
片山杜秀 (かたやま・もりひで)

高田里惠子 (たかだ・りえこ)

大澤真幸 (おおさわ・まさち)

大岡淳 (おおおか・じゅん)

横山義志 (よこやま・よしじ)

ダニエル・ジャンヌトー

今野喜和人 (こんの・きわひと)

布施安寿香 (ふせ・あすか)

菅孝行 (かん・たかゆき)

中島諒人 (なかしま・まこと)

石井達朗 (いしい・たつろう)

矢内原美邦 (やないはら・みくに)

―再び巡り来る「政治の季節」のための5つの語り―
1960年代に出現したオルタナティブなアートシーン。
あの時なにが起きていたのか、そしてそれは今にどうつながっているのか、様々な角度から探る連続シンポジウムを開催いたします。
大岡淳(SPAC文芸部)
1960年代は、学生叛乱や社会叛乱が世界中で巻き起こった〈政治の季節〉だった。叛乱は往々にして、冷戦体制における二極――アメリカを中心とする資本主義陣営とソ連を中心とする共産主義陣営――のいずれにも与しない、第三の可能性を志向した。だがそれは実現を阻まれ、未だ形にならざる何かのまま、想像力によって追い求められた。その想像力の産物が、ロックンロール、フリージャズ、ポップアート、ハプニング、ヌーヴェルバーグ、アメリカン・ニューシネマ等々、前衛的60年代カルチャーであったと言えよう。そして日本の演劇シーンにおいても、アンダーグラウンド演劇運動が産声をあげた。このときから既に半世紀が経過したが、未だ形にならざる何かを形にしようとする、アングラ的な精神の運動は、今なお、私たちが向かうべきオルタナティブな社会の姿――互いに異なる者たちが共存する共同体――を予告している。半世紀前とは打って変わって、叛乱も反逆も抵抗も許されず「空気」への同調を強要される〈政治の季節〉が到来しつつある今、精神の運動を復興させるための、学びの場に参集していただきたい!
4/10(金) 19:30〜21:30
会場:スノドカフェ七間町 (静岡市葵区) 【定員30名】
〈開催直前シンポジウム〉
抵抗と服従の狭間で ―「政治の季節」の演劇―
『メフィストと呼ばれた男』を中心に、今回上演される作品群を「政治の季節」という切り口から議論してゆきます。ゲストに加え、SPAC文芸部員3人が登壇。
登壇者:片山杜秀(音楽評論家、思想史研究者)、高田里惠子(ドイツ文学研究者)、大澤真幸、大岡淳、横山義志 (以上、SPAC文芸部) ほか
⇒⇒⇒ レポート(要約版)はこちらからどうぞ![構成:西川泰功]
SPAC 『メフィストと呼ばれた男』 (演出:宮城聰)
4/26(日) 10:30〜15:45
会場:サールナートホール (静岡市葵区) 【定員200名】
アングラ!カルト!アヴァンギャルド!!!
―映画におけるオルタナティブ―
アングラ演劇の旗手・寺山修司、そして『エル・トポ』『リアリティのダンス』等の代表作が話題を呼んだチリ出身の鬼才アレハンドロ・ホドロフスキーの二大巨匠による映像作品の上映とトークを行います。
10:30 上映『ホーリー・マウンテン』(1973年/メキシコ・アメリカ)
12:45 ギャラリートーク:大岡淳、横山義志
14:00 上映『田園に死す』(1974年/日本)
*詳細はこちら
⇒⇒⇒ レポート(要約版)はこちらからどうぞ![構成:西川泰功]
『ホーリー・マウンテン』 (監督・脚本:アレハンドロ・ホドロフスキー)
4/28(火) 19:30〜21:30
会場:スノドカフェ七間町 (静岡市葵区) 【定員30名】
目に見えぬ美をめぐって ―反自然主義の系譜―
アングラ小劇場運動といえば反リアリズム。神秘思想に傾倒し、同時代の自然主義演劇に敢然と叛旗を翻したメーテルリンクを出発点として、クロード・レジ、ダニエル・ジャンヌトーに至るまで、『盲点たち』を中心に近代劇のオルタナティブとしての反リアリズムの系譜を探っていきます。
登壇者:ダニエル・ジャンヌトー(演出家)、今野喜和人(静岡大学人文社会科学部教授[比較文学文化])、布施安寿香(SPAC所属俳優)
司会:横山義志
⇒⇒⇒ レポート(要約版)はこちらからどうぞ![構成:西川泰功]
SPAC 『盲点たち』 (演出:ダニエル・ジャンヌトー)
4/29(水・祝) 15:00〜17:00
会場:舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」 【定員80名】
アングラ演劇は死なず! ―小劇場運動の50年―
『ふたりの女』『天使バビロンに来たる』『小町風伝』を中心に、「アングラ・小劇場運動の遺産と拡がり」について語ります。
アングラ演劇の登場からおよそ半世紀を経過した現在から顧みて、アングラ演劇をどう総括するか。今日では、現代演劇における様々な流派・ジャンルの一つとみなされてしまっているが、アングラをそのように相対化するのは妥当なのか、あるいは、今なお歴史的画期を開いたオルタナティブな存在と位置づけるのが妥当なのか。そもそも、運動としてのアングラは何と戦い、何に挫折し、何を達成したのか。そして今、私たちはその運動をどう引き受ければいいのか。
登壇者:菅孝行 (演劇評論家)、中島諒人 (演出家・鳥の劇場主宰)
司会:大岡淳
※無料チャーターバス
【行き】14:15東静岡駅発→14:30舞台芸術公園着
【帰り】17:30舞台芸術公園発→17:45東静岡駅着
⇒⇒⇒ レポート(要約版)はこちらからどうぞ![構成:西川泰功]
SPAC 『ふたりの女』 (演出:宮城聰)
5/1(金) 21:00〜23:00
会場:スノドカフェ七間町 (静岡市葵区) 【定員30名】
革新としての伝統 ―フォークロアとコンテンポラリーダンス―
土着性の復権・フォークロアへのリスペクトをその特徴のひとつとするアングラ小劇場運動には、土方巽に始まる「暗黒舞踏」と深い影響関係がありました。こんにち至高の完成度を見せる無垢舞蹈劇場の表現にも、かつて暗黒舞踏が高度な抽象性へと向かった軌跡との不思議な相似形が認められます。『觀 〜すべてのものに捧げるおどり〜』を中心に、秘められた創作の道程を探りつつ、コンテンポラリーダンスの可能性を語ります。
登壇者:石井達朗 (舞踊評論・研究)、矢内原美邦 (振付家・ニブロール主宰)
司会:横山義志
⇒⇒⇒ レポート(要約版)はこちらからどうぞ![構成:西川泰功]
無垢舞蹈劇場 『觀〜すべてのものに捧げるおどり〜』 (振付:林麗珍)
◆チケット:
1500円 (4/26サールナートホール、4/10・28・5/1スノドカフェ七間町)
1000円 (4/29BOXシアター)
◆ご予約:
電話 SPACチケットセンター Tel.054-202-3399
(受付時間10:00〜18:00)
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