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2010年4月6日

ボゴタ演劇祭参加の記⑤ 公演二日目

ボゴタ演劇祭参加の記

SPAC文芸部 横山義志

4/2

公演二日目。

今日は17時と早めの開演なので、やはりスタッフは9時入り、俳優は11時入り。

宮城さん、阿部さん、美加理さんは「メデイア・シンポジウム」出席のため、10時30分にホテルを出てルイス・アンヘロ・アランゴ図書館へ。なんともう一つのシンポジウム出席カンパニーの通訳として、SPAC版『ドン・ファン』(オマール・ポラス演出)の演出助手だったファビアナが同じバスに乗り込んでくる!「こんなところで何してるんだ」というと、「何いってるの、ここが私の街なんだから」といわれる。その通りである。

はじめて旧市街に足を踏み入れる。ホテル近辺とは違ってちょっと華やかな雰囲気。家ごとに壁の色が全く違って面白い。オマール・ポラスの拠点も、ファビアナに教えられてちらっと見たものの、もちろん観光する時間などなく、粛々と図書館内のホールに入っていく。150人くらいの会場だろうか。

コロンビア全土の演劇学校の先生と生徒が対象とのこと。開始時刻を過ぎても人影がなく不安だったが、やはりなぜか開始時刻をちょっと過ぎるとどっと客が入ってきて、あっという間に席が埋まる。

今回のシンポジウムは、やはり同時期に『メデイア』という作品をやっているブルキナ・ファソ(西アフリカ)のカンパニーからも三人が出席して、それぞれの『メデイア』に対するアプローチを語る、というもの。司会の方は女性の権利のために30年(?)闘い続けてきた自称「穏健派フェミニスト」の女性弁護士。

『メデイア』シンポジウム

『メデイア』シンポジウム

通訳のファビアナが、ブルキナの女優がフランス語で話したあと、なぜかスペイン語ではなくフランス語で訳し出して、会場からくすくすと笑いが起きる。本人はなかなか気づかず、会場の雰囲気を見てふと我に返り、赤くなって、会場はさらに爆笑。相変わらずお茶目である。おかげでだいぶ客席の緊張がほぐれた。

演出のアプローチ、日本とアフリカにおける女性の立場などについて、それぞれのカンパニーの出席者が語ったあと、質問タイムになり、会場から次々と手が上がって質問に答えていく。この時点でかなり時間は押し気味だったが、予定終了時間の1時近くなって質問を打ち切り、司会の方が話を引き取って、シメに入るかと思ったら、おもむろに原稿を読み出し、なかなか話が終わる気配がない。会場もなんだかけっこうウケている。阿部さん、美加理さんがいないと稽古がはじめられないので、あわてて同行の芸術局長成島さんが俳優二人に声をかけ、拍手を浴びていそいそと退場。

そのあと3時過ぎに劇場に入り、字幕をちょこちょこチェックしたら、あっという間に客席開場、17時開演。

子どもの登場で必ず笑いが起きる。ようやくワヤワヤと動く身体が出てきてホッとするのだろうか。

今日も大入り、昨日と同じく熱狂的な反応。最終日までソールドアウトだという。

公演後すぐバスに乗り込み、コリセオ・エル・カンピンという武道館のような巨大な会場で、コンパニーア・デ・ダンサ・アエレア(アルゼンチン)という空中舞踊専門のカンパニーの作品を見てから、22時30分頃ホテルに戻った。

宿泊先 ボゴタ・クラウンプラザ・テケンダーマ・ホテル

宿泊先 ボゴタ・クラウンプラザ・テケンダーマ・ホテル