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2010年8月17日

<『わが町』のちょっといい話②>今井朋彦さんにちょっと聞いてみました

 こんにちは。暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
『わが町』の稽古は、今日でちょうど一週間がたちました。
台本の読みが一段落し、シーンごとの立ち稽古に移っています。

個性派の俳優ぞろいの稽古場は笑いが絶えませんが、そんな17名もの俳優たちを冷静に束ねるのは、演出の今井朋彦さん。
『わが町』について、今井さんご自身について、ちょっと聞いてみました。

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Q)今井さんがイメージしている「わが町」とはどのようなものでしょうか?

A)名作と言われていてすごく感動的な捉え方をされている戯曲なんですが、ウェットな感じでやるのではなく、なるべくドライな感じでやれたらいいかな、と思っています。SPACの皆さんをまだそんなに知らないんですけど、この戯曲がSPACの質みたいなものと合うのではないかと思うし、SPACだからというだけではなく、この作品自体がラディカルな作品だという感じがします。
決してみんながハンカチを持って泣くようなものではないんじゃないかなと、そんなイメージですかね。

Q)今井さんの稽古の雰囲気はとても穏やかですが、実際に演出していて怒られたりすることはあるのでしょうか?

A)ないですね、今まで一度も。怒って良くなるなら怒りますけど。
僕自身は短気ですし、すぐにイライラしますけど、演出をしているときはあまりそうはならないですね。稽古場でたとえ台詞を忘れてしまったとしても、それが次への発見になるときもあるじゃないですか。
そんなに深い理由で怒らないわけじゃないんですけどね。

Q)俳優として活躍されていらっしゃいますが、演出をされる理由、演出家としての醍醐味はなんでしょうか?

A)演出家の方に何人もお会いしているんですけど、素敵な演出家の方って演出していること自体が楽しそうなんですよ。
それを僕もしてみたいというか。
この人が生き生きと仕事している理由は何なんだろうって。
別に俳優に不満があるわけでは全然なくって。(笑)

Q)もし死んでから、生きている頃の世界に戻れるとしたら、いつを選びますか?

A)小学校5年の時の初めてデートした日ですかね。待ち合わせ場所の駅まで行ったのですが、舞い上がってしまい、彼女が柱のところで待っているのが分かっているのに、そこまで進めなくなってしまって。
何十分そこにいたのか・・・。ふと、それが浮かびました。(笑) 

質問のひとつひとつに、言葉を選びながら丁寧に答えてくださった今井さん。
特に最後の質問には、「難しいなぁ~」と長い時間考えてから、初デートの日を選んでくれました。
今井さん、ありがとうございました!!