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2015年2月10日

<制作部よもやまブログ#87>舞台芸術公園なう

皆さま、こんにちは。制作部の内田です。
よもやまブログ登場は、2回目となります…。

前回の初登場からあっという間に数ヶ月過ぎ…、
その間季節も夏から秋へ、そして冬へと過ぎ、そして先日立春も過ぎ…。
暦の上では何ともう春なんですね!

ふと公園内の木々を見上げると、ネコヤナギの花が…!
確かに、春は少しずつ、近づいているみたいです。

ネコヤナギの花が

さて、先日静岡芸術劇場では『グスコーブドリの伝記』が無事千穐楽を迎えました!
ご来場くださった皆さま、本当にありがとうございました!!
そして休む間もなく、2月16日からは『ハムレット』がスタートします!

そんな芸術劇場から車で10分ほどの舞台芸術公園。
私は普段こちらの本部棟に勤務しております。
公演も行われていないし…、暇なんじゃない?と思っている方、
いえいえ、そんなことはありません(笑)!
実はここでも連日アツイ稽古が行われているんです!!

演出家も、俳優も、音響・照明や制作といったスタッフも、全て県民のSPAC県民劇団、
「劇団MUSES」「劇団壊れていくこの世界で」
両劇団の公演が2月28日(土)から3月8日(日)まで、
舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」で行われます。

本番まで残り約1ヶ月…、
メンバーは、学校や仕事が終わると、このとても交通の便が悪い舞台芸術公園に駆けつけ、(特に平日夜は路線バスが終わってしまっているので、自家用車やバイク、たまにこの寒い中歩いて来たり…!?)稽古に汗を流しています。

そんな稽古場を少し覗いてみると…、
やってるやってる!

劇団壊れてくこの世界で

こちらは「劇団壊れていくこの世界で」。今年発足した県民劇団です!
ちなみに、SPACの担当者の間では、劇団名が長い…、ので勝手に「壊せか」と言っています。

旗揚げ公演は、ギリシャ悲劇『オレステス』
主催の木田博貴さん曰く、「ギリシャ悲劇と和のビジュアルの融合」を目指すのだそう…。
むむ…、和のビジュアル…?融合…??

先日、舞台装置や照明などの打合せを行いましたが、
「玉砂利」とか「生け花」とか、そんな言葉が飛び交っていました。
確かに、稽古場の隅でスタッフが縫っている衣裳や、小道具の折鶴も「和」っぽいですね!

劇団壊れていくこの世界で
劇団壊れていくこの世界で

最終的にはどんな「和のビジュアル」がBOXシアターに出現するのでしょうか…?

今静岡県内で最も勢いがある、といっても過言ではない若手演出家が立ち上げた、
新たな県民劇団による意欲作、是非ご覧ください!

そしてもう1つの県民劇団、結成2年目の「劇団MUSES」。
昨年度の『赤鬼』に引き続き、野田秀樹作の『Right Eye』を上演します。

劇団MUSES
劇団MUSES

この戯曲、右目の視力を失った野田秀樹さん自身のエピソードを取り入れた作品で、
数ある野田作品の中でも「異色」とも言える作品ではないでしょうか?

そんな難しい戯曲に果敢に挑む、MUSESのメンバー14人。
2月からは、週2回の稽古に、自主稽古も加わり、追い込みをかけています。
また、演出の近江木の実さんは、何と浜松から週2回、片道2時間弱かけて舞台芸術公園まで通っているんです。

正しい目=Right Eye=右目は失われた、残されたLeft Eyeで何を見るのか――?
14人の、28の「目」で見て、そして創る世界、こちらもお見逃しなく!

そんな県民劇団の稽古が終わり、メンバーを見送って、稽古場を出ると…、
澄んだ空気の中、月や星々が本当に美しく見えます!

月

県民劇団の公演は、両劇団とも夜公演がありますので、
皆さんも是非観劇の後、空を見上げて、星々を見ながら余韻に浸ってみてはいかがでしょうか?