こんにちは。制作部新人の雪岡です。
8月は、舞台芸術公園にて、
SPAC秋→春のシーズン♯3
SPAC文芸部・大岡淳演出『王国、空を飛ぶ!~アリストパネスの「鳥」~』の
第一期稽古が行なわれています。
SPAC新作の稽古に立ち会うのはこれが初めてで、どきどきわくわく。
ブログ読者の皆様に公演をより楽しんで頂けるよう、
作品の魅力、出演者の魅力を精一杯お伝えしていきます!
まずは作品紹介から。
『王国、空を飛ぶ!~アリストパネスの「鳥」~』という作品タイトルからも想像できますが、
本公演の原作は、古代ギリシアの喜劇作家であるアリストパネスによって書かれた、
『鳥』という戯曲です。
今回は、この『鳥』という戯曲を大岡淳が脚色・演出します!
「古典古代時代の喜劇だから難しそう・・・」
「古くてダサいんじゃないの??」
と思ったら大間違い。
この戯曲には、子どもが聞いて喜ぶようなおかしな言葉があちこちに出てきたり、
「当時の政治や社会を批判しているのかなー」と思えるような節があったりします。
今読んでもとても刺激的です。
そんな作風は、『王国、空を飛ぶ!』にも反映されるはず。
可笑しくて笑える、そしてピリっと風刺の効いた作品です!
稽古が始まったばかりの数日は、「これから何がはじまるのだろう・・・」という期待感が
じわじわと皆さんから伝わってきていました。
パフォーマー・グループ「時々自動」の朝比奈尚行さんは、SPAC初登場。
初顔合わせ…から間もない頃には、朝比奈さんによる音楽のワークショップも行なわれ、
「コンダクション」という手法が紹介されました。
(↑朝比奈さんの説明に耳を傾ける俳優たち)
「コンダクション」では、
まずは一人のコンダクターが自由に体を動かします。
次に、その他のフォロワーは、
コンダクターの動きからイメージされる声や音を自由に出します。
そして、それぞれのフォロワーが発する声を
コンダクターの指揮によってひとつのまとまりにしたり、変化させていったり・・・。
コンダクターの指揮には、「音量を上げて」とか「声を高くして」、
「正反対の音を出して」、「(誰かの声を)真似して」などなど、
10以上もあって覚えるのも大変です。
この即興ボイスゲームを、男性チーム、女性チーム、男女混成チームに分かれて行いました。
3チームの中でも、女性チームはシュールで可笑しなハーモニーを奏でていました。
その発表の様子をご覧ください!
「あんこ!」と連呼する人がいたり、
それに影響されて「お~もち~♪」と被せる人がいたり、
迷いなく堂々と「いかのもち~♪」と歌い続ける人も。
発表後の稽古場には、「いかのもち」という謎の言葉に、
「いかのもちって何だ!?」
「いかのもちを知らないのはもしかして私だけ!?」
と、ちょっとした波紋が広がっていました。
『王国、空を飛ぶ!』は、ミュージシャンの方々も加わった「音楽劇」。
渡会美帆さん(作曲・演奏)、永井朋生さん(パーカッション)、
そして渡部寿珠さん(フルート)との作品創りについては、
また次回以降にご紹介していきます。
いつも笑いの絶えない、和やかで楽しい現場です!
今後のレポートにご期待下さい。
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10~11月 SPAC新作
『王国、空を飛ぶ!~アリストパネスの「鳥」~』
脚本・演出:大岡淳 原作:アリストパネス
静岡芸術劇場
◆公演の詳細はこちら
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