こんにちは!
SPAC秋→春のシーズン2016の2作品目として、
11月に上演を予定している『高き彼物(かのもの)』。
この作品は、浜松出身の劇作家であるマキノノゾミ氏によって書かれ、
1978年の静岡県島田市川根町を舞台にしています。
傷心の高校生とワケありの元高校教師、そして周りの家族が、
それぞれに葛藤しながら、お互いに心を通わせていく様子が描かれています。
さて、そんな『高き彼物』ですが、
先日、舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」で稽古がスタートしました!
【稽古場の楕円堂】
記念すべき第1回目(一歩目)のブログでは、稽古の様子を写真とともにお届けします。
今回、『高き彼物』を演出するのは、古舘寛治さん。
舞台、テレビドラマ、映画と多分野で活躍されている古舘さんですが、
静岡では、ローカルテレビCMで登場する「コンコルゲン」として有名で、
老若男女から親しまれていますね。
そんな古舘さんが「演出」する作品と聞いて、「どんな作品なの!?」と気になる方も多いはず。
稽古初日から、古舘流の演劇論を熱く語ります。
古舘さんが思う面白い演劇とは、ズバリ
「フィクションの中で、俳優(役)が生々しくその場で生きているかのように見えること」
演劇は、稽古を繰り返すほど、上演を重ねるほど、俳優の演技はどんどんオートマティックに(自動的に)なっていき、舞台ならではの「生」の良さ、新鮮さが失われていくこともある。
こういった演劇ではなくて、やっぱり俳優が舞台の上で本当にそう思ってセリフを発して、
まるでその場で生きているように見えるところが面白い!!
これが、今回の作品創りで追及していくリアルな演劇なのだそうです。
古舘さんが思うリアルな演劇を創るために実践的に行うのが、
「リーディング」という方法。
この稽古では、相手の顔、表情をみることが重要で、
セリフを全て覚えてしまうのではなく、
言葉を一つ一つ確認して、そのセリフを相手に伝えていきます。
目の前の相手の反応に真摯に向き合うからこそ、
セリフがリアルになるのかもしれません。
稽古二日目には、台本の読み合わせも行われました!
読み合わせも、リーディング形式で進められていきました。
丁寧に同じシーンを繰り返すため、一時間の本読みで進んだのは、数ページでしたが、
古舘さんが今回の舞台で求めるリアルな演劇の”はじまり”が見えた気がしました。
今後の稽古でどのように作品が創られていくのか楽しみです!
チケットは絶賛販売中!
よい席はお早めにどうぞ!
================
SPAC秋→春のシーズン2016 ♯2
『高き彼物』
一般公演:11月3日(木・祝)、5日(土)、13日(日)、19日(土)
演出:古舘寛治 作:マキノノゾミ 舞台美術デザイン:宮沢章夫
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
================