわせ融合させることで、新しい文化を創造してきました。多様な価値が調和し、共存するところにこそ、善悪を超えた「美」があるとする日本文化ならではの「美意識」を世界に紹介します。
二つ目は、日本とフランスの感性の共鳴です。文化芸術を通して日本とフランスが感性を共鳴させ、協働すること、さらには共鳴の輪を世界中に広げていくことで、21世紀の国際社会が直面しているさまざまな課題が解決に向かうことを期待します。
ジャポニスム2018 公式サイト:https://japonismes.org/
あらすじ
その美しさで神々をも虜にするダマヤンティ姫が夫に選んだのは、人間の子・ナラ王だった。その結婚を妬んだ悪魔カリの呪いによって、ナラ王は弟との賭博に負け国を手放すことになる。落ちのびていく夫に連れ添おうとしたダマヤンティ。だが疲れて眠っている間に、彼女の衣の切れ端を持ってナラは去る。夫を捜して森をさまようダマヤンティを様々な困難が襲う。行く先々で危機を乗り越えた彼女はやがて父親の治める国へ。一方ナラも数奇な運命を経てその国にたどり着く。果たして夫婦は再会し、国を取り戻すことが出来るのか…。
公演情報
11/19(月) 20:00
11/20(火) 20:00
11/21(水) 20:00
11/23(金) 20:00
11/24(土) 20:00
11/25(日) 16:00
会場:ラ・ヴィレット
上演時間: 約110分
日本語上演/フランス語字幕
◎ラ・ヴィレット公式サイトの『マハーバーラタ』詳細ページはこちら(仏語のみ)
Japonismes 2018 Programme associé
ふじのくに魅力発信事業 Project Charme du Shizuoka
静岡県は、ジャポニスム2018公式企画に選定されたSPACの『マハーバーラタ』公演を活用し、公演期間である2018年11月19日から11月25日の間、「Mt. FUJI × TOKAIDO(富士山と東海道)」をテーマに、パリ市内で静岡県の魅力を世界に向けて発信するさまざまな事業を展開します。
Shizuoka Prefecture will develop various businesses and cultural activities in Paris from November 19 to 25, 2018, in order to send out the charm of Shizuoka Prefecture, according to SPAC’s “Mahabharata” performance selected as the official program of Japonismes 2018.
詳細はコチラ
会場〈ラ・ヴィレット〉について
【ラ・ヴィレット公園】パリ19区にある、敷地面積35ヘクタール、市内最大の公園。1867年にナポレオン3世によって造られ、1974年まで稼働していた、かつてのラ・ヴィレット食肉処理場跡地に作られた。設計はベルナール・チュミ。運河が東西に横断する公園内には、『マハーバーラタ』の上演会場ラ・グラン・ダールのほかに、科学産業博物館、音楽博物館などがあり、園内では年間を通じて様々な催しが行われている。
ラ・ヴィレット 公式サイト:https://lavillette.com
主催:国際交流基金、ラ・ヴィレット
共催:SPAC-静岡県舞台芸術センター
協力:ANA
宮城聰
1959年東京生まれ。演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。東京大学で小田島雄志・渡辺守章・日高八郎各師から演劇論を学び、90年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の身体技法や様式性を融合させた演出で国内外から高い評価を得る。2007年4月SPAC芸術総監督に就任。自作の上演と並行して世界各地から現代社会を鋭く切り取った作品を次々と招聘、「世界を見る窓」としての劇場づくりに力を注いでいる。14年7月アヴィニョン演劇祭から招聘された『マハーバーラタ』の成功を受け、17年『アンティゴネ』を同演劇祭のオープニング作品として法王庁中庭で上演、アジアの演劇がオープニングに選ばれたのは同演劇祭史上初めてのことであり、その作品世界は大きな反響を呼んだ。他の代表作に『王女メデイア』『ペール・ギュント』など。04年第3回朝日舞台芸術賞受賞。05年第2回アサヒビール芸術賞受賞。平成29年度(第68回)芸術選奨文部科学大臣賞(演劇部門)受賞。
↓アヴィニョン公演の舞台写真 (撮影:新良太)
★『マハーバーラタ』2014年アヴィニョン公演
報告書【ebooks】 ↓↓↓↓↓
★『アンティゴネ』2017年アヴィニョン公演
報告書【ebooks】 ↓↓↓↓↓