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2020年1月24日

『メナム河の日本人』の魅力② 第一期稽古振り返り

すっかり更新が遅くなってしまいました!作・遠藤周作、演出・今井朋彦『メナム河の日本人』、1月5日より第二期稽古がスタートし、日々丁寧に一つずつシーンを組み立てています。
明日26日(日)は稽古の様子をのぞける「おためし劇場」を開催するのですが、その前に、夏に行われた第一期稽古の様子をご紹介します!(※「おためし劇場」は定員に達したため、予約を締め切りました。後日レポートブログをアップする予定ですのでお楽しみに!)
 
★演出・今井朋彦インタビュー
第一期稽古の様子を動画でもご覧いただけます!

 
 
『メナム河の日本人』第一期稽古は、昨年の夏6月28日~7月12日、舞台芸術公園のBOXシアターにて行われました。
初日はスタッフ一同の顔合わせをし、早速本読みからスタート。
 
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明日も本読みかなと思いきや、、稽古終わりに演出・今井さんから座組全員に課題が!
その内容は、今井さんが戯曲から取り上げたキーワード『祈』『謀(はかりごと)』『暑』のいずれか・または複数をテーマにした小パフォーマンスを作って披露する、というもの。

詩の朗読、落語、キリストの降誕を1シーンとして演じる、アツアツのカップル、お経etc…
稽古2日目・3日目にかけて、まるでもう一度オーディションが行われているかのような雰囲気で進みました。
「僕も俳優をやっているので、皆さんの気持ちはよく分かります、すみません(笑)」と今井さん。
『メナム河の日本人』には熟練のSPAC俳優たちが集まっているのですが、身体寄りのパフォーマンスが得意な方、言葉を重視する方など、多彩な俳優が集まったことがよくわかる2日間でした。
 
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▲「暑」をテーマに、プロ野球チームの客席スタンドの掛け声を全力で再現する、というパフォーマンス
 
翌日からは配役を替えながら、何回も戯曲を読み込むことに。
『メナム河の日本人』は、江戸時代初め日本を離れアユタヤ(タイ)にわたり活躍した山田長政を主人公とした歴史活劇ですが、長政の英雄譚にとどまらない、登場人物の多様な生きざまが描かれています。
今井さんのキーワードに『謀(はかりごと)』とあったように、主人公・長政を取り巻く王宮の高官たちや日本人町の人々が、それぞれの思惑から長政を利用しようと近づいてきます。
それぞれどんな思いを抱いて行動していたのか、書かれていないシーンとシーンの間ではどのような心境の変化があったのかなど、今井さんと俳優たちが活発に意見を交わしながら本読みが進められました。
 
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▲シーンごとに分けて車座になって机を取り囲んで本読み。全員で読むときよりも、より会話のやり取りに重点を置いて行いました。
 
最終日近くには少しだけ立ち稽古にも取りかかりました。
今井さんが俳優たちに「自分のなかだけで感情が成立しないように」「影響を与え合って話すことを心がけて」という言葉をかけていたのが印象的でした。
 
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約2週間の濃密な稽古を終え、これから夏真っ盛りの7月に「よいお年を」とご挨拶。
そして半年経った2020年1月5日より、第二期稽古が始まったのでした。
 
★1月20日放送のYoutube配信番組「石井萠水の主役になりたい!」に今井さんが生出演しました!
こちらでも稽古の様子や本作の見どころを語っていますので、ぜひアーカイブ放送をご覧ください。
今井さんオススメの座席は「大がかりな動きをする舞台装置もあるので、全景を見渡せるようにすこし後ろ側」だそう。チケットのご予約もぜひお早めに。
 

 
気になる舞台装置については、今後のブログで紹介していきますのでお楽しみに!

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SPAC秋→春のシーズン2019-2020 #5
『メナム河の日本人』
2020年2月15日(土)、16日(日)、23日(日・祝)、24日(月・休)、29日(土)、
3月1日(日)、7日(土)
各日14:00開演
会場:静岡芸術劇場
演出:今井朋彦
作:遠藤周作
出演:阿部一徳、大内智美、大高浩一、奥野晃士、加藤幸夫、小長谷勝彦、佐藤ゆず、たきいみき、林大樹、布施安寿香、三島景太、山本実幸、吉植荘一郎、渡辺敬彦
★公演詳細はこちら
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