今年のSPAC秋のシーズンは、ボランティアスタッフ32名の皆様とともに盛り上げています。
秋のシーズン中、期間限定で結成したボランティアグループですが、大きな特徴として、遠方からの参加者がいること、そして、中学生、高校生といった若いボランティアスタッフが大学生や社会人、主婦といった大人に交じって活躍していることが挙げられます。
今回は試験的かつ期間限定の活動ということもあり、これまでSPACの事業に参加した経験がある方が中心に集まりました。SPAC県民劇団やSPACシアタースクールといったSPACの県民参加型事業に参加した方々から、
「もっと演劇に関わりたい!」
「SPACのお手伝いをしたい!」
「SPAC俳優とともに仕事をしたい!」
といった声がこれまで多く寄せられていました。
一方、私たちSPACとしては、一度ともにした方々との関係をずっと大切にしていきたいという想いがありました。また、現在SPACでは劇場で公演を行なうだけでなく、まちに飛び出し、アウトリーチ企画「リーディングカフェ」や「路上パフォーマンス」、「出張ワークショップ」などにも力を入れています。そこでより一層地域との関係を充実させていきたいという想いがありました。
劇場に関わるにはどんな境界も資格も存在しません。
「劇場ボランティア」は、しばしば“観客と劇場の架け橋”とされますが、SPACではそれだけでなく、私たちスタッフだけではなく、ここ静岡で生きる、立場も役割も異なる様々な方々との出会いや対話、その関係を通してSPACという“場”を盛り上げていきたいとおもっています。そして、それがきっと静岡を盛り上げていくことにつながると信じています。
先日、静岡芸術劇場カフェ・シンデレラにて、ボランティアスタッフお茶会を開催いたしました。秋のシーズンも終盤に差し掛かり、ボランティアスタッフとして活動した感想や、今後のボランティア活動についてなど、SPACのスタッフ、俳優を交えてお茶会形式で語り合いました。
いままで私たちスタッフでは気づかなかったこと、SPACスタッフだけではなできないことなどなど、色々なアイデアが飛び交いました。
今後、ボランティアグループは自主的組織として改めて結成し、ボランティア独自の企画などにも取り組んでいく予定です。
ボランティアの方々が劇場を行き交うことで、SPACの様子がまた少しずつ変化してきました。
みなさま、劇場にお越しの際は是非ボランティアスタッフの活躍をご覧下さい。私たちSPACスタッフ、そして観客のみなさま、そして新たにSPACボランティア・・・またSPACと劇場に新しい仲間が加わりました。
-きょうもきっと、出演するみんなが、おたがいのちがいを楽しんでくれることでしょう。そしてそれを目にするとき、客席と舞台もまたつながることでしょう。-
SPACシアタースクール2009『青い鳥』パンフレットに寄せた
SPAC芸術総監督 宮城聰の言葉より一部引用