ブログ

2009年3月27日

最近の高校生って・・・。

どうも、ごぶさたしております。
おくぬ~日記、久しぶりに書いてみました。

 

秋からの流れでいろいろ書きたいこともあったのですが‥・ 

最近のわれわれの近況をいいますと、

 

春の芸術祭2009(6/6~7/5)で上演予定の『ふたりの女』(宮城聰演出、

唐十郎作)の仮キャストによる内部発表会が3月18日にありました。

 

その稽古と平行して
高校生の参加する演劇作品が数本‥・。

 

まず、2月にBOXシアターで行われた「SPAC高校演劇フェスティバル」は
三島由紀夫の「近代能楽集」に高校生が挑戦するという企画で
『卒塔婆小町』『邯鄲』『班女』『弱法師』の四作品を3校が持ち寄り
2月15日と22日に二本づつ上演されました。

 

私は15日に『卒塔婆小町』を上演した静岡県立富岳館高校の公演に稽古から

つかせていただいたのですが、
これが考えてみれば私にとりまして初めての高校演劇‥・ということに‥・。

 

老婆や詩人役に挑戦する女子高生、警官、乞食、舞踏会のシーン等々‥・
彼らにとっては難役のオンパレード。
中でも、今回フェスティバル作品中おそらくもっとも距離のある役であろう「老婆」役に
女子高生が取り組む姿は、
あたかも月面着陸を目指すNASAの取り組みにも似て,

苦労しながら遠くを目指す姿はいじらしく感動的でした。

 

一方、3月20日、21日に上演された『転校生』の静岡公演も本物の女子高生だからこそできる
リアルな会話や仕草によって展開されるみずみずしさが、大きな反響を呼んだ舞台。

 

『卒塔婆小町』の子たちが自分から距離のある役にトライしていたのに対し
この『転校生』の子たちは、全てが緻密に計算されつくしている舞台上にありながら
普段、教室で友達と騒いでいるようなリアルな姿でいることを求められている‥・。

 

この健闘ぶりも同じ女子高生ながら『卒塔婆小町』とは正反対のベクトルながら

 

いかなる状況においても「常の心」でいる難しさ‥・
「禅」や「武士道」に通じる面白さが感じられ、心を動かされた。

 

そして作品中に巧妙に織り込まれた演出家飴屋法水氏からのメッセージ‥・泣けた。

 

尚、『転校生』は池袋の東京芸術劇場で行われている
フェスティバルトーキョーのクロージング演目として26日から上演されます。

 

東京の方にはぜひ、ご覧いただきたい!