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2016年4月15日

『イナバとナバホの白兎』~新作誕生までの道のり~vol.6

本日『イナバとナバホの白兎』は5月3日(火・祝)が一般販売は完売となりました。
他の日程では5月2日(月)、4日(水・祝)、5日(木・祝)はまだまだ好評発売中です。
ぜひお早めにご予約ください。
同日は無料で大道芸やダンス、演劇が楽しめる「ストレンジシード」も開催中。無料とはおもえないほど、豪華な顔ぶれが静岡に集まります!合わせてお楽しみください!

さてご紹介が遅くなってしまいましたが、
『イナバとナバホの白兎』を支えてくださっているシアタークルーの西川さんから、稽古の感想をいただきました!

ブログ用041401 「写真は4月9日の稽古の様子(撮影:シアタークルー平尾正志)」

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こんにちは 最近はすっかり暖かくなってきましたね、
シアタークルーの西川直宏と言います。SPACが好きな親父です
初めてブログを書かせていただきます。
3月21日午後3時00分、「シアタークルー向け勉強会」が開催されました。
5月2日に公演初日を迎える
SPACの新作『 イナバとナバホの白兎 』 ということで
まずは簡単に自己紹介から~♪
→『 イナバとナバホの白兎 』の(未完の)台本、を頂きました!
→SPACの仲村さんから、因幡の白兎についての説明☆
  →人類学者のクロード・レヴィ=ストロースについて
  →稽古見学
  →関連書籍の紹介
といった流れでした。
本作に関連するテーマで勉強して、作品への理解を深めていきました。

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人によっては何となーく絵本や昔話で読み聞きした事のある『いなばの白兎』。
その『いなばの白兎』によーく似たお話しが、アメリカ先住民ナバホ族に語り継がれていた。
遠い遠いナバホの地、どちらも神話として語り継がれている。代々語り継がれてきた天地創造の物語は、なによりも美しく、なによりも素朴に、人間も天体も動植物も、この世のありとあらゆるものが同じ生命でつながれている世界を語る。
アメリカ先住民の神話研究を中心に行った、フランスのクロード・レヴィ=ストロース。
自然に存在する事象を分類して体系化、構造化することによって見いだした世界観を神話的思考と名付けたレヴィ=ストロース。
生前、日本文化の諸要素である音楽と絵画、神話と儀礼を軸として闊達で大胆な試論も展開している。
神話という形で紡がれた、”いなば”・”ナバホ”・”レヴィ=ストロース”という一本の糸を、宮城聰率いるTEAM・SPACはどのような演技的想像力(演技力)で我々に観せて(魅せて)くれるのだろうか?
果たして、SPACが創造する『イナバとナバホの白兎』にレヴィ=ストロースが日本に見いだした良きもののエッセンスは語られているのであろうか?

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「撮影:シアタークルー平尾正志」

追記:今回の『イナバとナバホの白兎』は、俳優が台本を考えながら創作していく、答えのない作業。
円になり俳優たちが意見を出し合い、汗をかきかき一つ一つを確かめながら振り・セリフを造り上げていくそのさまは、観ている自分が今何処に居るのかさえ見失うほど、稽古場の風景は圧倒されるものでした(産みの苦しみー鼻からスイカ!?でも、やってる時の俳優のみなさん楽しそう)。
ということで今回は演劇祭も迫った 駿府城公園 で、野外劇場{としてお目見え( 本当に野外です!! 客席にも舞台にも屋根がありません。)。}で行われる今作品、演者が放つエネルギーを観客とどのように共有できるか、今から公演が愉しみです♪

このゴールデンウイークはアジア北米先住民神話にハマってみませんか?
西川直宏

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ふじのくに野外芸術フェスタ2016
フランス国立ケ・ブランリー美術館開館10周年記念委嘱作品
『イナバとナバホの白兎』
5/2(月)~5(木・祝)
駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場
◆公演の詳細はこちら
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