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2015年7月1日

『マハーバーラタ』 モスクワ日記(4)

SPAC文芸部 横山義志
2015年6月28日

今日は夜にゲネ(本番前の通し稽古)。スタッフは今日も9時に劇場集合。よく見ると、楽屋入り口のけっこう高いところに歓迎の言葉が貼ってある。身長差を思い知らされる。

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ロシア人化したダマヤンティー姫。
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照明・音響の調整がつづく。俳優は12時のトレーニングから。

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劇場の地下はラビリンス。至るところに「出口выход」と書いてあるのだが、どこから出ればどこにたどりつくのか、さっぱりわからない。

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今日はプレスが15人くらい。ロシア国営放送等々。

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ゲネ開始前、大高さんのインタビュー。

「どういう気持ちを表現していますか?」
―「私たちは気持ちは表現しません。観ている人が気持ちを感じ取ってくれればいいのです。」
「スタニスラフスキーシステムはご存じですか?」
―「とてもよくできたシステムだと思っていますし、個人的にはとても興味深いけれども、私たちの舞台は様式が強い舞台なので、あまり関係ありません。人間の気持ちではなく、運命を伝えたいと思っています。」
「チェーホフはご存じですか?」
―「チェーホフ、もちろん!」と、露文出身の大高さんがロシア語で答える場面を撮って、インタビュー終了。

今回、このゲネが本番前は唯一の通し稽古となる。駿府城公園でやったばかりとはいえ、だいぶ勝手が違う舞台。今回は床面が真っ白なターポリン(テントなどに使うビニール系の素材)で、これまでの生成りの床と色味もだいぶ異なり、ちょっと幻想的な雰囲気。記者たちがひっきりなしにシャッター音を響かせている。

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俳優等は22時頃退館。衣裳部・制作部は洗濯後、23時頃に退館。