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2024年6月24日

2024年度「ひらけ!パフォーミングアーツのとびら」訪問記①

SPACの学校訪問プロジェクトである「静岡県 子どもが文化と出会う機会創出事業(ひらけ!パフォーミングアーツのとびら)」の一環で、先日、『ころべばいいのに』の出張劇場を、県内の4校で上演してきました。


▲上演中の様子(菊川市立横地小学校)

『ころべばいいのに』は、ヨシタケシンスケさんの同名絵本(ブロンズ新社 刊)を舞台化したもので、出演者は3人と1匹(?)。
小学校の時間割に収まるよう、上演時間は約40分。一人芝居のような形式に、ふたりの演奏者がバックアップ。(あ、1匹は上演の最後に登場します(笑))
ワゴン車1台に全員と荷物を載せて、フットワークの軽さも作品の売りのひとつです。学校に到着してから開演までは2時間から2時間30分、終演してから学校を出発するまでは1時間から1時間30分。


▲開演前の準備の様子

今年度は、この『ころべばいいのに』を県内の3つの小学校と1つの高等学校で6回上演しました。(うち、2校では2回公演)
同じ小学生でも、学校や地域によって鑑賞中の反応は異なります。しかし、目の前の舞台でリアルに起きていることにつぶさに反応したり、真剣な眼差しで見つめる様子はどこも同じで、終演後には、楽器に興味を示して質問してきたり、笑顔で教室に戻っていく姿が印象的でした。(子どもたちだけでなく、高校生も、そして引率の先生方も)


▲終演後の様子(牧之原市立勝間田小学校)

ある学校からは、「上演後の図書室はヨシタケシンスケさんの絵本の人気が急上昇でした!」という声もいただきました。また、校長室の前に早速、「ヨシタケシンスケ コーナー」を作ってくださった学校もありました。
「子ども時代の読書習慣が成長に大きく影響する」ということも言われる昨今ですが、この作品の観劇を通じて、「演劇を観る」という体験だけでなく、「本を手に取る、という体験に繋がる可能性も秘めている」と、改めて実感しました。

これからもSPACは、このプロジェクトを通じて、様々なパフォーミングアーツの世界に触れる機会を設け、また、表現活動はもとより、自己承認、他者への理解、想像力の刺激…などなど、演劇がもつ可能性を子どもたちに体験してもらえるよう、努めてまいります!


▲出演者3人の集合写真(1匹は事情により写っておりません…)

訪問日と実施内容
2024年6月3日(月)10:35~11:20/13:50~14:35
 静岡市立安倍口小学校 体育館【1年生~6年生と教員、学校関係者 232名】
2024年6月5日(水)11:00~11:45
 菊川市立横地小学校 体育館【1年生~6年生と教員 114名】
2024年6月6日(木)11:00~11:45
 牧之原市立勝間田小学校 体育館【1年生~6年生と教員 124名】
2024年6月10日(月) 11:40~12:25/19:40~20:25
 静岡県立大平台高等学校【定時制課程の1年生~4年生と教員 147名】

ひらけ!パフォーミングアーツのとびら(味わおう!出前劇場)
『ころべばいいのに』
作/ヨシタケシンスケ(ブロンズ新社 刊)
脚本・演出/若宮羊市
音楽/棚川寛子、森山冬子
衣裳/清千草
出演/石井萠水、森山冬子、吉見亮
制作/永井健二、仲村悠希

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SPAC-静岡県舞台芸術センター 芸術局 制作部 アウトリーチ担当
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