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2009年8月3日

<萌目線。vol.4>リーディング・カフェ@グリーンハウス

今日は静岡晴れましたね!

久しぶりの青空の下、
『走れメロス』のリーディング・カフェがグリーンハウスで開催されました!

私は永井先輩(『青い鳥』でカリスマ指導中)と
池田先輩(『ドン・ファン』で可愛さ爆発)と一緒に
参加者の皆さんに混じらせていただきました!

グリーンハウスは、舞台芸術公園に上がるパークウェイ沿いにあるレストランです。
お庭の緑が見える店内は、広くてバルコニーにいるみたいな気分になれます。

晴れて本当によかった!
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毎回、初対面の方々で集まって、お茶しながら一つの戯曲を読むという、
このリーディング・カフェ。

色んな人が集まれば、色んな声が聞けて、色んな読み方に気づけて、
毎回とても新鮮な感覚を味わえて面白いのです。

特に今回は、多くの人が中学生のときに教科書で読んだことがある
ポピュラーな作品。
どうなるかなーと楽しみにしていました!

始まってみると、
やっぱり皆さん読んだことがあるからなのでしょうか。
激怒したり、困難に立ち向かったり、死力を尽くして走るメロスの様子が
声にのせられて鮮明に店内に響いていました!
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現代社会で普通に生活していて、
死を覚悟で困難に立ち向かうことや
命がけで友情を貫くことなんて
なかなかないですよね。

日常に無い熱い思いが込められるからこそ、この作品は現代でも支持されているのだろうなと
皆さんの声を聞いていて思いました。

読んだあとは、『メロス』について皆で話し合いました。

山賊は本当に王の差し金だったのか?
フィロストラトスは何のために登場したのか?
文中でメロスが言っている「恐ろしく大きいもの」とはなんだったのか?

真の友情って?
正義って・・・?

色んな人が集まれば色んな意見が出るもので、
メロスの行動に対しても賛否両論!

色んな視点で作品を見ることができるって
本当に面白いですよ!
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ちなみに私は、
中学校の授業では
「メロスは友情物語ではない。太宰治が描いたのは友情や正義の滑稽さだ。」
というような解釈を先生から聞いていて、それがとても印象深かったのです。

「そもそも、なぜ王様が処刑を繰り返すほど人間不信だったのか?
文明を築くにあたって、国や王族は傷や陰というものを絶対に抱えているからだ。
それに対して、悪いことはいかん!という単純明快な考えで立ち向かうことの
無神経なことと言ったら無い。」

という先生の解説を聞いてから、
『メロス』の話はそういうもんだと思っていました。

でも、今日参加者の皆さんの声を聞いたら、

暴君のわりに律儀に日没を待って
最後には改心した王様というのは、
それでも人を信じたい、正義は勝つという希望を僅かでも持っていた
太宰治自身のような気がしてきました。

天気が良かったからですかね。

参加者の皆さん!
会場を提供してくださったグリーンハウスさん!
今日は本当にありがとうございました!

芸術劇場では今週末から『走れメロス』が上演されます!

是非!観に来てください!