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2022年8月31日

SPAC演劇アカデミー 夏の特別授業!

7月末から8月頭にかけて、演劇アカデミーでは集中講習、特別講習が行われました!
今回はその様子をレポートします!
 
7月22日~26日に静岡芸術劇場で集中講習が行われました。
午前は「小論文」の授業。
普段の授業はZoomで行われているため、講師の大岡淳とアカデミー生が対面で授業を行うのは今回が初めて。


今回のお題は、ある新聞記事を読んで、そこから自分自身の問いを見つけ、それについて論じていくというもの。
テーマの難しさに悩んでいるアカデミー生の姿も見受けられましたが、講師や仲間が近くにいるので相談しながら書いていました。
わからない言葉の意味なども互いに教えあい、協力する― 対面での授業だからこそできることですね。

午後は劇場内で実技の授業。
初めて静岡芸術劇場に入ったアカデミー生も多く、まずは創作・技術部・秡川幸雄より劇場の説明から始まりました。
創作・技術部の仕事内容や舞台袖にあるものの説明をしてくれました。
舞台裏に興奮しているアカデミー生。
「上演中の客席の明るさはどれくらいですか?」「舞台奥の壁の向こうには何があるのですか?」などたくさんの質問も飛び交いました。


▲舞台監督卓の説明を受けている様子

説明が終わって、いよいよ実技の授業!
普段の授業で使っている楕円堂よりもすっと広い空間で、おもいっきりトレーニングができました。

「音や言葉による身体の変化」、「空間の使い方」を意識しながら、最終日には1人2分のパフォーマンスを披露しました。
自分のパフォーマンスには芸術劇場という空間のどこを使用したら効果的なのか、最初はよくわからないまま動いているようでしたが、寺内からのアドバイスや他のアカデミー生からの感想を受け、ブラッシュアップしていきました。
最終日の発表会では、アカデミー生や講師、関係者等の前で発表を行いました。

3月には静岡芸術劇場で成果発表会を行います。
アカデミー生が半年後、どんな姿になって同じ場所に立つのか今から楽しみです!
 
8月1日、4日には音楽青葉会・静岡児童合唱団主宰の戸﨑裕子先生、文葉先生による「歌」の特別授業を行いました。
歌は脳も使うし、身体も使うということで、まずは「ブレインジム」と「マッスル体操」で脳と身体を動かすことからスタート。
「ブレインジム」は文葉先生自身が留学先で出会った体操で脳が活性化され、変に負担がかからず歌うことができるようになるそうです。
右手で左のかかとを触ったり、左の肘で右の膝を触ったりと対角になるよう身体を動かしていきます。
「マッスル体操」は音楽に合わせて身体を動かし、ほぐしていきます。


▲「マッスル体操」の様子
 
身体がほぐれたら発声。
最初は遠慮がちに声を出していましたが、「日本平に響き渡るように」などの指導を受け、だんだん声が大きくなっていきました。
 
そしていよいよ歌を歌います!
今年は、14世紀頃からスペインのモンセラート修道院に伝わる写本「モンセラートの朱い本」から、「声そろえ、歌わん」を歌いました。テキストは、スペイン・カタルーニャ語。この曲が巡礼歌ということで、修道院に向かうイメージで歩きながら歌ってみたりしました。
そして、アイルランド民謡「Danny Boy」と「Over the rainbow」も歌いました。イギリス英語とアメリカ英語の発音の違いを学び、最初は戸惑っている様子でしたが徐々に楽しそうに歌っていました。

▲マリア様にお祈りしに向かうイメージで歌っているアカデミー生
 
「Danny Boy」では、伸ばすときの言葉が消えないようになどの指導を受け、英語の曲の難しさを感じながら歌っていました。
先生の言葉にメモを取りながら聞いているアカデミー生の姿も見受けられ、歌に対する意欲も伝わってきました。
「Over the rainbow」は皆さんも1度は聴いたことがある「オズの魔法使い」の歌です。
この曲を知っているアカデミー生も多く、他の曲とは違い、最初から楽しく歌っていました。

歌の授業では発声のしかたなど演劇との違いに気がつくこともできたし、イメージすることなど演劇と共通することもあることに気がつくことができたのではないかと思います!
 
今後、授業を受けるだけでなく、シーズン作品の観劇も予定しており、たくさんインプットしてもらえたらと思っています。

(制作部:北堀瑠香)