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2022年1月21日

【速報】仏国立ケ・ブランリー美術館×SPAC/新作『ギルガメシュ叙事詩』上演決定!

SPACでは、フランス国立ケ・ブランリー美術館との共同制作にして芸術総監督・宮城聰演出の新作『ギルガメシュ叙事詩』のクリエイションが、年明け1月より本格的にスタートしました。本作は、ゴールデンウィークに開催される「ふじのくに⇄せかい演劇祭2022」「ふじのくに野外芸術フェスタ2022」において、5月、静岡市・駿府城公園で上演されます。

古代オリエント文明の象徴にして現存する世界最古の文学作品『ギルガメシュ叙事詩』は、紀元前2600年頃に実在したとされるメソポタミア南部の都市国家ウルクの王ギルガメシュを主人公に、壮大なスケールで描かれた英雄冒険譚です。レバノン杉の森を徹底的に伐採して美麗な都市を築き、友・エンキドゥを失ったことで死への恐怖や人生の意味と格闘し、そして永遠の命を求める旅へーー。そんなギルガメシュの姿は、数千年の時を経てもなお私たちの心に響きます。

今回初めてタッグを組むのは、チェコを拠点に世界的な活動を展開している人形劇師・沢則行氏。舞台全面を覆いつくす巨大な操り人形の圧倒的な迫力と造形美も大きな見どころです。

なお本作は、2021年3月にフランス国立ケ・ブランリー美術館での上演を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い延期となり、現在、2022年3月の上演を目指し準備を進めております。3年間に及ぶ構想を経て、宮城聰×SPACが満を持して世界に放つ待望の新作にどうぞご期待ください。

公演情報

フランス国立ケ・ブランリー美術館委嘱作品/SPAC 新作

『ギルガメシュ叙事詩』

台本・演出:宮城聰
(ラピス・ラズリ版「ギルガメシュ王の物語」月本昭男訳による)
音楽:棚川寛子
人形デザイン:沢則行

出演:阿部一徳、大高浩一、石井萠水、大内米治、片岡佐知子
榊原有美、桜内結う、佐藤ゆず、鈴木陽代、関根淳子
大道無門優也、舘野百代、本多麻紀、森山冬子、山本実幸
吉植荘一郎、吉見亮、渡辺敬彦
/沢則行(操演)、桑原博之(操演)

美術デザイン:深沢襟
照明デザイン:吉本有輝子
衣裳デザイン:駒井友美子
ヘアメイク:梶田キョウコ

舞台監督:山田貴大
舞台監督助手:小川哲郎
音響:澤田百希乃
照明操作:花輪有紀
美術担当:佐藤洋輔、吉田裕梨
美術制作:塚本かな、鈴木里恵
ワードローブ:駒井友美子
字幕操作:大石多佳子

演出補:中野真希
対位法プランナー:寺内亜矢子
技術監督:村松厚志
芸術局長:成島洋子
制作:大石多佳子、高林利衣、入江恭平
文芸:横山義志

◆静岡公演 【ふじのくに野外芸術フェスタ2022静岡】

公演日:5月2日(月)、3日(火・祝)、4日(水・祝)、5日(木・祝)<全4公演> ※開演時間未定
会場:駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場

主催:ふじのくに野外芸術フェスタ実行委員会
製作:SPAC-静岡県舞台芸術センター

◆フランス公演 *現在調整中

公演日:3月24日(木)20:00、25日(金)20:00、26日(土)18:00、27日(日)14:30/17:00 <全5公演>
会場:フランス国立ケ・ブランリー美術館 クロード・レヴィ=ストロース劇場

主催:フランス国立ケ・ブランリー美術館
製作:フランス国立ケ・ブランリー美術館、SPAC-静岡県舞台芸術センター
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(国際芸術交流支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会

プロフィール

台本・演出:宮城 聰(みやぎ・さとし)
1959年東京生まれ。東京大学で演劇論を学び、90年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の身体技法や様式性を融合させた演出で国内外から高い評価を得る。2007年4月SPAC芸術総監督に就任。14年アヴィニョン演劇祭から招聘された『マハーバーラタ』の成功を受け、17年『アンティゴネ』を同演劇祭のオープニング作品として法王庁中庭で上演。アジアの演劇がオープニングに選ばれたのは同演劇祭史上初めてのことであり、その作品世界は大きな反響を呼んだ。平成29年度芸術選奨文部科学大臣賞受賞。19年4月フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。

 

人形美術デザイン・操演:沢 則行(さわ・のりゆき)
北海道小樽市出身。1991年にフランス、1992年に文化庁在外研修派遣でチェコへ。以後、プラハを拠点に世界20ヶ国以上で公演、また、チェコ国立芸術アカデミー演劇・人形劇学部を始め、多くの教育現場で講座、ワークショップを行う。ヨーロッパ文化賞「フランツ・カフカ・メダル」授与、EU文化都市賞など、国際的受賞多数。日本国内では、NHK「みんなのうた」映像制作、「SWITCHインタビュー達人達」出演、東京オリパラ大会の公式文化プログラム「東京2020 NIPPONフェスティバル〜巨大人形プロジェクト『モッコ』」の人形デザイン設計および人形製作操演総指揮を担う。極小から巨大まで、あらゆる人形(=フィギュア)を創造し操演するところから、フィギュアアートシアターの第一人者とされる。

 

フランス国立ケ・ブランリー美術館 https://www.quaibranly.fr/fr/(仏語)
ルーブル、オルセー、ポンピドゥーとともにパリの四大美術館のひとつに数えられるケ・ブランリー美術館は、当時の大統領、故ジャック・シラク氏が「諸文化の対話する場所」として構想し、非ヨーロッパ圏の文明や文化の多様性に焦点を当てる美術館として2006年に開館した。25,000平方メートルの広大な敷地に、およそ35万点の作品が収蔵されている。館内に、人類学者クロード・レヴィ=ストロースの名を冠した劇場を有し、同劇場のこけら落とし公演として、宮城聰の代表作『マハーバーラタ 〜ナラ王の冒険〜』が上演された。

宮城聰とフランス国立ケ・ブランリー美術館の歩み

2006年:同館内クロード・レヴィ=ストロース劇場のこけら落とし公演として『マハーバーラタ 〜ナラ王の冒険〜』を上演。
2013年:SPACフランス公演ツアーの一環として、同劇場で『マハーバーラタ 〜ナラ王の冒険〜』を上演。(他、ル・アーヴル、ルヴァロワ=ペレ、カーンの3都市を巡演し、全9公演を実施)
2016年:フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品『イナバとナバホの白兎』を演出、5月の静岡市・駿府城公園でのプレ公演を経て、6月世界初演。
2019年:6月、静岡公演を経て、『イナバとナバホの白兎』を同劇場で再演。


★2019年『イナバとナバホの白兎』フランス公演についてはこちら