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2025年4月25日

【2025年7月24日発売】書籍『演劇脳とビジネス脳』

日本を代表するビジネスパーソンとSPAC芸術総監督 宮城聰の対談から新たなビジネスの視座を獲得する1冊
『演劇脳とビジネス脳』 7月24日発売
 
このたびSPACは、書籍『演劇脳とビジネス脳』を出版します。
1995年に設立されたSPACは、2025年、設立30周年を迎えます。専用の劇場や稽古場を備える日本初、そして唯一の公立劇団として、世界トップレベルの舞台芸術作品の創作・上演はもちろん、毎年約15,000人の中高生を劇場に招待する「中高生鑑賞事業」や人材育成事業、アウトリーチなど幅広い活動を展開してきました。2017年には演劇界における“カンヌ映画祭のパルムドール”とも言える「アヴィニョン演劇祭」のオープニング上演を務め、この30年で海外で最も知られる日本の劇団にまで成長しました。30周年を機に、この実績を社会に還元するSPACが“社会に染み出す”フェーズに入ります。
こうした中で、演劇の方法論や思考をビジネスの視点と掛け合わせる取り組みとして、このたび日本を代表する9名のビジネスパーソンと芸術総監督 宮城聰の対談を収録した書籍を出版する運びとなりました。
演劇は、2500年に渡り世界各地で行われてきた稀有な芸術です。そして演劇の創作は、常に限られた時間の中で、様々な個性を持った俳優・スタッフとともに行われます。一見ビジネスとは無縁の演劇にも、組織運営、リーダーシップ、即興的な判断力、観客を魅了するストーリーテリングなど、ビジネスの現場に共通する様々な知見が凝縮されています。企業経営の最前線で活躍するビジネスパーソンの視点と、歴史を超えて人類が培ってきた演劇の知見が交差するとき、AI時代のビジネスに応用できる新たな視座が得られると期待されます。
常識を揺さぶり、視点を変え、想像性・創造性を開放し、これからの時代に必要な戦略的思考を鍛える――これまでにないビジネス書となる本書に、ぜひご注目ください。
 


 
『演劇脳とビジネス脳』

西村真里子、宮城聰 編著
本体価格 1,800円(税別)

2025年7月24日発売
四六判・並製・230ページ前後
発行:講談社エディトリアル

▼4月26日より予約受付を開始いたします。
こちらのウェブフォームから
※電子書籍化も予定しています。

「創造脳」を鍛える9対談

経営者は舞台に立つ役者―独自性が生む革新と共感の力
サントリーホールディングス株式会社 代表取締役会長 新浪剛史 様

個の人間力を信じ抜くチーム経営
スズキ株式会社 代表取締役社長 鈴木俊宏 様

世界一を目指すためのアウトサイダーの視点、たとえ話
株式会社GENDA 取締役 申真衣 様

AI時代に必要な「解のない問い」に向き合う演劇の力
投資家・連続起業家 孫泰蔵 様

「考える脳」を鍛える―経営者に求められる思考力の深化
鈴与株式会社 代表取締役社長 鈴木健一郎 様

「見えない価値」を見極め、イノベーションを生む組織
マネックスグループ株式会社 取締役兼代表執行役社長CEO 清明祐子 様

身体性を取り戻す―演劇が経営にもたらす視点
株式会社鳥善 代表取締役 伊達善隆 様

「演劇イノベーション県」に向けた仕掛けづくり
静岡県知事 鈴木康友 様

演劇が伝えるビジネスの「時間軸」のあり方
株式会社しずおかフィナンシャルグループ 代表取締役会長 中西勝則 様

※対談タイトルは今後変更になる可能性がございます。
 
編著者プロフィール
西村 真里子(にしむら・まりこ)
株式会社HEART CATCH 代表取締役/プロデューサー
国際基督教大学(ICU)卒業後、日本IBMにてITエンジニアとしてキャリアをスタート。グローバル検索タクソノミーに関する特許を取得。Adobe Inc.ではフィールドマーケティングマネージャーとして、製品とブランドの市場展開やコミュニティ支援に従事。2011年よりデジタルクリエイティブエージェンシー・バスキュールにてプロデューサーを務め、カンヌライオンズ金賞を受賞。2014年にHEART CATCHを共同創業。2020年には米国ロサンゼルスにも事業を展開するために法人を設立。テクノロジー、クリエイティブ、ビジネスの知見を横断的に活かし、企業や自治体と連携した新規事業プロデュース、スタートアップ支援、広報戦略設計、多数の企業向け教育プログラム開発に取り組む。フランスで開発されたArt Thinking Improbableの日本代表。これまでに複数の国内外スタートアップへの出資・事業支援実績を持つ。内閣府「オープンイノベーション大賞」専門委員、経団連Web3タスクフォース委員を務めるほか、武蔵野美術大学大学院 客員教授、Forbes JAPAN 公式コラムニストとしても活動。静岡県フェロー。異分野を行き来しながら、人・企業・技術・文化を結びつける「Pollinator®」として、枠を越えたアイデアやコラボレーションの創出を行う。
 
宮城 聰(みやぎ・さとし)
演出家。SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督。静岡県コンベンションアーツセンターグランシップ館長。東京大学で小田島雄志・渡邊守章・日高八郎各師から演劇論を学び、1990年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の身体技法や様式性を融合させた演出で国内外から高い評価を得る。2007年4月SPAC芸術総監督に就任。自作の上演と並行して世界各地から現代社会を鋭く切り取った作品を次々と招聘、またアウトリーチにも力を注ぎ「世界を見る窓」としての劇場運営をおこなっている。17年『アンティゴネ』をフランス・アヴィニョン演劇祭のオープニング作品として法王庁中庭で上演、アジアの演劇がオープニングに選ばれたのは同演劇祭史上初めてのことであり、その作品世界は大きな反響を呼んだ。他の代表作に『王女メデイア』『マハーバーラタ』『ペール・ギュント』など。近年はオペラの演出も手がけ、22年6月フランス・エクサンプロヴァンス音楽祭にて『イドメネオ』、同年12月にはドイツ・ベルリン国立歌劇場における初の日本人演出家として『ポントの王ミトリダーテ』を演出。2004年第3回朝日舞台芸術賞受賞。05年第2回アサヒビール芸術賞受賞。18年平成29年度第68回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。19年4月フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。23年第50回国際交流基金賞、ルネサンス・フランセーズ栄誉賞フランス文化普及賞を受賞。