葛飾北斎の生涯に基づく全5幕のオペラ、2026年2月にグラスゴーのスコティッシュ・オペラで世界初演
―スコティッシュ・オペラ/KAJIMOTO 共同制作作品―

江戸時後期の浮世絵師で、代表作「冨嶽三十六景」により世界的に知られる葛飾北斎(1760–1849)は、斬新な構図と色彩表現によって風景画や人物画、春画など幅広いジャンルを手がけ、西洋の印象派絵画にも多大な影響を与えました。その北斎の芸術と人生に焦点をあてた新作オペラが誕生します。
作曲は世界的に評価の高い藤倉大。台本には藤倉と20年間にわたり数々のコラボレーションをしてきたハリー・ロス。そして演出を、SPAC芸術総監督の宮城聰が務めます。宮城の海外でのオペラ演出は、2022年「エクサン・プロヴァンス音楽祭」でのモーツァルト『イドメネオ』、ベルリン国立歌劇場でモーツァルトのオペラ『ポントの王ミトリダーテ』に続き3作目となります。
主役となる葛飾北斎役には、歌手だけでなく俳優としても活躍するバリトン歌手の大山大輔が抜擢され、北斎の娘である応為役は2023年BBCカーディフ国際声楽コンクール「キリ・テ・カナワ聴衆賞」受賞のソプラノ歌手ジュリース・ロツァンノ・ロロンが歌います。また、ダンサーとしてSPACで活動する杉山賢が出演いたします。
クリエイティブチームには、宮城と30年近く共同作業を行い、代表作『マハーバーラタ』、『アンティゴネ』、新作歌舞伎『極付印度伝 マハーバーラタ戦記』(2017年歌舞伎座)、オペラ『ルサルカ』(2017年日生劇場)、そして前述の海外オペラ作品も手掛けてきた木津潤平(空間構成)、高橋佳代(衣裳)らが参加します。
スコットランドの国立オペラ・カンパニーであるスコティッシュ・オペラにより、グラスゴーで世界初演される新作オペラに、ぜひご注目ください。
オペラ「The Great Wave」
北斎として知られていた芸術家の生涯に基づく全5幕のオペラ
作曲:藤倉大

台本:ハリー・ロス

【スタッフ】
指揮:スチュアート・ストラットフォード

演出:宮城聰

舞台美術:木津潤平
衣裳デザイン:高橋佳代ディシェンヌ
振付:北村明子
小道具デザイン:深沢襟
照明デザイン:久松夕香
映像デザイナー:山口翔
他
【キャスト】
葛飾 北斎:大山大輔(バリトン)

葛飾 応為(北斎の娘):ジュリース・ロツァンノ・ロロン(ソプラノ)

戸崎(菓子屋)/西村屋 与八(北斎の版元):シェンツィー・レン(テノール)
永楽屋 東四郎(北斎の版元)/高井 鴻山(豪商、北斎のパトロン):
エドワード・ホーキンス(バス)
こと(北斎の後妻):クロエ・ハリス(メゾ・ソプラノ)
北斎の孫 :ルヴォ・マランティ(テノール)
シーボルト(オランダ商館医):コリン・シェイ(カウンター・テナー)
俳優&ダンサー:ダン・アームストロング、チン・チェン、キム・フランシー、アレックス・ヘンダーソン、エイミー・ホリンズヘッド、グレイス・オーブライアン、杉山賢、マルコム・サザーランド
スコティッシュ・オペラ管弦楽団
”The Great Wave” 合唱団
KAJIMOTO委嘱作品・世界初演
KAJIMOTO公式サイト:
https://www.kajimotomusic.com/concerts/the-great-wave/
<上演日程>
Theatre Royal Glasgow: 2026年2月12日, 14日 19:15開演
Festival Theatre Edinburgh: 2026年2月19日, 21日 19:15開演
https://www.scottishopera.org.uk/shows/the-great-wave/
*このプロジェクトは文化芸術活動基盤強化基金(クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業)のサポートを受けて行われています。