ブログ

2019年2月8日

妖怪ブログ#4 ~台本がないのは妖怪の仕業?~

『妖怪の国の与太郎』、
こちらのブログで進めている登場人物紹介も次はいよいよ妖怪たち!

P1990717edt

…の前に、
本日は、その妖怪たちがどんなふうに「生まれたか」を
ご紹介したいと思います!

この作品、実は現在進んでいる稽古は第3期目。
2017年9月に実施したワークショップ、そして2018年4月の稽古に続いて
年明けから今回の稽古が始まっています。

で・す・が、年始の1月5日、稽古場に集合したメンバーたちの手には
「台本」がありませんでした。
妖怪のせいで。
ではなく。
演出のジャンさんの手元にも、誰の元にも、まだ存在しなかったのです。

これまでのワークショップや稽古の中で俳優たちが提案してきた様々な妖怪たちの姿から
個別のシーンのイメージは既に見えてきていたものの、
それぞれの場面や作品全体を具体的にどう描き、まとめていくか?という検討は
この年明けの稽古から始まりました。

それはもう、演出家であるジャンさん・ロレンゾさんと俳優たちとの
綿密でありながら怒涛のような、 “ガチ” の共同作業。
(ガチ、という言葉がよく似合う稽古場です。)

提示された各シーン、各キャラクターに対して、
俳優たちが熱量たっぷりに披露する即興や提案を
これまた熱く熱く受け止め、まとめ、深めていくジャンさん、ロレンゾさん。
時には、演出家チームと俳優たちとの間で長く議論が交わされることも。
既にある台詞をもとに動きや音楽が決まっていくのではなく、
言葉、動き、音楽、いろんな要素が絡み合いながら
各場面が定まっていき、そして作品全体の流れが大きな渦のごとく現れたのでした。

P1990908edt

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

俳優たちが試しに試し、生み出してきた様々な描写には
笑いあり、驚きあり、涙あり苦しみも混じり(?)、
本当に、暑くるし… エネルギッシュな作品になっています。

難しいことは一切無し!
舞台をご覧くださる皆様も、主人公・与太郎と一緒に
パワフルで愉快な妖怪たちとの旅を楽しんでくださいね♪♪♪

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

====================
SPAC秋→春のシーズン2018-2019 #4
妖怪の国の与太郎
2019年2月16日(土)、17日(日)、24日(日)
3月2日(土)、3日(日)、9日(土)、10日(日)
各日14:00開演 <2月24日(日)のみ15時開演>
会場:静岡芸術劇場

演出:ジャン・ランベール=ヴィルド、ロレンゾ・マラゲラ
台本・翻案・ドラマツルギー:ジャン・ランベール=ヴィルド、平野暁人、出演者ならびにワークショップ参加俳優一同
翻訳:平野暁人
音楽:ジャン=リュック・テルミナリアス、棚川寛子
*詳細はコチラ