11月20日(日)、「おやこワークショップ」に続き、『サーカス物語』おためし劇場を開催。その様子をレポートします!
「おやこワークショップ」の様子はこちらよりご覧下さい。
今回は静岡芸術劇場のリハーサル室に皆さんをご案内。
普段はなかなか見ることのできない、SPACの心臓部ともいえる「作品が誕生する場所」です。
さて、そのリハーサル室では、衣裳と同じくこの作品の大きな見どころ(聴きどころ?)のひとつ、「歌」がたくさん登場するシーンの稽古をご覧いただきました。一度聞くと耳に残る、「ガラスの城」に住むエリ王女(鈴木真理子)のソロ、そしてとにかく楽しい「明日の国」のコーラスと、俳優たちの遊び心がふんだんに盛り込まれたシーンで、大人の方のみならず、お子さんたちからも笑い声が聞こえてきました。
稽古をご覧いただいたあとには、演出ユディさんと俳優へのQ&A。
お客様から「このダンス的な要素も多い『サーカス物語』に向けて特別に身体づくりなどされているのですか?」とご質問があり、それに対して出演俳優9名、ひとりひとり自己紹介を交えながら答えていきました。
身体づくりといっても色々あり、ランニングや水泳、それから格闘技まで。また歌うシーンの多い役柄では「歌うための身体づくり」も行っているようです。
そして「3歳の息子と一緒に来ましたが、息子が“本番も観たい”と言っています。」との声もいただき、あらためて大人も子どもも楽しめる作品なんだと確信を得ることができました。
SPACでは託児サービスをご利用いただける日(次回は12/10)や、0歳からご利用いただける親子室もございますので、是非ご利用いただければと思います。
リハーサル室をあとにする前に、ユディさんからは「この作品には『希望』が込められています。サーカス団員たちに迫る危機は、今世界中で起こっている様々な問題にも共通し、この作品が直接その問題を解決することはないけれども、この作品を観ることで、新しい視野が生まれ、解決へと向かう力になることを願っています。」とメッセージをいただきました。
次は衣裳室へ。
『サーカス物語』ほかに、来年1月に上演する、新作シェイクスピアの『冬物語』の衣裳制作もはじまっています。
衣裳室では、どのようにデザインが決まり、どうやって作られているのか、という創作現場の様子をとても興味深くご覧になっていました。
『サーカス物語』に登場する「明日の国」はサーカス団員達による手作り感をイメージし、衣裳にダンボールが使われています。
ただ、パーツによっては破れてしまわないようにダンボールに見える別の素材が代用されていたり、また俳優の動きに支障が出ないような工夫など、思いやりも込められています。
そして衣裳を作るだけではなく、公演時には日々の洗濯や、舞台袖での着替えの手伝いや、過去作品の保管なども衣裳班の仕事です。
舞台の裏には本当にたくさんの努力が隠されています。
今回のおためし劇場は、まさに「裏側にある創作の現場」をご見学いただくこととなりました。
『サーカス物語』一般公演は12月3日(土)より、はじまります。
平日にも中高生鑑賞事業があり、一般の方にもお席を販売している回もございますので、是非チェックしてみてください。
皆様のご来場を心より、お待ちしております。
★★★公演情報はこちら★★★★★
SPAC秋→春のシーズン2016 ♯3
『サーカス物語』
一般公演:12月3日(土)、10日(土)、18日(日)、23日(金・祝)
演出: ユディ・タジュディン (俳優・スタッフ一同の構想に基づく)
作: ミヒャエル・エンデ
訳: 矢川澄子 (岩波書店刊『サーカス物語』より)
静岡芸術劇場
*詳細はコチラ
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