ふたりの女
平成版 ふたりの面妖があなたに絡む

 
two_komachi_blog_banner
 

関連シンポジウム
◎4月29日(水・祝)
〈アングラ演劇は死なず!―小劇場運動の50年―〉
詳細はこちら

  
唐十郎
1940年東京生まれ。明治大学文学部演劇学科卒業。63年「劇団状況劇場」を旗揚げ。実験精神と独自性に富む街頭での野外劇を試みるなど、小劇場運動の先陣を切った。67年新宿花園神社に初めて紅テントを建て『腰巻お仙』を上演。以後テント公演を中心に活動、海外公演も行う。70年『少女仮面』で岸田國士戯曲賞、82年『佐川君からの手紙』で芥川賞など受賞歴多数。88年「劇団唐組」を結成。劇団を率い、現在までほぼ年2回のペースで新作上演を続けている。また、ドラマ、CM出演等、俳優としての活躍は演劇、映画にとどまらない。
 
宮城聰
Satoshi Miyagi1959年東京生まれ。演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。東京大学で小田島雄志・渡辺守章・日高八郎各師から演劇論を学び、90年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の身体技法や様式性を融合させた演出は国内外から高い評価を得ている。07年4月SPAC芸術総監督に就任。自作の上演と並行して世界各地から現代社会を鋭く切り取った作品を次々と招聘、また、静岡の青少年に向けた新たな事業を展開し、「世界を見る窓」としての劇場づくりに力を注いでいる。09年6月「Shizuoka 春の芸術祭2009」にて唐十郎作『ふたりの女』を演出。14年7月アヴィニョン演劇祭から招聘されブルボン石切場にて『マハーバーラタ』を上演し絶賛された。その他の代表作に『王女メデイア』『ペール・ギュント』など。04年第3回朝日舞台芸術賞受賞。05年第2回アサヒビール芸術賞受賞。
 


 
★宮城聰演出SPAC作品 スライドショー

 

演劇/日本(静岡)
演出: 宮城聰
作: 唐十郎
出演:
 たきいみき、石井萠水、奥野晃士、春日井一平、
 木内琴子、武石守正、舘野百代、永井健二、
 三島景太、吉見亮、若宮羊市

公演情報

4/29(水・祝) 18:00
5/3(日) 18:00
5/6(水・祝) 18:00
舞台芸術公園 野外劇場「有度」 (全席自由) アクセス
上演時間: 80分  日本語上演/英語字幕

◎開演前と終演後にカチカチ山で「フェスティバルbar」を営業します。

チケット

一般大人:4,100円/SPACの会会員割引:3,400円
☆ペア割引/グループ割引/ゆうゆう割引(満60歳以上対象)/学割など
 各種割引がございます。詳しくはこちら

※背もたれのない客席になります。
※雨天でも上演いたします。客席内では傘はご利用いただけませんので、雨ガッパなどをご用意ください。
※未就学児でもご覧いただけますが、ほかのお客様の鑑賞のさまたげになる場合は、係員が対応をお願いすることになりますので、あらかじめご了承ください。
※防寒対策として上着をお持ちになることをお勧めします。

作品紹介

伝説の舞台が野外劇場によみがえる!

唐十郎×宮城聰×能?
狂気と正気の間に漂う 愛と憎しみのアリア

光源氏の妻・葵上(あおいのうえ)を生き霊となって苦しめる「元カノ」六条御息所の情念を描いた能の名作『葵上』にチェーホフの『六号室』を巧みに織り交ぜて、唐十郎が生み出したふたりの女、良家の令嬢「アオイ」と美人患者「六条」、そして精神科医「光一」の奇妙な三角関係――。『葵上』の原作『源氏物語』の名場面として知られる「車争い」のシーンを富士スピードウェイ駐車場のトラブルに置き換え、アオイと六条の間で翻弄される優柔不断なインテリ美男の末路を描くという唐戯曲ならではの奇想!すべてを失った男を最後に救うのは六条が狂気の中からほとばしらせるエロスだった…。

祝祭の裏にひそむ陰影、それこそがアングラ!?
伝説の舞台が蘇る!

唐十郎は1960年代に始まり社会を席巻したアングラ・小劇場演劇の象徴とも言うべき劇作家・演出家である。まちなかに赤いテントを出現させる上演スタイルで注目される一方、その戯曲の詩的・音楽的なセリフ群はまさに天才の所業としか言いようのない不滅の輝きを放っている。アヴィニョン演劇祭での成功により改めて世界の注目を集める宮城が、ずっと抱き続けてきた小劇場スピリット。石橋蓮司・緑魔子らによる極小閉鎖空間での『ふたりの女』初演を深くリスペクトしつつ、全く思いもよらぬ形で古代の森の野外空間へと唐戯曲を解き放った伝説の舞台が有度山の夜を再び揺らす。

あらすじ

伊豆の砂浜に立つ精神病院に勤務する医師の光一は、婚約者のアオイを愛していたが、ある日患者の六条から「あなた」と声をかけられて、アパートの鍵を受け取ってしまう。後日、富士スピードウェイで、妊娠中のアオイと光一がデートをしていると、アオイが席を外した隙に、退院した六条が現れ「アオイの弟とトラブルがあった」と告げる。その時以来アオイは体調を崩しがちになり、だんだんと六条に取り憑かれたようになる。やがて二人の女の人格は錯綜し始め、光一にも本当の「妻」の姿がわからなくなっていく…。

スタッフ・キャスト

演出: 宮城聰
作: 唐十郎
出演:
 たきいみき、石井萠水、奥野晃士、春日井一平、
 木内琴子、武石守正、舘野百代、永井健二、
 三島景太、吉見亮、若宮羊市

照明デザイン: 樋口正幸
音響デザイン: 金光博昭((株)三光)
衣裳デザイン: 畑ジェニファー友紀
装置デザイン: 村松厚志

舞台監督: 林哲也
演出部: 神谷俊貴
照明操作: 小早川洋也
音響操作: 坂田ゆかり
ヘアメイク: 梶田キョウコ
英語字幕翻訳: エグリントンみか、アンドリュー・エグリントン
英語字幕操作: 片岡佐知子
制作: 内田稔子、板垣朱音

製作: SPAC-静岡県舞台芸術センター