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2017年12月17日

【速報】2018年度SPAC年間上演ラインナップ

SPACでは2018年度も古今東西の選りすぐりの演劇作品を上演するとともに、演劇の楽しさを広く知っていただくため、多彩な人材育成事業を実施します。どうぞご期待ください!

4-5月
ふじのくに⇄せかい演劇祭2018
2018年4月28日(土)~5月6日(日) 会場:静岡芸術劇場・舞台芸術公園 ほか

世界の演劇シーンをリードする演出家たちの新作・日本初演作が一堂に会するほか、関連イベントも多数開催!
★「ふじのくに⇄せかい演劇祭2018」の上演ラインナップ第一弾はこちら

 
6月
ポール・クローデル生誕150周年記念
繻子の靴

作:ポール・クローデル
翻訳・構成・演出:渡邊守章

会場:静岡芸術劇場

日本初となる「全曲版」として2016年12月に京都芸術劇場にて上演され、8時間に及ぶ上演時間ながら国内外から高い評価を得た『繻子の靴』(製作:京都造形芸術大学舞台芸術研究センター)。長年、日仏の演劇交流を牽引してきた渡邊守章の集大成とも呼べる作品であり、マルチメディアアーティストとして世界的に活躍する高谷史郎、照明デザインの服部基、宝塚、伝統芸能、現代演劇など様々なバックボーンを持ったメンバーにSPAC俳優も加わり、超大作に再び挑む!
*詳細はこちら

2016_2012_photo_Toshihiro Shimizu 撮影:清水俊洋

 
7月
Noism×SPAC 劇的舞踊vol.4
ROMEO & JULIETS (仮)

演出・振付:金森穣
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ≪Romeo and Juliet≫
衣裳:YUIMA NAKAZATO
原作:ウィリアム・シェイクスピア『ロミオとジュリエット』
出演:Noism1、SPAC

会場:静岡芸術劇場

新潟・りゅーとぴあ専属舞踊団Noismによる「劇的舞踊」シリーズ第四弾。オペラやバレエなどでもよく知られるシェイクスピアの恋愛劇を金森穣のオリジナル台本で再構成し、Noismの舞踊家とSPACの俳優の競演で立ち現れる「身体」と「言葉」の関係性に迫る、舞踊×演劇の大作。劇場専属集団同士だからこそ可能なコラボレーションをさらに進め、静岡・新潟での滞在制作を経て実現したNoismとSPACの共同制作作品。

★Noism_LaBayadere_1603
▲Noism 劇的舞踊 vol.3 『ラ・バヤデール―幻の国』(2016)より

 
8月
【人材育成事業】
SPACシアタースクール2018

会場:静岡芸術劇場

学校では触れることのできない演劇の面白さ、奥深さを地域の子どもたちとその保護者の方々に知ってもらうことを目的として、2007年にスタート。SPAC俳優による指導のもと、身体や声に関する様々なプログラムを通じて「舞台に立つためのからだづくり」を学び、静岡芸術劇場で作品を発表する。

★シアタースクールのこれまでの歩みはこちら
https://spac.or.jp/theatreschool

20170818オフェリア_YI_247 Photo Y.Inokuma
▲シアタースクール2017『オフェリアと影の一座』より
 
8月
【人材育成事業】
SPAC-ENFANTS(スパカンファン)プロジェクト

ANGELS ~空は翼によって測られる~

振付・演出:メルラン・ニヤカム
出演:スパカンファン(オーディションで選ばれた静岡の中高生)

オーディションで選ばれた静岡県の中高生とともに新しい舞台を創造する国際共同制作プロジェクト。フランスを拠点に活動する振付家・ダンサーのメルラン・ニヤカム氏を迎え、「世界中の子どもたちが未来への希望を取り戻すことができるダンス」をコンセプトに、芸術表現として世界に通用するメッセージを持ったダンス作品を目指す。18年はオーディションを実施して新たなメンバーを迎え、プロジェクト2作目となる『ANGELS』のさらなるパワーアップを図る。※ENFANTS=フランス語で「子どもたち」の意味

★スパカンファン・プロジェクトのこれまでの歩みはこちら
https://spac.or.jp/spac-enfants

20170818Angels_YI_158 Photo Y.Inokuma
▲スパカンファン・プロジェクト『ANGELS』(2017)より

 
10-11月
秋→春のシーズン2018-2019 #1 【新作】
授業

演出:西 悟志
作:ウジェーヌ・イヨネスコ
出演:SPAC

会場:静岡芸術劇場

著名な老教授のもとに、可憐な女学生が個人授業を受けに訪れる。最初は穏やかだった授業が徐々に変調をきたし…。ルーマニアの劇作家、ウジェーヌ・イヨネスコによって1950年に発表され、「喜劇的ドラマ」と副題がつけられたこの作品は、ナンセンスな笑いとともに日常に潜む狂気とコミュニケーション不全を描いている。半世紀以上にわたり世界各地で上演され続ける不条理演劇の傑作に、鬼才・西悟志が挑む。高い評価を得ながらも長らく演劇活動を休止していた稀代の演出家を、宮城聰が大抜擢!

NISHI Satoshi演出家プロフィール
西 悟志 (にし・さとし)

1974年広島生まれ。演出家。東京大学在学中より劇団を立ち上げ、2002年利賀演出家コンクールにて優秀演出家賞を受賞。翌年、受賞作をモスクワで上演。演出作にイヨネスコ『二人で狂う』(受賞作)、イプセン『人形の家』、ワイルダー『わが町』など。2005年劇団が解散。10年の活動休止を経て、2016年にチョウソンハ・池田有希子の二人芝居『マクベス』を演出。おもしろくする!が信念。

 
11-12月
秋→春のシーズン2018-2019 #2 【新作】
歯車

演出:多田淳之介
作:芥川龍之介
出演:SPAC

会場:静岡芸術劇場

芥川龍之介の最晩年の小説を舞台化。昭和二年に自死した後に発表された本作は、ある男が知人の結婚披露式への出席のために上京し、ホテルに滞在しながら執筆を行なう数日を描いている。義兄の轢死の報せをはじめ、破滅や死への不安に襲われながらも心を平静に保とうと執筆に向かう姿は、死の直前の芥川本人の姿にも重なる。劇団「東京デスロック」主宰として国内外で活躍の場を広げ、埼玉県の富士見市民文化会館キラリふじみの芸術監督を務める多田淳之介の初SPAC演出作。

TADA002演出家プロフィール
多田 淳之介 (ただ・じゅんのすけ)

1976年生まれ。演出家。東京デスロック主宰。富士見市民文化会館キラリふじみ芸術監督。古典、現代戯曲、ダンス、パフォーマンス作品までジャンルを問わず現代を生きる私たちの当事者性をフォーカスしアクチュアルに作品を立ち上げる。教育機関や地域での演劇を専門としない人との創作、ワークショップも積極的に行い、演劇の持つ対話力・協働力を広く伝える。海外共同製作も数多く手がけ、特に韓国、東南アジアとの共作は多い。2014年韓国の第50回東亜演劇賞演出賞を外国人として初受賞。2010年キラリふじみ芸術監督に公立劇場演劇部門の芸術監督として国内史上最年少で就任。主な演出作に『ハッピーな日々』『再生』『亡国の三人姉妹』『가모메 カルメギ』『奴婢訓』『ROMEO & JULIET』など。高松市アートディレクター。四国学院大学非常勤講師。セゾン文化財団シニアフェロー対象アーティスト。

 
2019年1-2月
秋→春のシーズン2018-2019 #3 【新作】
顕れ(あらわれ) (仮題)

演出:宮城聰
作:レオノーラ・ミアノ
出演:SPAC

会場:静岡芸術劇場

現代作家の作品のみを上演するフランス・コリーヌ国立劇場がシーズン開幕作を日本の劇団へ委嘱する、という前代未聞のリクエストに応じ、宮城聰=SPACがパリと静岡で新作を発表する。扱う戯曲はアフリカ系フランス人の女流作家レオノーラ・ミアノの衝撃作。アフリカ社会の分断を生んだ奴隷貿易の実態に深く切り込む戯曲を、宮城が東洋人の視点から魂の救済の物語へと紡ぎ直す。

MIYAGI Satoshi Photo by ATARASHI Ryota演出家プロフィール
宮城 聰 (みやぎ・さとし)

1959年東京生まれ。演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。東京大学で小田島雄志・渡辺守章・日高八郎各師から演劇論を学び、90年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の身体技法や様式性を融合させた演出で国内外から高い評価を得る。2007年4月SPAC芸術総監督に就任。自作の上演と並行して世界各地から現代社会を鋭く切り取った作品を次々と招聘、「世界を見る窓」としての劇場づくりに力を注いでいる。14年7月アヴィニョン演劇祭から招聘された『マハーバーラタ』の成功を受け、17年『アンティゴネ』を同演劇祭のオープニング作品として法王庁中庭で上演、アジアの演劇がオープニングに選ばれたのは同演劇祭史上初めてのことであり、その作品世界は大きな反響を呼んだ。他の代表作に『王女メデイア』『ペール・ギュント』など。04年第3回朝日舞台芸術賞受賞。05年第2回アサヒビール芸術賞受賞。

 
2019年2-3月
秋→春のシーズン2018-2019 #4 【新作】
書き下ろし新作 (タイトル未定)

演出・作:ジャン・ランベール=ヴィルド
出演:SPAC

会場:静岡芸術劇場

『スガンさんのやぎ』『隊長退屈男』と幅広い世代が楽しめる舞台をコミカルに、時に詩的に描くジャン・ランベール=ヴィルドが、SPACとともに創作する日仏共同制作作品。物語の主人公はひとりの日本人漫画家。死後、彼は妖怪たちの世界に迷い込む。自身が描いてきた魑魅魍魎たちに翻弄されながら、壮絶な人生を回想し、試練を乗り越えて辿り着いた先に待っていたのは――。自由と情熱に溢れた主人公の生涯を通して「生きること」の喜びを謳う!

Jean Lambert-wild © Thierry Laporte (HD recadrée)演出家プロフィール
ジャン・ランベール=ヴィルド Jean Lambert-wild

劇作家・演出家・俳優。1972年、アフリカ・アジア・ヨーロッパの文化が混在するレユニオン島(フランス海外県、マダガスカル島の東方)生まれ。その特異な風土で培われた詩的想像力と、舞台技術に関する豊富な知識に支えられた魔術的演出術が高く評価される。2007年より2014年までノルマンディー国立演劇センター「コメディ・ド・カーン」の芸術監督、2015年よりリムーザン国立演劇センターの芸術監督を務める。SPACでは2011年に『スガンさんのやぎ』を、また「ふじのくに⇄せかい演劇祭2014」にて、SPAC俳優の三島景太とともに創作した『ジャン×Keitaの隊長退屈男』を上演。2014年、フランス芸術文化勲章シュヴァリエ受章。

 
※都合によりタイトル及びラインナップの変更・追加の可能性があります。