アメリカツアー日記(11)
SPAC文芸部 横山義志
9/30(金)
今日はCAPAの高校生向け公演とワークショップ。
舞台班は午前9時劇場集合、俳優10時から訓練。11時楽屋入り、午後2時開演。CAPAの学生と先生合わせて350人くらいが観劇。
子殺しの場面では文字通り「ハッ・・・」と息を呑む音が聞こえたり、「ワオ!」と叫ぶ子がいたり、本が落ちてくる場面では「ウオー!」と本気で驚いていたり、反応がすごくヴィヴィッドで面白い。暗転してすぐ「ブラヴォー!」と、スタンディング・オベーション。
ディスカッションでも反応がすごく素直で、「舞台のはじっこにいた変な人は誰?」といった質問に、宮城さんが「あれはメデイアの2500年後の姿で」と答えると「オー!」と叫んで、拍手が起きる。芸術専門の高校だけに、クリエーターとしてアイディアを盗もうとする貪欲さも見られる。
ディスカッションが終わってすぐに、午後4時からワークショップがはじまる。ワークショップには30人ほどの生徒と先生が参加。半分は演技コース、半分はライティング(劇作・シナリオ)コースの所属とのこと。アメリカでは地方の大学でもたいてい演劇科があり、演劇コースがある高校も少なくない。劇作を学んでいる高校生がいる、というのもアメリカの演劇文化の底辺の広さを感じさせる。
大高さんと三島さんの指導で、
・指を広げる
・座って「ホー」と声を出す、まわりと合わせながら声を極小から極大に
・足の柔軟体操
・体を押されて倒れないようにがんばってみる→丹田の説明
・片足を地面と並行に上げて下ろす
・同じ高さ・同じエネルギー・同じスピードを3分間キープしながら、足踏みして進んでいく
といったメニュー。「まわりに合わせる」という慣れない作業に、みんなちょっと戸惑いながらも、さっき見た舞台が効いたのか、すごくがんばってついてきているが、最後の3分間足踏みではさすがに息が切れていた。