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2014年2月15日

真夜2014【10】 出演者インタビュー 豆腐屋:柳田幸則

『真夏の夜の夢』出演者インタビュー第3回は、
割烹料理屋「ハナキン」の出入業者「豆腐屋」を演じる柳田幸則です。


豆腐屋:柳田幸則(やなだ ゆきのり)
広島県出身 AB型

——柳田さんは、今回の『真夏の夜の夢』がSPAC初出演作となりますが、この作品に出演しようと思ったきっかけを教えてください。
 実は、僕は2011年の初演を、自分が所属している劇団「東京オレンジ」のみんなと一緒に観に来ていたんです。普段自分がやっている舞台は、割と小さな劇場で日常を扱うものが多かったので、そういうものとは全く異なるタイプのSPACの舞台を観て、衝撃を受けました。照明や音楽も含めてレベルが違うすごい舞台だなと。そして去年、『真夏の夜の夢』再演の出演者を募集するという話を聞き、迷わずオーディションを受けました。


<稽古場にて>

——『真夏の夜の夢』には、「東京オレンジ」出身の牧山祐大さん、泉陽二さんも出演していますよね。
 そうですね。僕は牧山さん、泉さんと東京オレンジの在籍期間はかぶっていなかったので、もし『真夏の夜の夢』の再演があれば、今SPACで活躍する、同じ劇団出身の先輩方と、是非一緒にやらせていただきたいと思っていました。

——宮城演出の『真夏の夜の夢』は、俳優が楽器の生演奏もしたり、台詞や芝居が音楽と密接に結びついていたりと、台詞を中心にした一般的な演劇とはかなり異なりますが、そのあたりはいかがですか。
 僕はもともと芝居がしたい人間なので、はじめは戸惑いがありました。けれども、演奏をやることによって、自分が芝居をする時に、上手く言葉にはできないんですが、これまでとは何か違った感覚で芝居ができるようになりました。この感覚が芝居をいい方向に持っていってくれていたらと思います。

——SPACの平日公演は中高生向けで、お客様は10代という、とても若い世代の人たちですが、いかがですか。
 新鮮ですね。この場面では笑うのに、逆にこの台詞では笑わないんだとか、いろんな発見があります。また、中高生は、大人とは違った目線で観てくれいて、その反応はつぶやきや笑いに素直に出てくるんです。だから、芝居をしている時はもちろん、舞台の奥で演奏している時でも、客席の反応は常に気にしてしまいますね。

——柳田さんが演じる「豆腐屋」の魅力を教えてください。
 豆腐屋は、割烹料理屋ハナキンに出入りする業者のひとりです。豆腐屋は、何かをしようとすると、いつも一人だけ違うギアが入ってしまい、「おいおい、あいつ大丈夫か?」と周りのみんなを引かせてしまうような人物として、僕の中では設定しています。周りの空気を読めずに、ちょっと突拍子もないことをいきなりやってしまう人物です。不思議なつかみどころのなさは、普段の僕と同じような気もします。それから、この出入り業者は、似た者同士ではなくて、それぞれが違う色をもっているのが面白いと思います。


<森で芝居の稽古に励む出入り業者と悪魔メフィストフェレス>


<塀に扮する豆腐屋>

——『真夏の夜の夢』で、一番好きなシーンを教えてください。
 板前ライを演じる泉陽二さんのアドリブシーンが好きです。ライは、割烹料理屋の娘ときたまごと両思いなのですが、妖精パックが間違えてライに惚れ薬を塗ってしまいます。すると、ライは眠りから覚めて初めて見た娘そぼろ(ときたまごの友達)に恋い焦がれてしまいます。ここでライは、そぼろに自分の恋心を告白するんですが、このシーンの泉さんの台詞はアドリブで、しかも毎回違うんです。今日はどんなネタで攻めてくるんだろうと、いつも舞台の袖から見ているんですが、毎回思わずにやにやしてしまいます。東京オレンジ魂というか、本来台本にはないところでエネルギーを出し切って、いろんなことをやってるのが好きです。

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舞台を終えたばかりの俳優に、直接感想を伝えたり、質問をしたり、
観劇の思い出に一緒に写真を撮ったりできる場です。
ご観劇の際は、是非こちらにもお立ち寄りください。

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