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2015年9月19日

アウトリーチの活動紹介~沼津市「高齢者学級」

みなさん、こんにちは!
SPAC俳優の永井健二です。

8月中は、自身の出演作品『王国、空を飛ぶ!』の稽古に励んでいましたが、
9月に入った今、稽古は一旦お休み。
「アウトリーチ活動」に精を出しています。

……「アウト、リーチ」???

という具合に、ピンとこない人もいるかと思うので、少しご紹介をしたいと思います。

が、一口に「アウトリーチ」と申しましても、色々なものがございますので、
ここでは、先日、沼津でおこなった、
「高齢者学級」で担当した講座のことを書いてみたいと思います。

沼津市では、市の教育委員会が主導する形で、
沼津市内の各地域ごとに高齢者学級が開設されています。

高齢者の生き方、健康と食事、体操、歴史、音楽、文学……など、
幅広いテーマで月に1回の学習をする、65歳以上を対象とした学級で、
地域により2種類の学級、「万年青(おもと)大学/10学級」「寿(ことぶき)大学/16学級」があります。

その学級で、SPACは「演劇教室」という講座を受け持っていて、
僕は、今月だけで2つの学級の講座を受け持ち、
12月にも別の2つの学級を受け持つ予定です。
ちなみに、今日はSPAC俳優 横山央も講座を受け持ちました。

「演劇教室」と言っても、高齢者の皆さんの中には、
演劇に馴染みのない方もおられますし、プロの俳優を志しているというわけでもなく、
幅広く色々なことを学びたい人たちの集まりなので、
僕はそこで、専門的な演劇ワークショップをやるわけではありません。

無数にある「演劇的な要素」の中から、
高齢者の皆さんに身近に感じられそうな部分を抜き出し、
たとえば、「顔の体操」、「喉の体操」、「簡単な発声練習」、「ジェスチャーゲーム」など、
カラオケで歌う時や日常での会話、美容法なんかにも使えそうなメニューを、
60分ほどにまとめて、一緒に体験していただいています。

学級には、好奇心旺盛な方が大勢いらっしゃるようで、
皆さん結構ノリノリで、楽しみながら参加してくださり、
毎回、高齢者の皆さんの「精神的な若さ」に驚かされます。

また、せっかくの出会いなので、
ささやかでも「観劇体験」も味わっていただきたいなと思い、
講座の最後30分ほどで、僕の「朗読パフォーマンス」を披露しています。

パフォーマンスには、いくつかレパートリーがあるのですが、
最近は、太宰治の『カチカチ山』を披露する機会が多いですね。
いわば、学級に参加している高齢者の方々のためだけに演じる「一人芝居」。
朗読の合間合間には、ジャンベの演奏も挟みながら演じています。

SPACでは、ご要望があれば、こういった形での講師派遣も積極的におこなっています。

まだまだ「アウトリーチ活動」には色々あるのですが、
それはまた別の機会に、ということで。