8月11日にニヤカムさんによるワークショップを開催しました。
参加者は、下は中学生から上は50歳以上まで、文字通り老若男女さまざまです。
まずはウォーミングアップからスタートです。
手で身体を擦ってあたためていきます。顔を擦るときに、ニヤカムさんが「お化粧が落ちないようにね」とお茶目なアドバイスをする場面も。
身体だけでなく、心もほぐれていきます。
ニヤカムさんは、ワークショップ中にアシスタントの太田垣さんから日本語を教えてもらい、時たま日本語の掛け声が飛び出します。
身体を動かすときの掛け声が日本語になると、どのように身体を動かせばよいか、参加者たちも意図を理解しやすそうでした。
そうして音楽や声でリズムを作って身体を動かすのですが、このように音を大切にするのは、ニヤカムさんの故郷、アフリカのダンスは音楽と結びつきが強いからだそうです。
そこから歌とダンスのワークが始まりました。
歌を歌いながら少しずつ動きをつけていくことで、歌と身体の強い結びつきが、見ている側にも感じられます。
次はスカーフやスティックなど道具を使うワークへ。
ニヤカムさんが「みなさん楽しいですか?気持ちいいですか?」と質問すると、参加者の方々は口々に「楽しいです」「気持ちいいです」と答えます。
ニヤカムさんも「ぼくもみなさんといて楽しくて気持ちいですし、愛にあふれています」と応答。「今度はその愛を外に出してみましょう」と、スカーフを用いて、そのことを表現していきます。
このとき、ニヤカムさんは「自分の今の身体でできること、その身体の可能性の中で踊ると楽しいです。そうすれば老いても踊ることができます」と、踊ることの楽しさを伝えていました。
難しいテクニックを求めるだけではなく、今の身体でできることで表現することで、その人自身の表現が生まれます。個人を尊重するニヤカムさんらしい一言ですが、これはダンスの根本的な面白さの一つであると思います。
スティックを使うワークでは、ただ叩いて音を出すだけではなく「他人の動きをよく見ること、他人の出す音をよく聞くこと」を伝え、一体感を生み出します。
自分の身体を知って、他人の身体も知る。
一人だけではできないダンス、舞台の面白さです。
短い時間ながら、みんなの心が開放されたワークショップになりました。
たくさんのご参加、本当にありがとうございました!
公演はいよいよ今週末です。
ワークショップに参加したスパカンファンメンバーは、率先して声出しなどをしていて、頼もしい限りでした。
成長著しいスパカンファンの舞台、ぜひご覧ください。
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SPAC-ENFANTS
『ANGELS ~空は翼によって測られる~』
8月26日(日)14:00開演
振付・演出:メルラン・ニヤカム
出演:SPAC-ENFANTS
池ヶ谷優希、岩田麻緒、岡村桃果、勝間田里絵
金森萌倭、金子綺莉、鈴木舞子、永田茉彩
西出一葉、伏見彩花、宮城嶋開人、渡邉茉奈
振付アシスタント:太田垣悠
メディアディレクション: ニシモトタロウ、松尾邦彦
会場:静岡芸術劇場
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