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2024年8月6日

【シアタースクール通信2024 Vol.3】進む芝居作り!

日々の稽古に加えて、本番の発表会公演に向けたさまざまな準備が進んでいます。お芝居の公演は参加者の皆さんの演技はもちろん、技術にたずさわる多くのスタッフの力によって作り上げられていきます。今回は参加者の皆さんによる劇場見学の様子と、技術面で支えるスタッフの中から、衣裳担当のお仕事を紹介します。

◇劇場下見
今回のシアタースクールの発表会は静岡芸術劇場で上演されます。普段の稽古に使っているリハーサル室の床面も劇場の舞台と同じ広さがありますが、客席も入れた空間は、劇場のほうが圧倒的に大きくなります。
稽古を進めていくにあたって、事前に参加者の皆さんに本番で使われる劇場の広さを感じ取ってもらうために、劇場の中に入ってその空間を実感してもらいました。


▲一般のお客様と同じ入り口から劇場内に入ります。


▲客席から劇場全体の空間の広さを感じ取ります。


▲舞台の上で順番に「スタチュー」で発声し、声の響きや聞こえ方を確認します。

◇舞台衣裳について
シアタースクールの公演では、“ベース衣裳”の上にそれぞれの役に合わせた衣裳を着たり、飾りなどの小物を付けたりします。ベース衣裳とは出演者全員が着るおそろいの衣裳で、無地のノースリーブのトップスにハーフパンツと、シンプルな作りになっています。その上に着る衣裳も、すべて衣裳スタッフによる手作りです。


▲ベース衣裳のフィッティング。衣裳スタッフが細かなサイズ調整を行います。


▲稽古場にデザイン画が張り出されました。

▲どんな衣裳になるのか期待が高まります。


▲SPACには衣裳室という、工房のような部屋があります。

▲SPACの公演で使われるほとんどの衣裳は、ここで手作業で作られていきます。

▲参加者一人一人に合わせて、動きやすさまで考えた調整をします。

衣裳担当 牧野紗歩さん より

 今回の衣裳は「形を変えてあり続けるもの」をテーマにしています。日本には「金継ぎ」という、割れた器を、金を貼ったウルシでつなげて使い続ける技術があります。ただ修理したものにはない新たな美しさが生まれていて、その雰囲気を衣裳に取り込んでいます。影たちは形が変わることで存在し続けているし、オフェリアさんの心もそうで、それを表しています。
 また『マクベス』の衣裳は、自然の様々なものをイメージしています。マクベスは火、マクダフとレノックスは水、バンクォーは氷、ダンカンは雷、夫人は月など。それぞれの関係性に対応しているのですが、分かりますか?
 今回の衣裳は色や柄をたくさん使った華やかなものになります。これらの衣裳が、皆さんのやる気や自信につながってくれればうれしいです。

SPACシアタースクール2024 発表会
『オフェリアと影の一座』
構成・演出:中野真希
原作:ミヒャエル・エンデ
出演:静岡県内の中学校1年生から高校3年生/25名
8月17日(土)、18日(日)各日16時開演
会場:静岡芸術劇場

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